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警察を名乗る乱入者達はフェンさんを名指ししていた。
賑やかな店内から一転、静まり返ったその空間でフェンさんはスッと立ち上がり黒いハットを被った。
「 なんだよ?こっちは気持ち良く飲んでるだけだぜ?」
挑発的な視線でフェンさんが威圧する。
やっぱり帽子を被ると怖く見えるなぁ。
「 おぅ、そこかフェンリル。お前新しい商売を始めたって?そこに居るガキじゃねぇのか?」
恰幅の良い体型の髭を生やしたおっさんが返す。
確かにその頭には警官のような帽子が載っていた。
「 またそれかよ。ペペルはウチの新入りだ」
「 嘘はすぐにわかるぞ?フェンリル。貴様らの悪行は我々には筒抜けだ」
「 レストレード警部。あんたらの言う悪行で俺達が一度でもBAN食らったか?」
「 ふん。隠れてコソコソやってるだけだろう。酒の密売、外部への弾薬の流入、バラシ、紅茶・・・いつか尻尾を掴んでやる」
「 コソコソやってるのはそっちだろうが。嗅ぎ回るだけなら許してやるが、俺の家族に手を出してみろ。塵になるまで消してやる」
底冷えするような声。
その三白眼は射殺すほどにギラついていた。
こっ・・・怖ぁ・・・
「 ぐぬぅ・・・クソッ!!今日のところは勘弁してやるっ!」
くるりと反転していそいそと去って行く警察?達。
レストレード警部ってなんか聞いたことあるな。
なんだっけ?
フェンさんを見るともうハットを取っていた。
「 白けちまったな。そろそろ移動するか」
うん。
もうあんまり怖くない。
三白眼は相変わらずだけどクールなフェンさんに戻っていた。
「 フェンさん、警察って言ってたけどどういう人達なの?」
「 あー、アイツらはギルド【暗月☆警察】の連中だ。コスプレ好きのポリスマニア。アイツらの言う悪行を運営に報告して警察業を名乗っている。迷惑な奴らだが、アレも街の“役割”の一つだ」
「 へぇ〜、月なのに☆って意味わかんないね」
「 っぶ!!」
「 ガハハハハハハ!!良いとこ突くぜぇペペル!!」
「 ぶっはははは!!今度あのおっさんに会ったら言ってやれ」
おぉ、フェンさんも笑った。
なんか変なこと言ったかな?
でもなんか嬉しいからいいや!
「 ところで・・・」
「 ん?」
「 紅茶って何のこと?」
「 ・・・・サァ・・・ナンダロゥナァ・・・?」
フェンさんとジェットのおっちゃんは目線を外して答えてくれなかった。
なんで!?
追記です。紅茶=ロイヤル・ミルク・ティ= RMT。ダメ!ゼッタイ!