07
オタケ山のふもと目指して、家族一同、てくてくと。
もうすぐ祠に着くはず。
「話し合いで解決出来たら嬉しいですね」
それ以外は……考えたくないです。
『竜ってどのくらい強いのか、楽しみ!』
……みんなにお願い。
もし竜さんとどうこうなったら、対処は俺に任せてください。
みんなは、極力離れてくださいね。
「……」
あー、ツェリアさんがぷっくりほっぺに……
でも、そんな可愛らしくふくれても駄目です。
もちろん、竜さんとどうこうなった場合は『創造』全開で対処します。
ただ、相手が相手ですし、流石に何が起こるか分からんのです。
「……」
ぷっくりほっぺが、徐々に興奮りんごほっぺに……
でも、そんな可愛らしく怒ったって駄目です。
俺はそんなにあっさりやられたりしませんから信用してください。
それでも……もし万が一、俺に何かあった時は、
カミスさんたちに伝えて欲しいなって……
『ホントに大丈夫?』
俺の『創造』って、みんなが思ってる以上にイケてる能力だと思う。
今までは結構セーブしてたけど、これからは全力全開でいくから。
だから、きっと大丈夫。
珍しく、家族全員、緊張気味。
そうこうしてるうちに、祠に到着。
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ちっこいけど、よく手入れされている祠。
中にちょこんと祀ってあるのは、
いかにも素人細工な木彫りの女神っぽい像。
……どうやら、竜さんは女性のようですね。
『ハーレム増員の予感!』
ちょっと、チミコさん。
いくらなんでもそれは無い……はず……
「……」
そんな目をしないでくださいよぅ。
俺、ツェリアさんひと筋ですから。
『イチャイチャ、ムカつく』
……出た。