第86話 キラーマンティス討伐
グレンダールとリーガルの前で、レインはこう言った。
「ヒロさんの大魔法は、いつでも出せるわけではありません。
ですが、キラーマンティス討伐時には確実に大魔法を使わせることができます。
私に任せてください」
ヒロは戸惑い、レインに事情を聞いたが、
「ヒミツです。私に任せてください!」
とだけ言われた。
そんなこんなで、キラーマンティスの群れを討伐するために、数カ月ぶりに森に来ている。
キラーマンティスの生息場所の特定と、不要なモンスターとの遭遇を避けるために、湿地帯にも同行してもらった、レンジャーのサレナを連れて来た。
コストとしては、サレナの費用以外はかかっていない事になる。
本来なら数十名必要な依頼なので、確かに格安だ。
「足跡からすると、このあたりね。
…ほら、あそこにいるわ」
サレナは森の奥を指さした。
かすかに、キラーマンティスらしきモンスターが木々の間に見える。
サレナは続けて話した。
「30匹ってこところかしら。
これ以上近づくと、気が付かれるかもしれないわ。
私は大量のモンスターを相手することは得意じゃないから、ここから先はそちらにお任せってことになるわね」
サレナがヒロを見る。
ヒロは大魔法が使える気配はない。
「あの…大魔法、使える気がしないんですが。
レインさん、どうしましょう」
戸惑うヒロに、レインが満を持したように話を始める。
「ちょっと、ヒロさんにお話があります」
レインが、急に恥ずかしそうに下を向き、もじもじした。
え?どういうこと?
これってもしかして…。
ヒロは焦り始める。
レインがまた話を始める。
「私、ヒロさんに伝えたいことがあるんです…」




