小説のお作法のお話! そのに!
最終目標は、その場に相応しい色のネクタイをビシッと締められる書き手になることが目標です!
小説のお作法とはどういうお作法があるのでしょうか。
書き手になってお勉強しました。今もなおそのお勉強は続いています。
私は一人の書き手目線で、その具体的な小説のお作法をここで紹介したいと思います。
まず小説のお作法には二つあります。
①守らなればいけないとされるお作法
②守ったほうがいいとされるお作法
例えるなら、スーツにおけるネクタイみたいなものです。
かしこまった場所では、スーツにネクタイをその首に締めること。これは守らなければなりませんよね?
ではそのネクタイの色は? スーツの色に映える色を身につけた方が当然相手に与える印象はいいですよね。しかし、映える色でなくても問題はありません。冠婚葬祭用でなければ無難な色で構わないのです。
まずはネクタイをその締めるところから始めましょう。
①小説のお作法として守らなきゃいけないとされるお作法
・表記の統一
・地の文の視点
・文語表現
・文字から始める
・全角文字
・句読点
②小説のお作法として守ったほうがいいとされるお作法
・段落の字下げ
・三点リーダーの二つ
・特定の文字のあとの空白
・二重表現の回避
・行間、改行
・レイアウト
最初から全部やろうとすると文字を書く気が起きません。
これらには義務教育で受けた内容も多分に含まれているので、後はそれを思い出してあげるだけです。
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①小説のお作法として守らなきゃいけないとされるお作法
・表記の統一
一つの物語における表記は統一しなければなりませんよ、というお作法。
漢数字と数字はどちらか片方だけに留める(一万円、1万円)。
同じ意味で複数の読み方が存在する漢字については、使うのは片方だけに留める(台詞、科白)。
・地の文の視点
物語の一つ一つの場面では、地の文の視点を固定して話を進めましょう、というお作法(物語全体ではないです!)
地の文というのは「」『』()以外の文章です。
一人称視点か三人称視点か。
一人称であれば、誰の一人称視点か。
三人称であれば、単なる三人称か、三人称一元視点か、三人称神の視点か。
・文語表現
小説では、口語表現ではなく文語表現を用いましょう、というお作法。
ただし、一人称であれば口語表現でも問題はありません。
インターネットスラングを使うのはやめましょう(例:草、w、(笑)、ワロタなど)。
・文字から始める
文章の先頭は文字から始めましょう、というお作法(字下げによる空白は除きます)
地の文であれ、会話文であれ「!」と「?」から始まる文章はやめましょう。
・全角文字
数字であれカタカナであれ、記号であれ半角文字ではなく全角文字を使いましょう、というお作法。
全角文字:1、
半角文字:1,
・句読点
文章の終わりには句読点を使いましょう、というお作法。
「!」や「?」で終わる場合には、文末への句読点は不要です。
かっこ内(「」『』())の文末にも句読点は不要です。
「――」と「……」の場合は諸説ありますが、どちらでも問題ないという説が有力です。
どちらでも問題ないということは、書き手の好みです。
ただ物語全体で付けるのか付けないかは統一してください。
◆ ◆
②小説のお作法として守ったほうがいいとされるお作法
・段落の字下げ
段落で最初の文章の一文字目は空白を設けましょう、というお作法。
字下げの例を以下に記載します。
これが字下げのある文章です。
これは字下げのない文章です。
・三点リーダーの二つ
三点リーダー(…)とダッシュ(―)は必ず二つ一組で使いましょう、というお作法。
良い例:「……」「――」
悪い例:「…」「―」
・特定の文字のあとの空白
「!」「?」のあとで文章が続く場合は、全角スペースを挿入しましょう、というお作法。
良い例:これが! 良い例。
悪い例:これが!悪い例。
かっこない(「」『』())の文末では空白は気にしなくていいです
良い例:「こういうこと!」
悪い例:「こうじゃないよ! 」
・二重表現の回避
一つの文章で同じ意味をもつ言葉を重複して使うのはやめましょう、というお作法。
良い例:頭が痛い
悪い例:頭痛が痛い
・行間、改行
読みやすさのために適度に行間は開け、改行をいれましょう、というお作法。
最初は段落ごとに行間を開けていれば大丈夫です。
そのうち、自分のやり方が見つかります。
改行も、最初は接続詞がきたら改行、で大丈夫です。
・レイアウト
レイアウトは読みやすさに配慮しよう、というお作法。
小説投稿サイトによっては、小説の背景の色を変えることができます。
読み手へのインパクトのために、「黒」や「紺」の暗い色、逆に「黄色」「赤」などの明るすぎる色を用いるのは避けましょう。肝心の文章が読みづらくなります。
私が今もっているネクタイと、その色の種類はこんなところかもしれません。
書き手の脳内に広がる世界、魅力的な登場人物、惹きつける設定、感情を揺さぶる話の構成。
これらを余すことなく伝えようと思うと、こういうお作法は抑えておきたいですね。
私も「字の文の視点」というネクタイを締め忘れることもあれば、「二重表現の回避」をし損ねることもあります。日々精進の毎日です。
もし私のネクタイがおかしければ「おいおい、ここそこが間違っているかもしれないよ」
そっとご指南ご教授いただけると幸いです。
一緒に物語をよくしていきましょう!
ですが、ネクタイの有無がどうでもよくなるくらい魅力的な作者になりたいとも思います!




