プロローグ
なろう作品読んでて書きたくなって書いてみました!頑張って続けてみようと思います
「おーい、祭くん聞いているのか?おーい、鮎川 祭くーん」
外はバットでボールを打つ野球部の声やらで騒がしく放課後の夕暮れに微睡みながら
俺は今、とてつもない異常状態、違和感というべきか、現代の日本では考えられない服装をした言うなればインド人がきてそうな民族衣装を纏った顔は笑っているのに明らかに瞳の奥にはとてつもない殺気とオーラをコートでも着るように纏ったお姉さんに話しかけられている。
端的に言えばおかしい人なのだがこの人の前で不審な動きをしたら殺されると俺の野生の勘が告げている。
ーーーーーーー
遡ること3時間前。
数学の小テストを解いていた時の相良先生の雑談からはじまった。
「えー、世界史や日本史には様々な教科書では習わないような逸話があります。今回はみんながその100問を解くまでに作業用BGMといったところでしょうか、話させていただきたいと思います。」
この先生は数学の先生なのにそう言った話が好きなようで、月に一度小テストと称して100問の鬼畜なテスト行い生徒に長々と歴史やら都市伝説などの話をする。
まぁ全然悪い先生じゃないんだが、テストを終わらせないといけないのに、なかなかに興味深い話をするものだからテストを諦めて聞き入ってしまう生徒もいたりする。
「えー、今日は日本史と世界史に共通した。儀式や舞、巫女さんが行うような演舞といったらいいのでしょうか、神様、ご先祖様に対しての祈りの様なもの。えーまず皆さんがよく聞く儀式なんかで言うとラグビーでよく見ませんか。オールブラックスのハカなんかも儀式ですね。あと雨乞いなんかも儀式に分類されると思います。今回話す儀式はですね神話に出てくるソロモンのお告げを聞けると言われている儀式です。」
「先生〜お告げを聞いていいことあるんですかぁ〜?」
間の伸びた声で質問する女子生徒
このクラスでカーストトップに位置する派手な金髪とピアスを開け制服を着崩したその格好はギャルというのだろう。この沢城中学校は成績重視でとても校則が緩い。
「前橋さん、質問は問題解いてからですよ。ちゃんと解いたんですか?ですがいい質問です。このお告げは
未来を教えてくれたり、無くしたものが見つかったり、恋人ができたり、とにかく願いが叶うようです。先生もこのお告げは気になっていて、お告げなのに願いが叶うというのは何故なのか、ですが先生はあいにく儀式をできないので永久に謎のままです。」
本当に残念そうに先生は黒板に書きながら話している。
(どれだけ、儀式やりたかったんだよ。)
「先生〜なんで儀式できないのー?」
前橋さんはまたも先生に質問を投げかける。
「儀式が年齢12歳から18歳までと言われているからです。先生は今年で35歳ですし知ったのは29の時ですから儀式ができないのですよ。それはさておき、前橋環奈さん問題は終わったのですか?」
「まだで〜す。あと少しで終わりま〜す。」
意外にも前橋さんはちゃんとやってるらしく右手でペンを走らせていた。
見た目で人は判断できないな俺は思った。
「ソロモンのお告げを授かる儀式にはさっき言った願いが叶うというメリットもありますが、デメリットもあるそうなのです。それはデメリットとは何かがこの儀式の謎なのです。一応先生も29歳の時に試したのですがやはり年齢制限があるのかそもそもこの儀式自体嘘なのかわかりませんでした。」
願いが叶う最大リターンがあるのにノーリスクはやっぱり考えづらいそれなりのリスクがありそうだな。保守的な俺は儀式を知ってもやらないだろう。
「先生〜終わりました〜」
「俺も」
「私も」
数学の100問を解いた生徒たちが次々にプリントを提出しチェックを受けている。
(俺も話聞き入ってる場合じゃなかった早めに終わらせよ)
「先生〜儀式のやり方教えてよ〜」
「俺も知りたい!!」
前橋さんがいうと前橋と付き合っている噂のあるイケメン生徒最上洸牙が後に続く
スクールカーストが上の二人が言ったことにより他の生徒たちも後に続いて、私も、俺もと先生に問うた
「先生は責任を取らないので自己責任ということなら教えてあげますが内緒にすることを約束してください。」
「「「はーい」」」
とクラスの大半がいう
知ったところで本当にお告げが聞ける確証あるわけでもないしお遊び程度の暇つぶしにはちょうどいいと俺も含めみんな思っているのだろう
先生は黒板にチョークで儀式に必要なもの、場所、言う言葉などを書きながら説明し始める。
・指輪、腕輪、首環なんでもいいから輪状のもので人がつけられるもの。
・輪状のものに血を垂らし2人以上手を繋ぎで囲み
・場所、日差しが南から入る場所
・言う言霊的ものとして「我、彼の地にてあなたに問う。我、彼の地にてあなたに問う。ソロモンの導きにより我、聖域にこの身を投じる。」
「学校の教室最適じゃん!」
「環奈、指輪してるし今日やるべ!」
ウキウキな二人は先生の話を聞きながら談笑している。
「前橋さん、やるのはいいですが他の先生方には言わないようにしてくださいね。また私がどやされるんですから」
「はーい、先生内緒にしまーす。」
授業も終わりに近づき、その他にも儀式についての話を今日最後の授業の数学が終わりのチャイムをつげるまでされた。
ーーー
で、今現在、前橋環奈の儀式により俺の目の前には変な格好お姉さんがいる。
儀式をした前橋グループとでも言えばいいのだろうか前橋さんと最上を中心とした6人のグループは儀式のあと儀式が成功してないと思い帰路へ向かった。
なぜ俺はというと数学を解き終え先生の話を睡眠音楽にして寝てしまったのだ。そのままホームルームがすぎ儀式を行なっていることに気づかず変な格好のお姉さんに起こされた状況である。
「あのー質問よろしいでしょうか?」
「はい、どーぞ」
「お姉さんはどなたですか?」
「儀式で呼び出されたものでーす」
「えーっと儀式というのはソロモンのお告げが聞けるというやつですか?」
「そうね、その私がソロモンですよ。」
「お、おっとマジですか」
(まさか、儀式が成功してるのかい、てか俺は完全に巻き込まれ損なのだが)
「じゃあ、お告げを聞かせてくれるのですか?」
「まず言うわね。あなた達が行った儀式はお告げが聞けるものではないです。あとなんでそんなに怯えているのですか?」
「いや、殺気というか、オーラがすごくて」
「へぇー、すごいね君…」
「あ、ありがとうございます?」
こほんと咳払いをし話を戻すソロモン
「話が逸れました。まずあなた方が行った儀式は聖戦の開始合図です!!」
ドヤ顔をしながら指を突き立てにっこりと笑うソロモンは話を続けた。
「聖戦…?」
どういうことだ?頭がついていかない。
なおを俺を置いてけぼりにしたままソロモンは話を続ける
「まず何をどう捉えてこの儀式を知ったのか知りませんがこの儀式は私は封印てか記憶を抹消したはずなのですがね説明責任はありますからちゃんと説明しますね。
私、ソロモンと名乗りましたが13代目なのですよ」
「情報量が多すぎて頭がついていかないです」
ふむふむと顎に指を当て考える様なポーズをしたソロモンはこう告げた。
「端的に言ってしまうとですね。14代目をかけた殺し合い、略奪、バトルロワイヤルです」
「え?」
唐突な宣言に俺の頭はプリーズしかける
「冗談ですよね?てか、ドッキリとか?」
「ははっはーソロモンさんがそんな冗談言うはずないじゃないですか」
とにっこり笑ったソロモンは遠くにあった机を指差しそれを砂に変えた。
「現実的なことだと理解しましたか?」
「は、はい」
全くもって起こった事象は非現実的なのだが、ドッキリやその類ではないことはわかった。
「じゃあちゃんと説明しますね。この聖戦は次代のソロモンを決めるものです。ソロモンは神に愛された存在でそれを決めるために行うのが聖戦ですね。」
「はぁ、なるほど?」
「続けますよ。まずソロモン72柱の中から私、ソロモンがあなたにランダムでパートナーとして刻印します。」
納得いくいかないを無視してソロモンは話を続ける。どうにかこうにか食らい付いてみるものの俺は理解半分といったところであった。だが、質問はしておくべきだと考えた。
「あの72柱とは?」
「私の使役する悪魔です。能力は様々ですが、みんないい子たちなので安心してください。まぁ代償が伴いますが」
代償の部分に不安を持つが話はなおも続く
「その悪魔の刻印は刻印を持つものが死んだ場合に奪うことができます。あ、ちなみに譲渡という手もありますが譲渡した側にはそれなりのペナルティが課せられます。」
(死ぬよりはいいんじゃないか?ペナルティに含まれる意味が怖いな)
「お、勘が鋭いですねー、死ぬよりも辛いことに決まってるじゃないですか」
「心を読まれた!?」
えっへんと胸を張りソロモンはにっこりと笑う
「ソロモンさんは全知全能とまではいかないですけど神に愛された存在なのである程度のことはできるのですよ。」
「マジか…」
「マジです。マジ卍!」
ノリよくソロモンは言う。
「それもう古いですよ…」
「えっ!最新のだと聞いたんだけど!」
そんなくだらない話を挟みながら俺は思考がまとまりつつあった。
ソロモンはまた話始める
「えーと、ペナルティまで話したよね、んで、72柱の刻印を全て手に入れたらその時君が次代のソロモンだ!ってこと!じゃじゃーんここでソロモンになるといいこと!先代のソロモンからなんでもひとつ願いを叶えてもらえまーす。まぁつまり私にできる範囲でね」
とにっこり笑うがなお怖い殺気は感じたままにソロモンは言う。
「はい、じゃー質問どーぞ」
と質問を促す様に手をこちらに向けて言った
「えーっと、不参加というのはできないのでしょうか」
「無理でーす。聖戦開始合図が出てしまったため私にもどーにもなりませーん」
(儀式に巻き込まれただけなのに溜まったもんじゃないな)
「諦めてライバルを倒すんだ!!」
と拳を掲げソロモンは快活に言う。
「相手を殺すわけですけど、その死んだ相手はどうなるのですか?」
「死にますけど?何を言ってるのかな?」
「えーっと言葉足らずでした。死んだあとはどの様に処理されるのですか?」
「あーそう言うことね変死体として世には流れるでしょうね、で、犯人はわからにゃーい私が犯人で悪魔の力、異能なんですぅ。なんて言ってもとりあってくれないしね」
(てことは多くて71人死ぬってことか…お告げって聞いてたのにな最悪だ…前橋さん恨むぞ…)
「誰から聞いたのか知らないけど、これを行った時点でもう退場はできないよ?」
なぜソロモンはこんなにも笑っているのに怒ってる様に見えるのだろうか。
「えーっと儀式に参加してた6人いたはずなんですが」
「前橋って女の子達ね。意味わかんない、お姉さんバカなのって言って説明も聞かずに行っちゃったから刻印だけして今ここ現在なうです。」
今、現在、なうが被ってるがつっこむと面倒なのでやめておこう
てことはつまり俺入れて7人悪魔が刻印されてるってことか…譲渡したいけどペナルティ怖いしな。
「ペナルティについて教えてくれますか?」
「えーとそれは秘密♡ただ死ぬことより確実に辛いからねー」
ペナルティは不確定要素が大きすぎるな…
「じゃあ最後に、あと65人は儀式してないのですがどうなるのですか?」
「いい質問だね。儀式参加者は強制参加で65人は悪魔を解き放って憑いた人だね。あ、ちなみに祭くんはさっきから誤解してる様だけど、強制参加者じゃないからね。前橋さんを恨んじゃダメだよ」
「え?」
「儀式は言霊発しないといけないからねーつまり君はもう選ばれたのでした!まぁ巻き込まれたことには変わりないから頑張りたまえよ」
なんだと…人生最悪の日とはこのことかよ。
ソロモンにより放たれた衝撃発言は飲み込むのに時間がかかった。
「もう質問はいいかな?」
と首を傾げながら聞くソロモンに俺は最後の質問を投げた
「なぜ、ソロモンさんはずっと怒ってる、いや悲しんでるのでしょうか」
今までニコニコしてたその顔は真顔になり悲しげな表情をし、しばらくの静寂を切り言葉を発した。
「それはまだ教えられないね。じゃあこれで説明は終わりこれからの人生は君にとって長く辛い時間になるよ。今はよくわからない状況で不安感はないと思う。咀嚼できる頃にはもう君は動き出さなきゃ死んでしまうからね。頑張りたまえよ!」
そして目の前からソロモンはきえた。俺の手の甲に花の刻印を残して
続きが気になってくれたら幸いです。