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異世界×プロジェクトマネジメント  作者: 爽一郎
4章 設計構築すべし
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第68話 スコープ管理すべし

こいつは、プロジェクトを膨らまそうとする人間だ。

ヒロはそう思った。


プロジェクトは周りから見れば、何かを成し遂げようとしている組織だ。

いろいろなことを実現してくれそうな組織に見える。


そんなプロジェクトに対して、あれもこれも、と要件を増やしてついでにやってもらおうとする人々がいる。

それが、プロジェクトを膨らませようとしてくる人間。

往々にして、プロジェクトの周りにはそんな人々がいる。


プロジェクトは目的があり、追加で入ってくるものがその目的に合致しているのであれば、受け入れることもある。


例えば、ゾームが他の地域でも発見され、それに対応するということであれば、王都をゾームから守るということに合致はしている。

その追加要望を受け入れることは検討すべきだ。

そして、要望が追加されれば、費用もスケジュールも変わって来る。

基本的には費用は増えるし、スケジュールは伸びる。


その管理は、()()()()()()()()()()()()()()()()である。

スコープとは範囲。プロジェクトが行う物事の範囲だ。

範囲を定義して起き、範囲が増えれば、コストやスケジュールを見直す。


そのコストを受け入れられるかどうか。

目的も考えず、コストの判断もなしにいきなり『これもやっといて』という人間は、プロジェクトマネージャーとしては毅然に対応せねばならない。


とは言え、ジューマンはヒロの上司。

ヒロは、個人的には徹底的に論理的に何がいけないのかジューマンに理解させたかった。

だが、感情で動いてはいけない。

ジューマンを言い負かしたところで、ヒロがすっきりするだけで、何も生まれない。

むしろ、ジューマンのプライドを気づ付けて敵対意識を持たれでもすれば、プロジェクトを妨害されるかもしれない。

上司とは、うまく付き合うべし。それがどんな上司でも。

これもヒロのモットーであった。


ヒロは仕事が増えるなぁ、なんて思いつつ、ジューマンに伝えた。


「キラーマンティス討伐は分けて、プロジェクト化したほうが良いと思います。

 少し、私のほうで検討しますので…」


言い終わる前に、ジューマンが言葉をかぶせた。


「よし、じゃあ、よろしく頼むよ!」


おいおい、ゾーム討伐プロジェクトで引き受けたわけじゃないぞ!?

分かってんのかコイツ!?

ヒロは焦りつつ、次の言葉を探した。


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