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原っぱ

作者: 檸檬

原っぱに行きたい


そう言うあの子と原っぱにいった


原っぱに織り立つ光と風に掬われてゆく


原っぱには懐かしい気持 風景が


転がっていた


目を細めて遠くまで見渡す


足元には少し朽ちた野球ボール


遠くへ転がしてみる


縫うように じゃれ合うように


跳ねるボールを追い駆けて


小さな頃は風の子になって走っていたね


あの子も微笑み返えしてくれる


海から流れてくる小川を隔てた向こうには


冬の日溜まりの中で


サッカーをする親子


和やかなママ達と子供達 


暴走する自転車少年 追い掛ける父


大きく毛並みが馬のような犬を散歩させる紳士


勝手にその犬にトーマスと名を付けさせて貰った


川緑に座りあの子と他愛のないお喋り


川を泳ぐ鴨の泳ぎ方についてだったり


最近のことなんかをポチポチと


滞る冬のこわばりが解けるようにあの子が笑う


あの子の何かを わたしの何かを


原っぱの風が川面まで緩やかな波で織り流してゆく


ゆっくりと立ち上がって 伸びをする


いいね、また来ようね 原っぱ


あの子はそう言ってくれた 


ススキの穂やアワダチソウの穂は触れると小雪のように風に舞った


原っぱをあの子と走ってみた


風の子になって、風の子に還って


ほどかれて ほどいて


青空へ想いを放つように


足元にはタンポポが咲いていた
















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