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異世界×プロジェクトマネジメント  作者: 爽一郎
6章 プロジェクトを完了させるべし
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第92話 運用設計すべし

プロジェクトは進んでいく。

進捗確認、課題確認、リスク確認を定例で行うことを中心に、ヒロはプロジェクトマネジメントを続けた。


兵器の改良も終わった。

矛の射出速度を上げる魔道具を追加で搭載したのだ。


後は兵器を量産すれば、次の満月に鎧のゾームが現れたとしても対応できる。

予算的には、10基の兵器が作れる見込みだ。


残り2回の満月で犠牲者を3名以下に抑えることができれば、プロジェクトとしては目的達成である。

その達成が、現実味を帯びてきた。


そんな中、ヒロはランペルツォンとレインと、ギルドの会議室で残りのタスクについて話していた。


「そろそろ、運用のことを考えなければないといけないけません」


そう言ったヒロに、レインが反応する。


「運用…?兵器の運用ですか?」


ランペルツォンも口を開いた。


「兵器の運用、と言うと、使い方ということか。

 使い方は、すでに討伐隊も兵士も理解しているとは思うが?」


ランペルツォンはヒロに、真意を確かめるように疑問を投げかけた。


「いえ、『兵器の』というわけではなく、『ゾームを討伐する仕組みの』運用です」


レインが不思議そうに聞く。


「それって、兵器のことじゃないんですか?」


「兵器は、ゾームを討伐する仕組みの一部にすぎません。

 …まずは、運用とは何であるか、からご説明します」


プロジェクトとう概念がないのだから、プロジェクトが終わった後の運用のことも、そりゃ知らないよね。

ヒロはそう思い、説明をすることにした。


「プロジェクトの完了条件が達成されると、プロジェクトチームは解散します。

 さて、その後、ゾーム討伐はどう続けていくのでしょうか?」


ランペルツォンが答える。


「王国の資金で兵器を作ったのだから、兵器は王国のものということになるな。

 討伐隊は…兵士は引き続き兵士とギルドの冒険者の混成となるだろう。

 だが、兵器が10基あれば、ほぼ兵士で討伐隊は賄えると考えている」


「そうですね。

 基本的には、プロジェクトで作られた成果物はプロジェクトオーナーの持ち物です。

 今回の場合、プロジェクトオーナーはグレンダール総指揮官、つまりは王国兵士団です。

 よって、王国兵士団でプロジェクトチーム解散後はゾーム討伐を続けていただくことになります。


 我々は今回、プロジェクトでゾーム討伐の仕組みを作りました。

 それは、兵器であり、討伐隊による討伐方法です。

 その仕組みを維持していくことを、運用と言います」




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