表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
刻む絆と物語  作者: @.
プロローグ 崩れ去る日常
4/177

山賊の首領 1

 外に出ると、いつも見かける村人の姿はなく、代わりに山賊達がうろついていた。



(どうなってんだ?村のみんなは……?)



「オイ、さっさと歩け」



 男にせかされ、レオンは足を進める。後ろには、姉を人質にとる、もう一人の男。



 しばらく歩いていくと、村の入口に着いた。そこには、多数の山賊達と、彼らに囲まれるようにして集まる、村人達が。



「みんな……!」



「あ、レオン……。」



 村人達は、一見無事の様だ。が、不安と恐怖に襲われ、皆暗い表情をしている。



「テメェがレオンか」



 声をした方向を向くと、周りの山賊より一段と貫禄のある大男が、レオンをにらみつけていた。



「……ああ、お前は?」



「俺の名はガオウ。ここらじゃちっとは名の知れた山賊よ」



「ガオウ……ガオウ!?」



 聞き覚えのある名に、レオンは驚く。



 山賊ガオウ。キャロから少し離れた村に君臨している、山賊団の親玉の名である。



 ――まさか、こんなへんぴな村までやって来るなんて。レオンや村人には、全く予想できない出来事であった。



「ほ~ぅ、さすがに俺のことは知っているようだな」



 ガオウはレオンの方へと歩きだし、レオンの胸ぐらを掴んだ。



「ここ最近、俺の可愛い団員達をいじめてるみたいじゃねぇか。オゥ?」



「……金をよこせって言って来るから、適当に追い払ってるだけだ!」



 レオンは恐怖を抑え込みながら、ガオウをにらみ返す。



「フン、威勢だけはいいみたいだな」



 ガオウはそれに怯むことなく、鼻を鳴らし、レオンを乱暴に離す。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ