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とあるなろう作家の気持ち  作者: 0
エッセイ的ななにか
49/95

物語をのぞく時、物語もまたこちらをのぞいている!

好き嫌いを話すのも楽しいですけど、客観的に整理することも本質的な理解が深まって楽しいですよね!


 小説とは書き手の脳内に広がる物語。

 

 小説の楽しみ方とは、文字を通して書き手の物語を脳内に投射して楽しむことでしょう。


 それゆえに、趣向に合わない物語に出会うと拒絶反応が出てしまうことも珍しくありません。


 ――チートばかり。

 ――チョロインばかり。

 ――異世界転生してばかり。

 ――スローライフしてばかり。


 物語をのぞいたときに、趣向とは合わずにがっかりする人もいるでしょう。

 むしろ、素人が投稿する小説投稿サイトではそれが日常です。


 何度も何度も、小説名を押しては、ブラウザバックすることを繰り返す。


 ――テンプレートばっかりだと。

 

 こんなことを思いながら。


 そして言うのです。

 ――ランキングはくそッ。


 確かにそうなのかもしれません。

 少なくとも、そう思ったあなたにとっては。


 ランキングとは統計です。

 ちまたでは、政治家と統計は嘘を吐く、なんて風刺が言われるくらいです。


 書き手として問いたいことは、なぜテンプレートがテンプレートと言われているかです。


 テンプレートとは、定型文です。


 では、なぜ書き手は定型文を用いるのでしょうか。

 書きやすいから? 確かにそれもあるかもしれません。

 

 でも一番の理由はそこではありません。


 一番の理由は、そこに読み手の需要があるからです。


 つまり、それを欲している読み手が大勢いるということです。 


 物語は読んでもらって初めて意味のあるものです。

 特に小説投稿サイトにおいては。


 読んで欲しい、知って欲しい、見て欲しいから、書き手は物語を趣味として投稿します。


 読んで欲しいのであれば、読み手の需要が高い物語を作るのは至極当然のことではないでしょうか。


 そう考えた場合、書き手の闇が深いのではなく、書き手に求める読み手の闇が深いということができます。


 もしランキング上位の作品を読んだときに、

 ――この物語は書き手の欲望が詰まっていて気持ち悪い。

 

 そう思ったのであれば、それは世界(なろう)がそれを求めているのです。

 そして、それにあなたが当てはまらなかっただけ。


 一人の読み手は一作品に対して、最大で12ptしか与えられません。

 それは無職だろうが、石油王だろうが変わりません。


 その上で、その物語はランキング上位に名を連ねています。

 つまり、それは読み手が求めている物語なのです。


 現地主人公で、地に足のついた骨太な物語がいい?

 それはあなたのあくまで一人の感想です。

 その趣味を否定しません。私も好きですから。


 ただ、残念ながら世界(なろう)の他の人はそうは思っていないようです。

 実際に書いてみて、その予想が外れていなかったことを実感しています。


 需要があるから書く。

 書くからそこに需要が生まれる。


 その世界にとっては、正の連鎖ですね。


 なんでもかんでも、書き手が書き手が――と言うのも読み手の自由ですが。

 書き手もまた――読み手が読み手が、言うことになるでしょう。


 もしそれを闇だと感じたのであれば、書き手だけの闇じゃないです。

 ――それは読み手の闇でもあるのです。


 書き手の物語をのぞいたとき、読み手の物語がそちらをのぞいてもいます。

 

自分の好きな物語が世界に理解されるためには、気になった物語にブックマークと評価をつけるところから始めましょう!

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