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前半(2)

山に合宿に来た慎二達は、

なんと野球部の1年生と顧問の先生が人質にされた。

助け出すには30匹のカブトムシを捕まえだす事だった。タイムリミットは段々と減って行く・・。

虫取りゲーム前半残り21時間

慎二は未だにカブトムシ探しに熱心だった。

今見つけたカブトムシは全部で4匹、今日までに20匹は捕まえたい・・・。

しかし、生きているカブトムシを探すのはそんなに簡単なものではない。

慎二と堀山は木を蹴ったり揺らしたりと頑張ってみるが見つからない。

そして日は段々と西に傾いていた。

雑木林で探すのは体力を使う、慎二や堀山はスペースが落ちてきた。

「少し休憩をしよう。」

そんな堀山の言葉を慎二は待っていた。慎二は自分から伝えるのが出来ないタイプなのだ、

それに負けたみたいで言いにくかった。慎二は直接地面にお尻を下ろした。

慎二は上着で汗を拭いていた。


そんな時、児島は休憩を取らず、熱心にカブトムシを探していた。

彼はキャプテンでのプライドが高く、誰よりも多く捕ってやるぞと人一倍に頑張っていた。

しかし、現実はそう甘くなかった。まだ一匹も捕まえていない。

そんな時だった。偶然にも目の前になんか飛んできた。その虫は児島の腕に止まった。

なんだと払おうとしたらそれは、カブトムシだった。

児島はゆっくり手を肩に近づけて唾を飲んで素早く肩に手を置いた。

「やった、」児島はカブトムシを虫かごに入れて、

早速皆にメールした。児島は嬉しさを隠し切れなかった。

背中の文字は・・・。『武』だった。

その意味を考えずにただメールを送り続けた。気がついたら児島の手は

ガッツポーズをしていた。


松浦は相変わらずにやる気が出ずにただぐるぐる回っていただけだった。

そんな時、松浦はイライラして木を蹴っていた。しかし、落ちてくるのは

葉と小さな虫だけだった。「なんだよ」とぶつぶつ言った。

そんな時、下を向いたらなんとカブトムシが歩いていたのだ。

そっと、膝を曲げて、顔をカブトムシに近寄せた。

そしてカブトムシを鷲掴みして拾い上げた。

「危なかった、」とカブトムシを眺めていた。

もし、気がつかずに歩いていたら大事なカブトムシが死んでいた所だった。

カブトムシを見つけた松浦は簡単に見つかると思い、やる気を出した。

背中の文字は『死』だった。松浦は少し怖かった。もし、踏んでいたら・・・。

それより、松浦はメールをした。最初に贈ったのは堀山だった。

奴等には自慢しないと・・・。松浦の顔は自然とにやけていた。

これで、全部で6匹。残り24匹。3時間30分が経過していた。


堀山と慎二はメールを見た。

一気に2通もメールが来ていた。

文字は『死』と『武』だった。

慎二は暗号にはあまり触れなかった。

考え出していても分からないし、別にどうでもよくなってきた。

「そろそろ行こう」と慎二が言い出して二人は先に進んだ。

「だいぶ寒くなってきたな」堀山は慎二に言ってきた。

「今、俺も思っていたところだ。」慎二はすぐに答えた。

しかし、そんなこと言てる場合じゃないことは二人とも分かっていた。

その話題から二人とも一切口にしなかった。

3時間半が経過し、現在6匹。順調だと慎二は思っていた。

後半に少しでも有利にするため、そして少しでも人質となっている恐怖感から速く解放してやりたかった。

慎二はそう考えると足がスムーズに進んでいくのがわかった。

それから歩いて1時間ほど経った。

「なぁ、慎二。あれ、捕れると思うか。」

慎二は堀山の指の先を目で追っていた。すると少し小細工がしてあった。

カブトムシにガムテープでしっかりと高いところに貼っていた。

高さは3メートルぐらいだろうか、虫網で届く距離じゃなかった。

そんな時、二人は一緒にうなずいた。二人の考えは見事に合っていた。

そう、肩車だった。堀山が下で慎二が上で早速作業に乗り出した。

思ったより上手くいかず、苦戦していた。そんな時、顔に虫が飛んできた。

見てみると、蜂だった。慎二は蜂を急いで振り払ったが二人は後ろへと

倒れてしまったのだ。痛いと二人は倒れこんだ。

「てめぇ、ふざけるなよ、バランスが崩れたじゃないか」

堀山は慎二に怒ってきた。しかし慎二は即答えた。

「ちがうって、蜂が、蜂が顔に飛んできて・・・。」

その後、慎二はゴメンと堀山に謝った。慎二は何でも謝る癖があった。

「次こそは・・。」

慎二が言葉を全て言い終わる前に堀山がそれに察したようだった。

「わかった、わかったって、次はしっかりやれよ」

堀山は腰を抑えて肩車の構えをしていた。

「さすが、物分りがいいな、俺が彼女だったら惚れていたぜ。」

慎二はそう言って、堀山の肩に乗り出した。

「馬鹿だな、彼女だったら、抱っこだよ。」

堀山に冗談が通じて慎二は嬉しかった。

「捕った!」慎二はそう叫ぶと堀山がおろしてくれた。

早速、ガムテープをはがした。背中に『2』と書いてあった。

とりあえず、堀山はメールした。その間に慎二はカブトムシを入れて、

カブトムシを眺めていた。

「やっと俺たちだけで3匹だな」慎二は堀山にガッツポーズをした。

だが、堀山は「全部見つけてからな。」と言ってガッツポーズをせずに虫かごに入れた。

それもそうだなと慎二と堀山は笑い出した。

現在午後6時、残り時間20時間。

残り23匹。


どうでしたか?

まだまだ続きがあるので、次回を楽しみにしてください。

なるべく感想を書いていただくと光栄です。

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