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異世界×プロジェクトマネジメント  作者: 爽一郎
3章 暫定対策すべし
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第53話 想定外

ジュドーとメグは非常に心強い。ヒロは思った。


周りを見ると、他の討伐隊も善戦している。

暫定対策は、うまくいったと言えそうだ。

ヒロに充実感が満ちてくる。


だが、ゾームの数が多い。

冒険者の足止めを逃れたゾームがさらに1体、すでに他のゾームと戦っている冒険者たちに不意に襲い掛かる。


近くにいたメグが、そのゾームに対して応戦しようとした。


「…え?」


だが、ゾームを見た途端、メグの動きが止まった。

メグがなぜか攻撃をやめたため、ゾームが冒険者たちに襲い掛かった。

3人一組の冒険者の内、足止めを担当している冒険者の体が、ゾームのとがった足に突き刺された。

大きな悲鳴。そして、そのまま蜘蛛の頭によって無残にも捕食された。


「仲間がやられた!

 撤退だ!」


残った討伐隊が叫ぶ。

3人のうち一人でもやられたときには、すぐにそのグループは撤退するように指示を出している。

だが、ゾームとの距離が近い。もともと対峙していたゾームもいるので、2対に囲まれる形である。

続けざまにゾームは討伐隊のメンバーを攻撃し、もう一人も突き刺されてしまった。


そこに、ジュドーが助けに入り、冒険者が刺さったゾームの足を切り落とす。

突き刺された冒険者は捕食は免れたが、重傷である。

ジュドーはそのまま、剣で2体のゾームの攻撃を華麗に捌くが、さすがに2体相手だと防戦一方だ。


「おい!メグ!

 どうしたんだ!」


ジュドーがメグに向かって怒鳴る。

メグは立ち止って小刻みに震えながら、呆然としている様子だ。

ヒロもメグの様子がおかしいことを察知し、メグの元へ向かった。


「ダメ!

 そのゾームを倒しちゃダメ!」


メグから予想だにしない言葉が発せられた。


「どういうことですか!?」


ヒロが問いかける。


「そのゾームは、兄さんの姿をしているの!

 殺さないで!」


メグは、いつもの無表情ではなく、泣きそうな顔をしている。


「だが…!

 押さえきれない!

 このままじゃあ、他の冒険者もやられちまう!

 残りの冒険者と協力して、こいつを斬るしかない!」


そう言って、ジュドー他の冒険者に援護を依頼した。

冒険者がゾーム剣を投げつけ、ゾームはそれを払う。

少しの隙がゾームにできた。その隙を逃さず、ジュドーは剣を構え、絶技を繰り出そうとした。


「ダメ!お願い!やめて!」


メグは泣き叫ぶ。

ジュドーは無視して力を込める。


「俺たちの目的は、ゾームの討伐なんだぞ!

 絶技…」


「待ってください!」


ヒロは、いつの間にか体が光っていた。

暫定対策の成功による充実感。

魔法が使える。ヒロは、今自分ができることを感覚的に理解した。


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