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とあるなろう作家の気持ち  作者: 0
エッセイ的ななにか
33/95

異世界はいつだってそこにある!

異世界転生したいですか? 私はごめんです……!


 ――私は異世界を知っています。


 私がそう言ったらどう思われるでしょうか。


 ――どこにあるのか?

 ――頭がおかしい奴。


 きっとそう思われるでしょう。


 でも書き手となった私は異世界がどういうものかを知っています。

 今回はそのお話をしようと思います。


 私は読み専時代も書き手となった今も異世界ものが好きです。


 そこには夢があるじゃないですか。

 そこでは夢を見せてくれるじゃないですか。


 見なれない町。見たことのない食事。信じられない光景。

 そこで経験する未知に対するワクワクとした高揚感。

 これまで私が生きてきた世界とは異なる世界――それが異世界。


 書き手になった際に、私は立ち止まり、異世界について考えました。


 そして、こうも思うようになりました。

 ――異世界って物語の世界だけじゃない?


 私の言う異世界はファンタジーではないかもしれません。

 これまでに読んできた物語のように華々しくはないかもしれません。


 それでも今いる世界から一歩出れば、そこには異世界が広がっていました。


 その心があれば魔法のような技にだって出会えます。

 

 一つ例を挙げると、武道における『小手返し』と言う技を聞いたことがありますか?

 それは武道の技の一つです。合気道を嗜まれる人には馴染みが深いことでしょう。


 それでは、『小手返し』と言う技を受けたことがありますか?

 技をかけられた体は、信じられないくらい綺麗に宙に舞います。

 私は最初、私の身に何が起きたのか理解できませんでした。 


 私は武道を嗜みません(・・・)

 少なくともこのエッセイを執筆している段階では。


 自分が知っている世界以外を知りたくて、私は色んなことをやってみます。

 色々なところにいけば、さまざまな形の文化、さまざまな物事の考え方と出会うことになるでしょう。そこで時としてぶつかる生き方、考え方をまず受け入れ、何が大事かを考えることで私たちの世界は広がります。


 その日は一般開放されてる柔術クラスに参加しました。

 周りはガチムチのマッチョマンたちばかりです。

 筋肉隆々の集団に震えながら混じり、クラスへと参加しました。


 そこで『小手返し』に出会いました。


 その経験があまりにも衝撃的でした。

 背負い投げや大外刈りで投げられることとは全然違います!


 投げられているというより、感覚的には飛んでいる、という表現が近いです。


 何回も『もー一回! もー一回!』のノリで投げられまくっていたら、

(コイツはヤベー奴だ)

 みたいな顔されたのもいい思い出です。


 魔法とは”不思議な事を起こさせる術”です。

 言葉としてはそう定義されています。


 私の理解を越えた不思議な(わざ)はまさしく「魔法」と呼ぶに相応しいものでした。


 異世界なんてない?

 ――それはあなたがまだ生まれ育った世界を出たことがないだけかもしれません。 


 別に海外に行け、とか何か新しいことをしろ、というつもりはありません。

 ただ意外と身近なところにも異世界はあるのかもしれませんね、と提案しているだけです。


 先に挙げた例はほんの一例です。

 方言の強い地域に行けば、意思疎通という点では異世界転移した気持ちになります。

 それは言語が伝わらない恐怖です。その気持ちがわかります。


 わざわざ海外になんて行かなくていいです。

 むしろ、同じ日本人で「こうも違うのか……!?」と震えると思います。


 私は日本で日本人と日本語で意思疎通ができなくて半べそをかいたことがあります。

 あれは英語以上でした。そして、英語以上にどうしようもなかったです。

 相手は私の言っていることが分かっているのですが、私が相手の言う言葉がわからなかったです。


 ゆっくり喋って貰っても、言い換えて貰っても話がわからない……。

 相手の視線と表情、聞き取れた固有名詞から言葉の内容を察して、祈りながら会話していました。

 

 そういった世界は物語の書き手のはずの私を、ときどき主人公になった気分にさせてくれます。


 現実世界でそんなこと考えられますか。

 少なくとも私はそれらの世界に出会うまでは思いもよらなかったです。


 だから私はこう叫びます。

 ――異世界はいつだってそこにある!


『小手返し』は魔法みたい! と言いたいだけの話かもしれません……!

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