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第37話 女の子もいけるの!?

 ――

 

「……んっ、クシュン!」


 意識の濁りとともに、私は目を覚ました。どうやらやっぱり、麻酔の効き具合をある程度はコントロールできるようになっているみたいだ。


「アイサ! よかった、気がついた……!」


 覗き込んでくるヤンの顔を見て、私もホッと安堵の息を吐いた。よく見れば、彼の身体はまだ少し震えている。


「立ってるだけで精一杯じゃない、ヤン」

「そうだね。カッコ悪いところ見せちゃって、恥ずかしいよ」

「恥ずかしくなんかない」


 まだ気だるさの残る身を起こし、私は彼の両手をぎゅっと握りしめた。


「私を守るために、必死に戦ってくれたんでしょ。あんなに無茶して……すごく格好よかった」


 照れくさそうに顔を逸らすヤン。私も釣られて、つい視線を外してしまう。


「けどさ……あれだけ強いんだから、もっとこう、自信持って生きなさいよ」

「まあ、君がそう言うなら……やってみるよ」

「そう……」

「うん……」


 やばい、糖質過多な沈黙には耐えられそうにない。誤魔化すように、慌ててステータス画面を開く。


「はぁい、ベルよ……ふぅん、やっぱり男好きじゃなぁい」


 あ、下手こいた……現れるなりニヤニヤと意地悪な笑みを浮かべてからかってくる。人間、焦ったらろくな選択をしないものね。


「今度はこんな庇護欲をそそる子を囲う気?」

「違うわよ! これにはちゃんとした訳が……!」

「気にしない気にしなぁい、咎めてるわけじゃないんだからぁ。私だって、男をとっかえひっかえしてきたクチだし。女もだけどぉ」

「女の子もいけるの!?」


 ストライクゾーン広すぎでしょ……妖精の恋愛事情は、私の想像以上にフリーダムでボーダーレスらしい。


「で、本日のステータスはこちらぁ」

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