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冬の嵐②

朝方 玄関ホールが騒がしいのでドアを少し開け ノエルさんと聞き耳を立てていると執事長が

「ですから お嬢様は体調を崩しておられますのでお呼び出来ません」少しイラつきながら大きめの声で言っている

「まあ!! おぞましい取り替え子の分際で 私のお茶会に出ないなんて どういう了見よ!!」

一番奥にある部屋のメリル様にも聞こえたのだろう

部屋から出て来て玄関ホールに歩いて行く

「これは セリディア婦人 朝早くに何の御用でしょう?」

[御用も何も無いわよ!! 私のお茶会に来ないなんて どういう事よ!!]

「体調を崩しておりましたので すみません」

「だったら シリウスとノエルを名代として出席させなさいよ!!」

唾を飛ばしながら怒鳴り散らす婦人

「メリル様の護衛をこの国の王と我が王クロノスに言われいる身の我らが対象のメリル様の側を離れる訳にはいきません」

ノエルさんが割って入る

「お帰り下さい」俺が言うと

「覚えておきなさい」捨て台詞を残して玄関ホールから出て行った

玄関が閉まるのを見た後 メリル様が俺達の前に来て

「アン こちらに来なさい」俺達の後ろに立っている俺達の世話をしてくれているメイドさんに声をかける

アンさんを隣に立たせ メリル様が頭を深く下げる

「シリウス様 ノエル様 隠していて申し訳ありません セリディア婦人が言ってた通り 私は取り替え子なのです そしてお世話をさせているこの子は黒猫獣人なのです」そう言ってアンさんが被っている白い帽子を取るとアンさんの頭にピョコンと猫耳が見えた

「災厄を呼ぶ取り替え子の護衛をし 不吉な種族と言われる黒猫獣人がお世話をしていたなど さぞかしご不快と思われるでしょうが お許し下さい」

二人共 頭を下げ手が震えている

俺達が黙っていると 怒っていると思ったのか頭を上げ俺達を見る目には涙が滲んでいる

「何を許すんだい?」ノエルさんが言うと メリル様がノエルさんを見て

「取り替え子と黒猫獣人ですよ 嫌ではないんですか?」

「うーん 聖王国には取り替え子も黒猫獣人も沢山暮らしてるからね 彼らが厄災や不幸を呼んだなんて聞いた事が無いよ」俺が笑いながら言うと

「私も聞いた事が無いな」ノエルさんも苦笑いしながらメリル様とアンさんを見て「でも 君たちは辛い想いをしたんだね よく頑張ったね」二人の頭を撫でながら言うと二人共声を上げて泣き出した

「お恥ずかしい所をお見せしました でもありがとうございます」ちょっと晴れやかな顔になってメリル様は自室に戻って行った

俺達も部屋に戻るとアンさんがお茶を淹れてくれる

お茶を飲む俺達を見ながらアンさんがオズオズと聞いて来る

「あの… お二人共本当に黒猫獣人が嫌ではないんですか?」

「もちろん 聖王国には沢山住んでいるからね」俺が言うと

「私以外にも黒猫獣人がいるとは思っていませんでした 私の村は奴隷商に襲撃され 皆売られていったのです その時奴隷商が黒猫獣人も全滅した様な事を言っていて黒猫獣人はもう私一人なんだと考えていたので 仲間がいると分かって凄く嬉しいです」

「アンさんは「三聖女パーティー」って聞いた事があるかい?」俺が聞くと

「はい メリル様と街に出た時に吟遊詩人の歌で聞いた事があります」

「その三聖女パーティーにはマオさんっていう黒猫獣人のメンバーもいるんだよ 三聖女パーティーは色々な所で魔獣を倒したり困っている人を助けたり大活躍をしている 不幸を呼ぶどころか幸せを運んでいるよ」そう言うと 目をキラキラさせてアンさんが頷き「ありがとうございました お二人のお世話係になれて良かったです」


数日後おメリル様がまた大量の手紙を持って部屋にやって来た 懲りないものだなと思いつつ手紙を分けていると 旅団のjr達からの手紙も混じっていた

長椅子に座って自分宛の手紙を見ていたメリル様が突然

「一つだけ参加したいお茶会があるのですが お二人共ご一緒して頂けませんか?」申し訳無さそうに俺達に言ってきた

「もちろん ご一緒させて頂きます」ノエルさんが言うと

「ありがとうございます」深々と頭を下げて出て行った











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