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ピクニック

「お茶会?」ハイジが怪訝な顔で聞いて来る

「そう お母様も来たし 紹介がてら親しい人を誘ってお茶会でもしようかなと思って」メリルが言うと

「親しい人って何人ぐらい?」ハイジが面白そうにに聞くと

「えーと 二十人ぐらいかな?」

メリルの返事に

「あなた この国でそのぐらいの人数しかいないの? 学校やお店の知り合いも含めたら 何百人になるんじゃないの?」ハイジに言われ ハッとして

「そ そうよね でも何百人も家に入らないわ」メリルが言うと

「じゃあ お茶会じゃなかくて ピクニックにしましょう? 広い牧草地もあるし 湖もあるし みんなでピクニックの方が楽しそうじゃない?」

「そ そうね」曖昧に答えるメリル

「じゃあ 手配しとくわね」そう言ってハイジは帰って行った


夏の終わり 沢山の人々が牧場に集まっていた

「それでは 今より聖王国主催のピクニックを始める」

台の上に乗ったクロノスが声をかけると  「「ウォー」」地響きのような歓声が人々から上がった

牧場のあちこちに屋台があり 子供達はお小遣いを落とさないように屋台の間を走り回り 大人達は 今日は特別と言わんばかりに昼間から果実酒を飲んでいる


「なんか 凄い事になってごめんね クロノス王とシリウス兄さんに言ったら こんな なっちゃって」ハイジが言うが

「ううん 素敵だわ」メリルが言うと

「そうね 素敵ね」レベッカも同年代の子供達と走り回るメリルとアンナを見ながら呟く


 屋敷のメイドのアンは懐かしい匂いにつられて屋台の前に来ていた

「この匂いは?!」そう独り言を言うと屋台の中にいたマオに

「お前も この匂いを知っているのか?」尋ねられ

「はい 遠い昔にお母さんが作ってくれたスープの匂いです 私も何度か挑戦したんですが どうしても出来なくて」

「ほら 一杯食べてけよ」アンに椀を差し出しマオが言うと

「い いただきます」一口スープを飲んだアンの顔が綻ぶ

「美味いか? アン」アンの頭を撫でながらアンが被っていた帽子を取り上げ 優しい目でアンを見ながら

「この国じゃ 耳が出ていようが尻尾があろうが誰も気にはしない ここじゃお前は自由だ」そう言ってポケットから何かの種を取り出しアンに手渡す

「これを 最後にスープに入れてみな それが一番の隠し味だ」


屋台の中で一番人気はシリウスの海鮮屋台だった 長い行列が出来ており ほとんどが魔女の森の人達だった 何故か最後尾にミズキが並び魔女の森の人達と話していた

「いやーホントにミドリ様とミズキ様には感謝しかないです お二人の糞の配合で薬草の魔力含有量が倍以上になりました」

「そう それは良かったわ でも古龍ならドラゴがいたでしょう?」ミズキが聞くと

「ドラゴさんて普段紳士みたいな恰好をしてるので 女性から糞を下さいなんて言えなくて」魔女の森の人が頭を掻く

そんな話をしている内にミズキの番になり水色の髪色をした少女に変身する

「さすがに竜の身体じゃ食べても足りないし この身体でお腹一杯たべるわ シリウスさんの作る魚や 貝や海老の料理は美味しいからね」

メリル達の番が来て

「シリウス兄さん お勧めのセットを三人分下さい」メリルが言うと

「ちょっと待ってね」言われるが待つ間も無く料理が出てきた

魚の切り身をオリーブオイルで揚げ焼きしたのと大きな貝 塩焼きにされた海老 初めて見る料理にレベッカはとまどったが メリルとアンナが美味しそうに食べている 意を決して食べてみるとその美味しさに驚愕する

 この国はなんて進んでいるのだろう 改めて感じるレベッカ


「次はコルテ兄ちゃんの所に行こう」手を引っ張られ別の屋台に連れて行かれる

「「メリルちゃん アンナちゃん」」数人の男の子 女の子が声をかけてくる

「「コルテさんの新しい料理とっても美味しいよ!!」」

メリル達の番が来ると

「おお メリルとアンナか 今日は先代のトワ様が残したレシピを魔女の森のルイーズさんに見せてもらってな挑戦したんだが最後までソースってのがわからなくて 基本的なモノしか出来てないけど 食って行ってくれ」

細かく切った肉と玉葱を形を纏めて焼いてパンの上に乗せ肉の上にチーズとトマトを乗せ再度パンで挟む 味は塩のみだが美味い


時間も経って 子供達は夜でも遊べることに夢中になり走り回っていたが 母親に連れられて帰って行った

 残った父親たちも帰って行った

移動の途中で沢山の人と顔見知りになった 楽しい一日だった

思い出しながら 眠りにつく親子三人




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