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好き
なんでもいい。
理由をつけて、バスケ部を止めたかった。
「入学式で見かけた時から、相坂さんの事が……好きなの」
部活もおわり、着替えて更衣室から出た直後に呼び止められて、私は急に告白された。
ぎこちない言い方。震える声に赤く染まった頬。
友人としてではなく、恋愛感情であるということは明確だった。
ドキドキはしなかった。私は、女には恋をしないから。
「鈴木さん……なに言ってるの?」
「ごめんなさい。そうよね、同性から告白されても……気持ち悪いわよね……じゃあ、また明日」
口元は笑っていたのに目には涙が溜まっていた。彼女は駆け足で行ってしまった。
鈴木さんが同性愛者……?
私の事が……好き……?
頭が混乱する。目眩がして、思わずその場にへたり込んでしまった。
この後一緒に帰りながら小春の相談に乗らないといけないのに、立ち上がる事が出来ない。
ただ、 彼女と距離を置きたいという気持ちだけが私を支配していた。
小春にあんな事を言ったのは誰のためでもない。
私が逃げるためだ。
同性愛者を批判したものではありません




