表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
刻む絆と物語  作者: @.
プロローグ 崩れ去る日常
6/177

ロッコリの森にて

 二、三日は歩き続けてきただろうか。レオンの足からは、若干の筋肉痛が伝わってきている。それでも、レオンは山賊達に連れられ、歩を進める。



(ここは、確か……『ロッコリの森』か?)



 姉に聞いた気がする。都へ行く道とは逆の方向に、『ロッコリの森』という、とても深い森があると。



 周りには、レオンの何倍も背の高い木々が立ち並ぶ。風が吹くと、それらが葉を揺らしながら、ザァッ、と音を鳴らす。また、あまりにも背が高いせいか、日の光があまり差さず、森の中は薄暗くなっている。



「恐くなったか?」



 ガオウはレオンの方を振り向かずに、問いかける。



「べ、別に……。」



「だろうな、本当に恐いのはこれから――ん?」



 突然ガオウが、足を止めた。その様子を見た、レオンや他の山賊達も。ガオウ一行の前に、一人の少女が現れたのだ。



 灰色のマントと、やや癖のあるブルーグレーのショートヘアが、そよ風に揺れている。氷のように冷たい感じを漂わせる水色の瞳が、ガオウ達をじっと見つめていた。



「何だ、テメェは?」



 ガオウの問いかけに、少女は答えない。代わりに、腰につけていた刀を取り外し、左手でそれを引き抜く。右手に鞘を、左手に刀を構えた状態だ。



「ホゥ、この俺とやろうってのか」



 ガオウは背中の両手斧を取りだし、構える。他の山賊達も、それぞれ自分の獲物を手にした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ