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夜会

マルラス王国の重く垂れこめた灰色の空を一匹の竜が飛んでいた

人々はそれを見てこの世の終わりだと騒いだ これも取り替え子の災いだと叫ぶ者もいた 

「傭兵団はどうした?」「軍は何をしている?」騒ぐ王都の民衆に向かい竜は咆哮を一つ上げ王宮に降りて行った

王宮の中庭に竜が降り立つと 王宮に詰める兵士や近衛兵が遠巻きに集まって来る テラスからは魔法士達が詠唱を始めていた

魔法と弓が竜に向かって飛んでくるが クロノスの結界で全て弾かれる

竜から降りたクロノスは

「僕は聖王国のクロノスと言う者だ 隣りにいるのは現女神マリアートだ

夜会の参加の為にここに来た 国王との面会を希望する 攻撃の意思は無い 武器を下ろしてくれないか? この黒龍はドラゴという僕の友人だ 彼もまた攻撃の意思は無い」

「友人などとは畏れ多い 私はクロノス王の従魔故 王からの命無くば動かないので安心して欲しい」ドラゴが言うと

その言葉を聞いて 衛兵達は武器を下ろし 暫くして国王がテラスに現れた

「じゃあ ドラゴ頼むよ」クロノスが言うと黒龍は翼を広げ 空に飛んでいった


メリルの屋敷前では多くの人々が騒いでいた「この災いを呼ぶ忌まわしい取り替え子 この国を出て行け!!」扇動する者に続いて「「そうだ そうだ この国を出て行け」」民衆が声高に叫ぶ

騒ぎの中 ドラゴがメリルの屋敷の中庭に降り立ち 咆哮を上げると人々は悲鳴を上げて逃げ出した

「我はクロノス王の従魔ドラゴ 主の命によりメリル様とアリア様をお迎えに参上した」地が震える程の声で言うと

玄関からシリウスが顔を出し「ドラゴさん ありがとうございます 門の外が大変な事になっていたのでどうしようかと思っていたところでした」

続いてメリルとアリアが顔を出し

「「まあ 本物の竜ですわ!!」」ビックリしてドラゴを見つめた

「さあ 我の背中に乗るが良い 王宮までお送りしよう」

俺とノエルさん メリル 昨日からここに泊まっていたアリア     

 側使えのメイドとしてロッテさんとアンとでドラゴの背中に乗り王宮に向かう

ドラゴが魔法を掛けているので風も遮られるし 会話も出来る

「お姉様!! 私達空を飛んでいますわ!!凄いですわ!!」

アリアが嬉しそうに言うと

「そうね 素敵ね シリウス兄さんと出会って驚く事ばかりね」

メリルも笑いながら答える

ドラゴが静かに王宮の庭に降り立つと体を低くし 翼を広げ俺達が降りやすい体勢になってくれたので 皆で地面に降りるとメリルとアリアが声を揃えて

「「ドラゴさん ありがとうございました とても素敵な体験でした」」頭を下げる

「こちらこそ 可愛いお嬢さんに乗ってもらえて 嬉しかったよ」ドラゴはそう言うと体を伏せたまま眼を閉じた


それぞれの控室に案内され 俺とノエルさんは冒険者の服から見た事も無いような豪華な服に着替えさせられた

なんでこんな服を?と思ったがクロノス王の指示なら仕方ない


ノエルさんとお茶をしながら寛いでいると ドアがノックされ

「お時間です お願いします」近衛兵が呼びに来た

会場となっている大ホールの壇上の横に着くと 丁度ファンファーレが鳴り 壇上の男が

「王族の方々のご登壇です」言うと会場は割れんばかりの拍手に包まれた

向かって右端に第二王子 隣りに第一王子 隣りに玉座がありその左に第一王女 そしてメリル アリアと着席し 最後に国王が座る

メリルとアリアの後ろに護衛として立つ俺とノエルさんを見て

「豪華な服を着ても中身は冒険者だろ」「取り替え子の護衛なんて冒険者風情で十分だろ」等と聞こえてくる

そんな騒めきの中 国王が立ち上がり

「皆 忙しい中 良く来てくれた 今日は特別な客人を迎えておる 紹介しよう 聖王国の国王クロノス殿と現女神マリアート様だ」

言われてクロノス王とマリアート様が壇上に出て来る

「お二人共 なんて美しくて神々しい」また会場がざわつく

「皆さん 初めまして聖王国のクロノスです 隣りにいるのは現女神のマリアートです 本日 嬉しい事にマルラス王と友誼を結び盟友と名乗る許可をいただきました 宜しくお願いします」

「おお 聖王国と同盟となると 怖いもの無しだな」との声も上がるが

「ああ 勘違いしないで下さい 国同士の同盟では無く あくまでマルラス国王と僕の盟友という事です 一応二人の間で不可侵条約を結びましたが マルラス国王に危険が迫れば 盟友として助けに参ります 貴方方の後ろに聖王国が居る訳では無く マルラス国王の後ろにいると考えて下さい」

静まりかえる会場

「それと もうひ一つ シリウスとノエルは僕にとって弟 妹みたいな存在です つまり王弟 王妹みたいなものです 聖王国の王族と考えてもらって構いません」

「「ひっ!!」」何人かが小さく悲鳴を漏らす

「シリウス兄さんとノエル姉さんは王族だったのですね 失礼な言動お許し下さい」俺とノエルさんを見ながら頭を下げるメリル アリアも「ごめんなさい」なんて言う

「王族であろうが 私達が二人の友達には変わりないぞ」ノエルさんがアリアの頭を撫でながら微笑む 俺もメリルの頭を撫でながら「そうだよ 俺達は友達だろ」

「「はい ありがとう シリウス兄さん ノエル姉さん」」二人の顔がパッと明るくなる




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