合宿
「慎二、起きなさい、遅刻するわよ、起きなさい」
慎二は目をこすり、時計を見たときはもう8時を回っていた。
「やべ、遅刻する」と慎二は急いで一階に下りて服をすぐに着替えて
テーブルに置いてあった朝ご飯を無視してすぐにバックを背負って
家を出て行った。家を出て行ったときにはもう15分ぐらいだった。
家から学校までは15分には余裕で着くので慎二はゆっくり歩いていった。
湯浅慎二、野球部を入って何とかレギュラーになったがいつ落とされても
おかしくないぐらいの実力でしかない。しかし彼は野球を大好きで一生懸命していて
それを知っているのか、顧問の先生は一度も慎二を外してはいなかった。
打率は2割もなく先生に一日何回怒られるだろうか、数えたらきりがないほど怒られているようなきがする。髪は坊主にしたばかりなので短く、目が悪い。
今日は朝練習がないため、ずっと寝ていたら寝坊したと・・・・。
慎二は母と二人暮らしだった。慎二は小さい頃、父親は通り魔に刺されて死んでしまったのだ。だから、慎二は将来警察官になろうと思っていた。
父親が亡くなってから10年以上はたった。
小さい頃は父親が何故いなくなったのかは分からなかった。
もちろん、母親自身も慎二に父親の事は一切口にしなかった。
知ったのは今から3年前だった。
俺は母親にどうしても真実を聞きたくて母親に思い切って聞いてみたら。
母親はあなたには近頃話そうと思っていた頃よ。とあっさり教えてくれた。
父親は家族で近くの公園で慎二と父親が遊んでいた。
そして帰り道に楽しく話しながら歩いていたら通り魔に刺されてしまったと母親は言ってた。
もちろん、そのときは小さい頃だったので父親の顔すらはっきり覚えていない。
写真の顔しか見ていない。
けど、そのときの記憶が少しぼやけて覚えている。
顔はぼやけていて分からないが、砂場で一緒に遊んだ事や、ブランコを一緒に乗ったりとしているのが慎二には覚えていた。
しかも、父親の命日になると必ずその夢が出てくる。
慎二は父親がいないので小学生の頃は言われたりしていたが慎二は別に何とも思わなかった。
慎二には一年に一回父親に会えるのだから。
だから慎二は父親に変わって警察官になろうと決めていた。もちろん、父親も警察官だった。
だから、慎二は小さい頃からコツコツと勉強をしていた。そのおかげで、
内申は結構高くて二年の野球部で一番高かった。
学校は茅ヶ崎市上田中学校で神奈川県内の海の近くにある茅ヶ崎市の中学校である。
学校は回りに比べたらきれいなほうだがいい所はあまりない。
いつも通りに学校に来て楽しみと言ったら弁当の中身を考えるぐらいだろう。
上田中学校は北と南の校舎に分かれており二年生と一年生は南の校舎になっている。
今の3年生は卒業してしまい、北の校舎はがら空きになっている。
そしていよいよ二年生生活が終ろうとしていた。
今日は3月25日で終業式がもうすぐ始まろうとしていた。
なんとか間に合った慎二はかばんを机に放り投げて席に座った。
丁度先生が来て朝学活が始まった。
朝学活が終わり、体育館で終業式を始めるために体育館に急いだ。
校長先生の話はやたらと長くて半分以上の人は集中力が切れていたと思う。
暇な慎二は隣の天野と後ろの北野と話していた。
そして教頭先生の話などその他が終わり長くてつまらない終業式は終った。
教室に戻った慎二は一年間のプリントやクラスの文集などが配られた後、
いよいよ通知表が渡された。慎二は40とかなりの成績が残った。
前期に比べれば3も上がったのだ。慎二は嬉しくて自然と顔がにやけていた。
学活が終わり放課後は部活があるので制服からユニホームへと着替えた。
野球部と一緒に弁当を食べて会話は通知用の話になった。
慎二は自慢気持ちが強かったので話しに無理矢理割り込んで自慢し始めた。
「俺、通知表3も上がったんだ。すごいだろ。」
慎二は2年生の中で一番良かったが
しかし残念ながら上には上がいるのだと思った。一年はほとんどが40を超えていて
ある人は44まであった。慎二は悔しいので「一年は簡単だよ、これからが難しいんだよ」と少し怒った口調で一年に言った。
そして弁当が食べ終わった慎二は友達の堀山哲哉と高田一弥一緒にブランドへと
向かった。
堀山は大の仲良しで小学生の頃から一緒で野球は結構うまい、チームの要のキャッチャーは堀山に任されている。しかしエロイ部分が入っている。顔は結構整っていて髪は最近バリカンで剃ったので短い、カッコよくてもてる方だと思う。
高田はいつもニコニコしていて皆に好かれている。髪は少し長めで
少しぽっちゃりとしている。
今日は天気がいいが風が冷たく寒かった。
「おい、さっさと準備をしろ、練習が出来ないだろう」
気がついたら顧問の先生が目の前に立っていて、マズイと思って練習に励んだ。
練習は6時までやって最後の顧問の先生の話が始まった。
「え〜、春の大会も、もうすぐなので明日から合宿で2日練習を行う事にした。
もちろん合宿で2日丸まる練習を行う。持ち物は昼飯など連絡網で回すことにした。
きついと思うかも知れんが、頑張ってもらう。夜ご飯と朝飯はこちらで用意する。」
先生の話は終った。先生は真面目な顔で力が入っていた声だった。
みんなは学校で泊まるのが嬉しいと思う人と嫌なやつがいた。
正直、慎二は合宿に泊まるのが嫌だった。慎二はお化けや幽霊などが怖くて嫌だったのだ。
これをみんなに言うのは馬鹿にされるので今まで隠していたが合宿で泊まるとなると
隠しきれるかが心配で心配でしょうがなかった。
帰りは一人で帰った。慎二はここ最近なんか生きる意味が欲しくなって考えても考えても
答えが出ず、ずっと悩んでいた。
しかもここ最近皆、彼女を作り出して慎二は告る勇気が無いため生まれて一度も告ったこともないし、かと言って告られるわけでもない。慎二は一人置いていかれる感じがしてしょうがなかった。慎二は転がっていた石を蹴りながらただぼーとしながら家に向かった。
今日は塾が無かったので、帰ったらすぐ寝ようと思っていた。
家に帰り、ユニホームを脱ぎ捨てて風呂に入って寝る事にした。
だが、風呂から出てもうすぐで寝ると言う時に電話がかかってきた。
電話の相手は堀山で連絡網を伝えに電話してきた。
「明日は午前8時からなので弁当有り、ユニホーム使うから着て来るように。
それ以外に歯ブラシ、パジャマなどは自己管理で持ってくること以上。」
爽は楽しみだろうか、声がいつもよりも大きかった。
慎二は「分かった」と言って電話を切った。
「お母さん、メモ取っといたから見といて」慎二は大声で母親に知らせた。
慎二の次は木村海で木村はメールで伝えてとりあえず寝る事にしようと思って
夕飯を食べずに寝てしまった。