魚心あれば水心!
このエッセイが続いているのは、ここに訪れるお魚さんたちがあまりにも気持ち泳いでくれるからです。
小説投稿サイトを利用する読み手の方々は一度はこう思ったことがあるのではないでしょうか。
――おもしろい作品が読みたい!
――この作品の続きが読みたい!
私も読み専時代ずっと思っていました。
永遠の旅に出る作品が多くて、それを不満に思う時期もありました。
書き手となって気がつきました。
永遠の旅路への出航は書き手だけの問題じゃ、ない?
書き手は書きたければ書いて、辞めたければ辞めます。
ただ物語の書き手は自身の物語に対しては基本的にまじめです。
例えそれが処女作で合っても、中途半端で終わらせるつもりで書き始める人はいません。
書き手が初めて筆をとった日。
何かを書き上げたい欲が書き手を動かしたのです。
それが物語なのか、世界観なのか、ヒロインなのか、賞金なのか。
それはその書き手となった者にしかわかりません。
ただ、少なくとも書き手を動かすだけの何かがあったのです。
ですが、筆をとった日が突然であるように、書き手が物語と共に永遠の旅へ出る日も突然です。
そして、永遠の旅は片道切符です。二度と帰ってくることはないでしょう。
孤独な執筆活動に心を折れる書き手も少なくないでしょう。
孤独に苦しむ書き手への特効薬は読み手の応援です。
私は物語を応援する人を応援します。
まずは可能性のある作品を具体的に応援することから始めましょう。
物語が永遠の旅に出てからでは遅いです。
――物語の応援って何するの?
評価ボタン、ブックマーク、感想です!
ただ感想は心理的に鬼ハードル高いです。高すぎてその下をくぐれちゃいます。
私も読み専だったのでわかります。私も感想は数えられるくらいしか送ったことがありません。
その点、評価ボタンとブックマークは超簡単です。
画面下のボタンを押すだけ、おわり!
批評家を気取って物語の粗を探すのではなくて、探検家を気取って物語の可能性を探しましょう。
作品を評価したって、ブックマークしたって読み手の何かが減るわけじゃありません。
書き手は誰が評価したか、ブックマークしたかはわかりません。
ただ画面の下の方にあるボタンを押すだけ。驚くべきほど簡単な工程で作品を応援できるのです。
はい、がんばって!
評価とブックマークは、その一票が書き手によってはとても大切です。
国政選挙とは大違いです。無効票なんてものは一切存在しません。
陰ながら応援してる? ありがとうございます!
もし可能であれば、その陰からほんの少しでも出てきていただけるともっと嬉しいです!
魚心あれば水心。
さながら魚が読み手で、水が書き手。
小説投稿サイトという水槽。
魚だけじゃ意味がありません。水だけでも意味がありません。
きっとそこにある水は、いつだって気持ちよく泳いでくれる魚を待っています。
ここが家庭用の水槽だとすると、隣の馬鹿でかい業務用の水槽にはお魚さんが少なくて寂しいです……。




