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とあるなろう作家の気持ち  作者: 0
エッセイ的ななにか
20/95

すてーたすおーぷん!

ステータスもので一番のツッコミどころは、それそのものよりも、その値を誰がどうやって決めているかだと思います!


 ステータスオープン。

 ――読んで字のごとく、登場人物の状態、能力値を知ることができる技。


 これを苦手とする人も多いのではないでしょうか。

 VRMMOや仮想世界以外(・・)の世界観でこれが出てくると「うっ」となるのは私だけではないはずです。

 なぜならステータスがわからないからこそ、私たちは私たちに期待し、学び、戦い、現実を生きているからです。


 本話は書き手の目線で、なぜ物語でステータスオープンを使うのだろうかというお話です。


 私の意見ではその理由は三つあります。

 ①登場人物の成長の可視化

 ②物語のテンポの自在化

 ③文字数稼ぎ


 それぞれ順におって説明します。

 なお言及する世界観はファンタジー世界が舞台です。


 ①登場人物の成長の可視化

 読み手の多くは、主人公の成長を見届けたいはずです。

 これに異論を唱える人はそう多くないでしょう。

 

 定量的に図る際に数字を使うのは、まさに鬼に金棒です。

 これ以上相応しいものはありません。


 <ステータス>

 魔力量:1⇒2。


 これを見て「魔力量が1から2になった? どういうことだってばよ……」とはならないでしょう。

 例えゲームに馴染みがない方でも、この数字に成長の意味があることはご理解いただきやすいかと思います。


 ここで書き手にとって大事なことは、読み手からの理解を得やすい、ということです。


 主人公が当初から成長もないままに、なんとなく敵を倒して、なんとなく世界を救う物語が見たい方はそう多くはいらっしゃらないでしょう。 

 成長した主人公が強い敵に挑む、だからそこに情景(シーン)が生まれるのです。

 ステータスの数字は、その成長の瞬間を読み手に理解してもらうための良い道具だということです。


 ②物語のテンポの自在化

 物語には登場人物の成長が不可欠です。

 成長には時間がかかります。天才だって、天才と呼ばれるまでに勉強しています。

 "人間のフリをした悪魔"とリアルで言われちゃった、かのノイマン博士ですら勉強しています。生まれた瞬間に「あ、数学と物理学でひらめいちゃった」とはならなかったでしょう。


 物語を引き続き読んでもらうためには、物語のテンポの良さが大事な要素の一つです。


 少し極端な例を出しますが、主人公が十七歳ぐらいの少年少女の青春群像劇が好きな読者も、その六,二〇九日を一から十まで追いたいとは思わないでしょう。

 そして一度離れたら、恐らくもうその物語へは戻ってはこないでしょう。

 そもそも読んでくれさえもしないでしょう。十七歳までが遠すぎて。


 読み手離れですね。

 これがコワイ。書き手にはこれが一番(いっちばん)コワイ……!


 読んで欲しいんです! だから書くんです!


 それを防ぐために、読み手が飽きないように時に物語のテンポを速くすることが求められます。

 ここで成長という時間がかかる工程の説明を、ステータスを使うことによって大幅に短縮できます。


●第一話

<ステータス>

 魔力量:1


●第二話

<ステータス>

 魔力量:2


 一目で成長してることがわかるでしょう。これは敵や物語の展開に応じて、好きな値にできます。

 物語のテンポを上げたければぐーーっと大きくして、下げたければちょびちょびにして、これで主人公が伸び悩むシーンを作ることもできます。

 ステータスの数字は、物語のテンポを手助けするための良い道具だということです。


 ③文字数稼ぎ

 書き手は自分の物語を読んで欲しいから筆をとります。

 今の小説投稿サイトでは、投稿頻度こそが読んでもらえる重要な要素の一つを占めています。

 そこでランキングに載れれば、わっさーと読んでいただけるからです。


 たくさんの人に読んでいただけること。


 それは書き手の夢です。


 そのため、特に序盤にかけては連続投稿が必要になってきます。

 連続投稿するためには、ストックが必要です。

 ストックというのは書き溜めた文字列のことです。

 文字列とは文字数の塊です。


 ステータスを使うと、定型文で文字数を稼ぐことができます。

 一度作ってしまえば、あとはコピー&ペーストで変化した値だけ書き換えればいいのですから。

 一概には言えませんが、一回のステータス表示でおよそ三百字ほどを稼ぐことが可能です。

 

 一話当たりの投稿文字数が二千字から三千字だと仮定すると、一割から二割をステータスで埋めることができます。

 しかもおおよその場合、ステータスに表示されれる文字数が減ることはありません。

 話が進めば進むほどに増え続ける一方です。

 ステータスの文字数が、物語の投稿頻度を保つための良い道具だということです。


 ――すてーたすおーぷん!


【名前】(たまご)

【種族】 人

実力(レベル)】57

個性(スキル)

<連載>

・ギフテットワン(ハイファンタジー)

・とあるなろう作家の気持ち(エッセイ)

・Re;BARC(休載)

<短編>

・ゆうべはおたのしみでしたね(異世界恋愛)

・ぼくのマフラー(ヒューマンドラマ)

・就活戦線異状なし!(ローファンタジー)

・理想の幻想~ファンタジー世界にブラック企業がないなんてファンタジーだった件~(ハイファンタジー)


 この世界(なろう)で私のステータスはどんなものでしょうか?



私のレベルは年齢じゃないですよ?

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