茨のベーゼ 4話
N(不問):
佐野(♂):
茨(♂):
ブラウン(♂):
シズカ(♀):
トロイ(♀)/ミーナス(♀):
マーサ(♀)/ベルトラ(♀)
♂3:♀3:不問1
【バカ程雑な人物紹介】
茨稜剱...主人公。口が悪い。
パワー系の能力と無駄に回る頭を持つ。彼氏にしたくないですね。
佐野・S・紫(さの シュルク ゆかり)...茨稜剱を追って現れた対支という対支配者のための国家による秘密部隊の人。メチャ強い。空気が読めないのが言動から伝わります。彼氏にしたくないですね。
ブラウン(ぶらうん)...マーサのBAIXE。服が好き。古着屋に居たところ、店内放送で流れているラッパーの曲を気に入り、曲の中でラッパーが言っていたエイ というフレーズを気に入り使っている。マーサには最初はウザがられていたが、今はもう諦められている。声がデカく、テンションがバカ高い。彼氏にしたくないですね。
シズカ....佐野・S・紫(さの シュルク ゆかり)のBAIXE。厳しい風紀委員長みたいな女。能力が強い。
“おのれ”とか言う。彼女にしたいですね
トロイ....茨稜剱のBAIXE。茨稜剱の前だとIQが6になるが、基本的にスペックが高い。独占欲が強く、茨稜剱の前であっても茨稜剱に拒否されるとIQが89億くらいになり、理論武装を始めとした異常行動に出る。能力が強いがかなりピーキー。
彼女にしたいですか?皆さんの声を聴かせてください
マーサ....マーサ・ロブンスキー。嘘みてえに肌が白い。低身長。お人形さんみたいな体。鈴が鳴るような声。不思議ちゃんと毒舌を足して2で割ったみてえな娘。個人的には年2で会う親戚とかで良い。
ベルトラ....謎の勢力です、みたいな顔で出てくるしまあ実際謎の勢力のショタ。ニーアなんとかマタ五条先生みたいな目隠ししたショタみたいな感じでお願いします。
ミーナス:黒ゴスのお嬢様ロリ。CLAMP先生作画でイメージしています。関係ないですが、小狼くんを性的な目で見ていたことが有ります
佐野:僕の“神狂曲”....。
本腰を入れて演奏う事になるとはね。
シズカ:紫様。
ゆめ、油断はなされぬよう。
この野蛮人は吾らが見えずとも拳を闇雲に振り回しております。
“たまたま当たってしまった”では済まない威力であることは明白。
佐野:勿論だ。
だが....苦犯で五感は抑えてある。
五感を抑えるという事は....
シズカ:人間として生きれば生きる程体に染みついたストレスを再現できる。
佐野:その通り。
幻覚や幻聴による攪乱は元より...
血圧に体温の急速な乱高下。
....脈は不整脈となり、消えないモスキート音は集中力を欠かせる。
鍛錬でどうにか出来る範疇ではないよ。
........分かったかな、茨稜剱君。
そしてそのBAIXEのカワイコちゃん。
茨:う........ッゴぉ...ッえ......おぇェッ!!!!
<膝をついて嘔吐をする茨>
茨:何......を.....!!!
佐野:“しやがった”?
今説明したんだけどな。
つまり、まぁ....簡単に言うと....。
そうだな、君は今....。
頭蓋骨の中に手を入れられてかき混ぜられてるって事。
茨:ハァ.....ハァ゛....!!!
だから゛.....!!何だってんだ....!!!
貧乏暮らしなモンでな....!!!
雑草食って腹痛やら頭痛やらは日常茶飯事だからよ......!!!
慣れてんだよ!!!クソ野郎ォ!!!!!
<ゆっくりとふらふらと立ち上がる茨>
トロイ:ケンちゃん......!
<涙を堪えられず、口元を両手で覆うトロイ>
シズカ:...ッ!紫様!
佐野:落ち着きなよ。
確かに今までだったら....大体の奴等はこれで音を上げていたが。
茨くんなら、これぐらいではへこたれないだろうさ。
だから.....
幻覚だ。
シズカ:.....は。承知致しました。
N:佐野がそう言った瞬間に茨の眼前に現れたのは、4,.....いや、5人の佐野。
その佐野達は、それぞれがバラバラに─────
佐野:“打嶽”。
N:そして、佐野という男の上品さを裏切るかのような重たい拳が、茨の顔面に向かって繰り出される。
佐野:“狂震”。
茨:ぐっ!!がああッ!う...ッゥ、がはッ....!
トロイN:どうして....!
どうしてケンちゃんにこの男の打撃が効いているの....!?
“瞬間記億”(ライトロードフラッシュバック)で強化された私達に打撃は無効の筈....!!
佐野:そうさ、これは幻覚。
だがこの5人の僕の中に1人だけ“当たり”....、君からすれば“外れ”が要る。
顔面に拳が直撃する瞬間に拳が消え。
自覚出来ない程の肉体の緩みが生まれた瞬間に....僕の本体による拳が君の顔面に直撃する。
すると...君の顔面に直撃した僕の拳から君の体に僕の業力が流れ込む。
するとその瞬間のみだが....“演奏”のダメージをおよそ──
“3倍”に跳ね上げることが出来る。
茨N:耳から....血ィ....ッ!!!?!?!?
トロイN:....!?!?!?
殴られた場所とは関係のない位置の鼓膜が殴られた瞬間裂けた...ッ!
恐らく直撃している拳による殴打のダメージでケンちゃんは苦しんでない...!!
拳が直撃した瞬間に何かしらの状態異常が追加、もしくは今喰らっている状態異常の強化を行われている....!!!
トロイ:ケンちゃん!
茨:うるせ...ェ......。
“まだ”.....。まだなんだよ......。
トロイN:......まだ...ッて......?
佐野:業力が何か分からない君に説明しても仕方がないが....
ま、仲間に為った時に詳しく教えるよ。
.........さァ、どうする?
僕の仲間に為るか?
それとも────
死ぬか?
シズカN:....!?
紫様....!!?
茨:ハァ....ハァ...
死ぬ.....だと.......?
佐野:君は賢いだろうから言う必要は無いと思うが...脅しじゃ無いよ。
ま、始末書はたっぷり書かされるだろうが.....。
“勧誘中に暴れられてしまいました。 戦闘中に惜しくも殺してしまいました”とでも言えば、それでおしまい。
どうせ協力してくれないなら君は監禁されるんだ。
穀潰しを一匹飼うより事故で殺した方が早い。
上司も納得するだろうさ。
....これ、オフレコで頼むね。
茨:死人に口無し...ッてか......!!!
シズカN:...ッバカな!!
紫様が勧誘の任務を放棄されるなんて....!!!
いや....ッ、これはブラフ....!
然し、このまま....!!!
このまま、“狂震”と“神狂曲”を使い続ければ.....!!
N:シズカの胸に、冷えるものが溜まっていくような感触。
シズカN:本当にこの男は、死んでしまうのですよ!!!
茨:...くっくっく.....!!!!だったら....!!!!!
殺してみろォッ!!!!!
N:強がり。空元気。火事場の何とやら。
それらで現わされる“苦し紛れ”。
茨が繰り出したのは、そんな一撃。
目の焦点は合わず、耳から血を流して繰り出した“それ”は、余りにも。
佐野:な....!!!!
シズカN:馬鹿げた業力量.....ッ!!!!
弱り切った支配者が出していい一撃か......ッ!!!!
だが....!!!
佐野N:あらぬ方向に拳は飛ぶ。
....威力にこそ驚くが....
僕の幻覚は依然発動している。
片耳もほぼ聴こえないその状態で...一体何が.....何が................。
..................................................?
N:佐野の思考が耳鳴りのような音によって止まる。
それが“茨稜剱の攻撃”によるものだと知るのは......
シズカの悲鳴に似た叫びによってであった。
シズカ:紫様!!!!!
紫様ァッ!!!!!!!!
おのれ野蛮人.....!!!!!!
茨稜剱!!!!!!
アイツ......ッ!!!!!!
“見えて”います...ッ!!!
何の方法によってかはわかりませんが.....!!!
佐野:はァ~~~~~....!!!
はぁッッ......
う....ッぐ......
佐野N:息....が.....!!!
これは....ッ、左の肋骨...ッ!!
粉砕骨折している.....ッ!!!
....!!!!!
此処は....!!
壁際....!!!
そのフラフラの状態で僕を一撃で壁に吹き飛ばしたのか.....!?!?!?
シズカN:恐ろしい威力....ッ!
奴は完全に拳を外し、そのままよろけた筈だった!!!!
然し、そのまま体を捻じり...!
“明らかに紫様を見据えているとしか思えぬ正確さで二発目の拳を打ち込んだ....ッ!”
佐野N:....っぐ...、落ち着け!
問題はパワーでは無い!
パワーの規格外の増加はむしろ承知済み!この程度のダメージで済んだことはむしろ幸運!
ではなぜ僕が見えるのか.....ッ....!
.....何故...........ッ!!!!!
────はッ....。
茨N:“もうお前しか 見えねーぜ”。
佐野N:───まさか....ッ!!!
比喩ではないのか...?
いやッ、悩むな!
僕のカンが言っている!
あれは比喩では無く、能力による副次的な効果を口にしたのだ....ッ!
殴った相手のみを視界に捉える....!!!
つまり!
標的を殴りさえすればその標的を視界に捉え続ける!
そこまでが茨稜剱のBAIXE能力!!!
視覚ではなく僕を能力で認識している故に、体内の不調による幻視や攪乱では意味が無かったのか...ッ!
シズカN:驚くべくは“狡猾”さ....!!
紫様の能力を一身に受けながら確実に一撃を入れる状態まで虎視眈々と待っていたという事か....ッ!!!
聴覚や体内に現れるあらゆる不調に例え紫様を見据えていたとしてもッ!
訓練を積んだ兵士でもない限り戦闘意欲が削がれるのが普通!
加えて本気ではないと言え、この私ですら殺してしまうと踏んでしまう程の“神狂曲”と“狂震”を叩き込んだというのに....ッ!
茨:結構ォ~~~ブン殴ったのによォ......
割と硬ェえなぁ.....ハァ.........
佐野N:割と硬ぇなあだと....!?
能力で強化されているとはいえ....!!!
業力を知らない素人にこの僕がここまで削られているんだぞ....ッ!
茨:....ッペ...ッ、フぅ~~~~~~~~~~~..............。
<近くの床に血の唾を吐き出し、髪をかき上げる茨。>
トロイ:ケンちゃん、大丈夫....じゃ、無いよね....っ。
こんな....ッ、こんな無茶な作戦....!!!
<トロイ回想>
茨N:うるせ...ェ......。“まだ”.....。まだなんだよ......。
<トロイ回想終了>
トロイ:“相手の幻覚を貫通して私達の瞬間輝億が見えている事”を隠すなんて....ッ!
もうこんな無茶な事、しないで...ッ!
茨:どいつもこいつもキンキン声で....。
それにお前の声は直接頭ン中に響くみてェで五月蠅ェえし....。
<ゆらり、と一歩一歩佐野に近づく茨>
佐野N:不味い....ッ、感覚妨害を無効化されている以上『監愧』を解除し、別の神狂曲を奏でなければ....!!!
シズカN:既に“端末”の緊急信号は送っているんだぞ!
何をしている.....ッ!!!!!
あんのバカ二人...ッ!!!!
N:一方その頃。
茨と佐野の交戦している病院入口の広場にて。
マーサ:ね~~~~。ブラウ~~ん。
N:対支配者鎮圧特課構成員。
“マーサ・ロブンスキー”。
ブラウン:エイ!ど~したいご主人!
俺は今現在!スベリダイとかゆ~激アツコンテンツに夢中なんだがァ~!!
N:マーサ・ロブンスキーのBAIXE。
“ブラウン”。
マーサ:え~~~~~~~。
辞めなよォ~~~~。
お尻がぁ~~~~~~。
汚れるよォ~~~~~~。
ブラウン:エイ!エイエイ!関係ネイのさ!
オレは“新しもの好き”!
最近までスマホゲーに夢中だったが!!
逆に!逆に今!公園がオレの中の“最新”!!!
SSRと書かれたデータの為....
毎日毎日惨めにリセットマラソンなんてェのはもう古ィのさァァ~~~ッ!
マーサ:あ~~~そ~~~~。
ていうかさあ~~~~~。
ボスがくれたポケベル~~~~。
ブルブル鳴ってんだけど~~~~~。
ブラウン:エイ!!エイエイエイエイ!!
それってェ!
ボスがプィィンチ!!それ即ちピンチっつー事じゃあねェのォ!
マーサ:え~~~~~~~~~~~。
やっぱりぃ~~~~~~?
でも~~~~~~。
昨日は歯医者さんいってたから~~~~~~~。
甘いもの食べてなくてえ~~~~~~~。
やるきでな~~~~~い。
ブラウン:エイエイエェ~~~イ!!
メチャメチャ私情ゴリ挟みなご主人、新しィィィィ~~~~!
でもよォォ~~~~、ボスは言ってたぜェ?
佐野N:ポケベル(これ)が鳴る事が有れば────
超の付く緊急事態だ。
直接目標の居る病室の窓をぶち破って部屋に突入してくれ。
ブラウン:ッてなァ~~~~!!!
マーサ:ふんふん
<スマホをついついと触っているマーサ>
ブラウン:エォォォ~~~イ!!!
俺の忠告ガン無視でスイーツ情報検索は新し過ぎィィ~~~~~~ッ!!!
ほんじゃいっちょ.....!!!
<マーサをわきにガッと抱え>
ブラウン:突入ゥゥゥゥ~~~~~!!!
マーサ:わぁぁ~~~~~~~~~~
<ブラウンの脚元に業力が集中していく。
そして地面を蹴ると、地面から4階の茨の病室にまでマーサを抱えたブラウンは跳躍し、窓から病室に飛び込んだ。>
マーサ:遅れてすみませぇ~~~ん、ボスぅ~~~~~。
ブラウン:エイエイエイ!!!!
な~~~んか......
<病室の中をちらりと見やるブラウン。>
ブラウン:ボスぅ~~~!!!!!
な~~~んすかこのエイな状況ォォォ~~~~!!!!
マーサ:え~~~~~~~。
ボスがボロボロぉ~~~~。
ちゃんとBAIXE能力使ったのお~~~~~?
シズカ:黙れバカ者ども!!!
何処で油を売っていたのだ!!!!
ポケベルの通知が来たら即突入と言っただろうが!!!!
マーサ:だって~~~~~。
ブラウンが外でうんこしたいってうるさくって~~~~。
ブラウン:エイイイイイイ!?!?!?
新しすぎるウソに流石のオレも新しくなっちまうぜェェェェ!?!?!?!?
佐野:いや....!!ギリギリ.....間に合ったよ......!!!
茨:.....何だ.....?誰と喋ってる....?
トロイ:『...............!!!新手............!』
茨:マズいぜ...ッ!
バケモンがまた増えたら今度こそ死ぬッ!!!
金髪!!!
トロイ:『分かってる、ケンちゃん!!!
“瞬間輝億”!!!』
<地面を蹴り、佐野に茨が突進を仕掛けようとした瞬間。>
佐野:とにかく.....!!!
頼む.....!!!
マーサ:ほんじゃいきま~~~~~~す。
ブラウ~~~~~~~ん。
ブラウン:エイエイ!!!
新しくしちゃうぜェ!?!?!?
<ブラウンの姿が白く発光し、羊皮紙と万年筆のペンに変身する。>
マーサ:“我が人生は還らぬ旅路”。
<マーサが羊皮紙に何かをさらさらと書き、羊皮紙を手紙程度の大きさにちぎる。そして千切った羊皮紙の破片を、床にひらり、と落とす。>
ブラウン:『エイエイ!!!“望郷”!!』
マーサ:“1地点”......
“設置”~~~~~~~~。
佐野:ここまでしないといけなくなるとはね.......。
<ふらふらと立ち上がり、おもむろに病室の壁に設置された手すりを掴む佐野>
佐野:....受け身、取れるかい?
茨:.....?聞こえねぇ、ウケ....ミ?
N:茨の傷付いた鼓膜、そして耳鳴りが絶えず響く耳では、佐野の言葉はうまく聞こえず。
結果。
マーサ:ボス~~~~~~。
地図では~~~。
この部屋~~~~~。
地下二階まで直通ですけど~~~。
佐野:問題無い。避難はとうに済んでいるさ。
思い切り頼むよ。
ブラウン:『エイエイエイエイ!!エエイがエイ!!!
オッケーオッケー直通コース!!!!』
トロイ:ケンちゃん!歩ける!?もう少しだけ動けば...!!あの男にもう一撃入れる事が出来れば!私達の“瞬間輝億”なら...ッ!
少なくとも戦闘不能にできる.....ッ!
あと少し!! あと少しだよ、ケンちゃん!!!
私も.....!!
頑張るから!!!
N:茨の腕から、光が溢れる。
希望を象徴するかの如き光。
然しその光は、まるで日が終わりを告げるように。
比喩では無く。
“日が終わりを続けるように”
“下へと沈んだ”。
茨:....ッ!?!?!
何ッだこりゃ.....!?!?!?
N:幻覚か?
茨稜剱の脳裏に最初に浮かんだのは、そんな言葉だった。
幻覚でないと説明がつかない。
幻覚でないと────
自分の今踏みしめている床が、“無くなってしまう”だなんて。
茨:く...ッ!!!
クソォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ~~~~~~~~~~~~~~~~~ッ!!!!!!!
<そう言うと、突如現れた深い穴に落ちていく茨。>
マーサ:オッケ~~~~え。
ボス~~~~。バッチリ床、腐らせましたあ~~~~~~~。
標的、おもっきり落下で~~~~っす。
<割って入った窓の枠にすとんと着地しながら、自分の地下まで開けた穴をのぞき込みなら報告するマーサ>
ブラウン:『エイエイ!!しかも腐らせた床が下の階にボトッと垂れちゃったりしちゃったらよォ!
それが触れたトコからさらに連鎖して腐っていっちゃうぜェェェ~~~!?!?!?』
マーサ:さいきんがんばったんで~~~。
効果範囲は23めーとるまで爆のびしました~~~~~~。
地下3.5かい?くらいまで落ちちゃうと思いま~~~す。
N:“我が人生は還らぬ旅路”。
マーサ・ロブンスキーとそのBAIXE、ブラウンの能力。
羊皮紙と万年筆にBAIXEであるブラウンを変化させる事で真価を発揮する装備型。
能力は“腐食”。
羊皮紙に自分の名前をサインし、業力を込める。
その羊皮紙を物体に触れさせると、材質・化学反応・気候条件などを無視して物体を腐食させることが出来る。
腐食を連鎖させるか否か・腐食させる範囲・腐食し続ける時間に比例し業力の消費量が増えていく。
佐野:ハハハ....困ったな... 今回申請した戦闘範囲は建物“内”なんだけど.....。地下までブチ抜いて溶かすとはね.......痛ッ....!
<壁際の手すりにつかまって、床の穴に落ちないようにブラ下がっている佐野>
シズカ:『紫様!!いくら業力で骨を接いでいるとはいえ...!
医学専門では無いのですから!早く安全な場所へ!』
佐野:そうしたいのは山々だが.....。
彼を確保しなくてはね。これほど消耗させたんだ、流石に地面の下でノビてくれているだろう。
シズカ、済まないが...頼めるかな。
シズカ:『は。承知しました。』
<そう言うと指揮棒から人間に姿を戻すシズカ。ブラウンの様に佐野を抱え、穴の底までヒュンと落下し、ストン、と着地をする。マーサ、ブラウンは一つ上の階の床に着地し、のぞき込むような体勢。>
佐野:....あーあ。見てよ、あのカッコ。
<そこには、顔から思いっきり地面にノビている茨稜剱。受け身を取るつもりだったのか、一応T字に腕を広げてはいるが、顔から落ちたのか、倒れたカカシのようになっている。>
シズカ:....倒れる様まで下品とは!!
マーサ:わ~~~~~。かおがおせんべみたいになっちゃいそ~~~~。
ブラウン:『あッ...新しッ!!!新しすぎる....ッ!!!
あの落下の仕方ッ!!!間違いなく最新!
イーロンマスクに教えてあげなきゃ!!!!』
佐野:...ハァ....痛いねえ、こりゃ....。手早く済ませようか。
マーサ!ブラウン!
マーサ:え~~~~。おなかすいちゃった~~~~~~~。
でも~~~~。
さぼったらもうスイパラいけなくなるし~~~~。
だから~~~~。
がんばる~~~~~。
はちわりくらいのぱわーで~~~~。
いくよ~~~ブラウぅ~~~ん。
ブラウン:『エイ!エイエイエエイエイ!!
キメちまうぜェェ~!!!』
マーサ:“我が人生は還らぬ旅路”~~~~。
ブラウン:『エイエイ!!!”望郷"(ドリームス)!』
マーサ:開放区域指定~。
────....焦洪水。からの~~~~~。
ブラウン:『“念堂夢”(クレイドーム)!!!!!!!』
<マーサの更にもう一つ上の階の床が腐り溶けだし、茨の周りに滝のように流れていく。
そしてその溶けた腐った床は倒れている茨をドーム状に囲い、黄土色の物体となる。>
佐野N:.....業力を練り込んだ弾力性の高い密室球。
確保にこれほど向いている技も無いな。
シズカN:“念堂夢”(クレイドーム)...。
この今まで...マーサが鎮圧特課に着任してから、一度も破られた事のない技。
確保を目的とした技ゆえ、戦闘能力の低い相手に使う事も多いという前提こそあれど...“不敗記録”を持つ技だ。
あとは...本部から睡眠ガス武装の装備をした隊員が到着すれば....。
佐野:おォォ~~~身体が痛い.....!!!
ちょっと煽り過ぎちゃったかな...?
でも、あれぐらい脅さないと。
僕より上の人たちは、多分マジで躊躇なく殺っちゃう人達だしね。
シズカ:..お言葉ですが、少々作戦から逸脱しているように私には見受けられましたよ、紫様。
交渉は専門ではないのですから、あのような独断での行動は困ります...。
N:すっかり解決したかのような雰囲気。
背を向けて病院の出口へ移動するべく歩き出した佐野。
然し、彼の歩みはある異音によって止まる。
<再び響き渡る、ギチギチギチ....という、限界までゴムを引っ張る様な音>
佐野:........バカな。
<佐野が振り返ると、マーサの作った念堂夢に、トゲが一本生えたような滑稽な形に変形していた。
それは明らかに、内部に閉じ込められた茨が、拳によって壁を破ろうとしている証であった。>
シズカ:マーサ!ブラウン!警戒を解くな!!!
...ッ!!奴め....!!!
ブラウン:『エイエイエエイエイエイ!!
元気過ぎンだろォォ!?!?!?!』
マーサ:え~~~~~。
業力、けっこ~~~練り込んだんだけどな~~~~~。
ショック~~~~~~。
佐野:散々痛めつけられた後に....!!!
受け身もとらずに20メートル以上落下したんだぞ....!!!!
シズカ:『紫様!』
<指揮棒に姿を変え、佐野の手元に収まるシズカ。>
N:佐野、シズカ、マーサ、ブラウン。それぞれ全員の緊張が頂点に達した瞬間。
思い切り引っ張った輪ゴムがバチン、と縮むような。
それと同時に、巨大な飛行船が爆発したような。
待機を震わせる轟音を立て、念堂夢は破られた。
マーサ:え~~~~~~~~~~~~~~~~~
ブラウン:『エイエイエ....えぇぇぇぇぇぇええええ~~~~~~~~~~~!?!?!?!?!?』
佐野:.....“名前”を貰ったね。
....手加減は無理だ。
シズカ:『...御意!』
茨:ふう~~~~~~~~~~~~。
N:ずちゃ、ずちゃと足音を響かせ。
破れた風船のような物体から、現れる。
金色の豪華な装飾の鎧が両腕に装着されている。
茨:マジで死ぬかと思ったぜえ~~~~。
オッサン~~~~~~~~~!!!!
佐野:....ッ!!
落下の時に気絶をしていたんじゃないのか....ッ!!
トロイ:『気絶?
冗談言わないでよ。
ケンちゃんがそんな情けない真似晒すと思う?』
シズカ:『....まさか......!!!!』
トロイ:『んっふっふ.....♡そう♡
ケンちゃん必殺.......
気絶したフリ!!!!!!
成!!!!功!!!!!!!!!』
佐野:......................。
シズカ:『..................。』
マーサ:おもろ~~~~~~~~~~
ブラウン:『あ....たら......しい......のか?????』
茨:....え、オレがスベったみたいになってる?
..............。
トロイ:『あれれ......。エヘヘ。エヘ。』
茨:ま。詳しくは分かんねーけど......。
お前らにとっちゃ悪いニュースだ。
N:告げる。
茨:必殺技ゲット。
N:数分前。念堂夢内。
茨:.......行ったか?
トロイ:『............私もケンちゃんと感覚を共有しているから索敵に関しては詳しいことは言えないけど...。
頭痛も全身の倦怠感も無いよ。何か追撃が来る様子もないし....何より。』
茨:奴が居ねェ。
あの狭い病室で姿を完全に隠すスペースなんか現実的に考えて無ェし....
何より、確実に一撃入れてンだ。
トロイ:『殴った相手以外が見えなくなる代わりに殴った相手は絶対に視界に捉え続ける...。
私達の能力を無効化したのなら、私はケンちゃんの腕との融合を解かれ、強制的に実体化させられる筈...。』
茨:整理すると。
“瞬間輝億”によってあのヒョロガリの姿は幻覚を無視して認識できる筈だ。
なのに姿が見えねェっつー事は....
何かが俺等の視界を防いでいる。
....となると、だ。
トロイ:『見えなかったこそすれ、乱入者....しかも、協力者による何らかの攻撃の線が高いね。
そして私達の戦闘に乱入者が現れたその直後に浮遊感と地面に叩き付けられた。.....そして何も見えなくなった....。
上か下に飛ばされて幽閉された可能性が高いね。
そして...“地面に叩き付けられた”という現状を鑑みると....』
<トロイの返事を聞きながら、床をこんこん、と拳で触る茨>
茨:...。幻覚も消えたクセえし、何よりこの床の感触も本物っぽい。
俺達は強制的に“下”に吹き飛ばされたな。
どうやったか知らねーが....
ま、BAIXEなんてビックリ人間の展覧会。
驚きゃしねーよ。
それに....、金髪。
お前バカそうに見えたけど意外と頭の回転はええんじゃん。
トロイ:『....辞めてよ、ケンちゃん♡そりゃあ確かに、私は既に二人のデートスポットを事前にまとめておくくらい頭の回転が速いけど...♡まず埼玉編と神奈川編、番外編で徳島編....♡』
茨:あっ、やっぱバカじゃんコイツ。
トロイ:『むぅぅ~っ!バカじゃないよ!
ちゃんとお土産を買う場所だって決めてあるんだよ!
ケンちゃんもドラゴンのキーホルダー、金と銀のが欲しいよね?』
茨:つまり今俺達が喰らったのは五感への攻撃じゃねェ。
俺達は実際に閉じ込められた.....。
そしてこの後に迫られるのは“仲間”か“監禁”かの二分の一....。
<ムチャクチャ無視してぶつぶつと分析を始める茨>
トロイ:『なら私達がすることは一つ。』
茨:思いっきりブチ破る....ってか。
茨N:────....いつの間にか耳鳴りや汗や頭痛も消えてる...。
これなら。...これなら、思う存分“瞬間輝億”を使える....。
茨:集中.....。
そして────────
N:地面を踏みしめ、目の前の見えぬ壁に向かって拳を放つ────
其の寸前に、稜剱の両腕に金属が組み合わさる様な異音が響く。
気付けば稜剱の両腕には、黄金の装飾が施された太い鎧が装着されていた。
茨:.....何だ....こりゃ.......。
トロイ:『ケンちゃん。』
茨:なんだよ。
トロイN:『私達BAIXEとケンちゃん達人間はね。
....実戦経験や強烈な感情や体験...そして、共に過ごした時間も加味されて強くなっていく。
そして強化され、一定の強さまで達するとね。
私達は、“技”を手に入れるの。』
茨:技.....?
トロイ:そう、技。
気付かなくても、身体が思い出すんだよ。
凄いよね。
茨:“思い出す”...ッて、お前と出会ってからまだ1日経ってねェよ。
トロイ:....んー....。
なんだろう、そうなんだけど。
でもね、この感覚は、“思い出した”としか表現できないの。
ケンちゃんも今実感してるでしょ?
身体がどう動けばいいか分かる。
どう動けば、私達の能力がより強く発動するか。
茨N:..........。
....湧き上がってくるこの動きのイメージ。
そしてその動きによって起きる現象。
頭の中で完全に把握できている....。
始まりから終わりまで。
そして...これと全く同じ動き、そして現象を体で再現できると“実感”している。
....まるで、今まで忘れていたかのように。
トロイ:ただ私が光になって、ケンちゃんの腕に融合するだけだったのに。
今こうしてケンちゃんの腕に私が鎧として寄り添っていることも。
“寧ろこっちが自然だったんだ”...って。分かるでしょ?
N:病室で目覚めた時に稜剱がトロイに投げつけた言葉。
それらに偽りはなく、今もトロイを含めたBAIXEへの憎悪は胸を焦がしている。
然し同時に、稜剱の腕に現れた鎧。
それはまるで、幼い頃に母と手を繋いで公園に行ったあの時の様な温かさ。
頭で否定したくとも、そんな温もりが、腕から全身に広がっていくのを感じる。
トロイ:技を思い出せたらね。
この星から、名前がもらえるの。
私達のね、育んだ“技”にね、名前が貰えるんだよ。
....名前くらい、って思ってる?
...もう、そんなんじゃケンちゃん、女の子にモテなくなっちゃうよ?
まあ、私がいるからモテちゃっても困るんだけど。
...ごめん、話がそれちゃったね。
名前ってね。
この世界に存在する事を、誰かが気付いてくれてるって事なの。
大切な大切な、二度目の誕生日。
だから、ケンちゃん。
名前を呼んであげよう。』
<その直後轟音が響き、念堂夢が破壊される。>
N:そして、現在。
茨:っつー訳で....。よ~~~ォ.....。
感動の再開だなァ.......
トロイ:『覚悟....出来てるんだよねぇ?』
<眉間にしわを寄せて、太いアーマーで両拳をゴキゴキ言わせながらゆっくりと出てくる茨>
佐野N:なっ.......
シズカN:なんか......
佐野N:腕がロボットっぽくなってる..............!!!!!?????
マーサ:ど~~~します~~~~~~??
なんか~~~~、ヤバそ~~なんで~~~~~、もっと“キツいので”足止めしときます~~~~?
佐野:いや!この状態の茨くんには僕の演奏の方が相性が良い!
其処で待機!
茨:クックック....“そこで待機”?
誰と話してっか分かんねーけど.....余裕だなァ?
もう頭痛も息苦しくも....何ともねェんだぜェ?
佐野:そうだね。
茨:形勢逆転だ。
トロイ:ケンちゃん!
茨:もう一発さっきの行くぜ....ッ!!!!!
“瞬間輝億”!!!!
────────“収束”!!!
<ぎゅいいいいいいいん、と茨の両腕に光が集まる>
佐野N:....!!!右腕と両足に更に桁違いの業力の集中....!!!
人間の部位にこれほど業力を集中させて何故無事なんだ....?
風船いっぱいに画びょうを詰めているようなものだぞ....!
ブラウン:『エエエエエ~~~ッ!!エイエイエイのエイブラハムリンカーンだぜこいつァァァァ~~~~ッ!!!!
なんつーーー業力量!!!!!!
マジこの威力....十中八九“原初の英雄達”ッ!!!!
確ッッッッッく定ッッッッッっしょォ~~~~!
マジ見てるだけでいいんすかァ~~~~!?!?』
マーサ:声おっき~~~~よ~~~~。
ボスがみてろってゆ~~~んだから~~~~。
トロイ:『“閃光”!!!!!!!!!!』
茨:“万力瞬撃”ッ!!!!!!!!!!!!!!!!
N:とん。と、聞こえた。
実際には、猛烈な爆音。
人間の脚では生まれ得ない推進力。
人間の脚には、耐えきれない推進力。
柔らかい泥で走るように、むき出しの腐って溶けた地面が後方に吹き飛ぶ。
勝った。
間違いなく、勝った。
後は叩き込むのみ。
茨稜剱の思惑は、当たっていた。
急ごしらえとはいえ、プロの作った防壁を破壊した必殺の一撃を、不可避の速度で撃ち込む。
負ける道理など無かった。
そして、茨の思惑は正しい。
佐野:“神狂曲死那那犯”。
N:然し。
佐野:“加虐怨殺呪指揮剣”!!!!!
N:経験値。それは、勝敗を分ける点においてあまりに敏感に働く残酷な数値。
茨N:.....?何をしている.....?
N:茨の疑問に対し、佐野の行った行為は単純であった。
恐らく、茨稜剱の編み出した技。
それは...星から名前を貰ったのだろう。
言い換えるなら、BAIXEの能力の覚醒。
彼の能力...“瞬間輝億”の覚醒による技は、十中八九が一極集中の内容のものであろう。
そしてその予想を裏付けるかのように、茨は正面から超スピードで突っ込んできた。
シズカN:そこまで予想えたのなら、対処は容易い。
ある程度の戦闘経験を積んだ私と紫様であれば、なおさらである。
難しい事ではない。
相手の出してきた手札に対し、こちらもより良い手札を出す。
────具体的には死苦犯を解除し、死那那犯を“演奏”する。
死那那犯は私の変身した指揮棒を媒介として、業力を纏わせ、不可視の刃とする。
業力を纏わせた分だけ刀身は伸びる。
そしてその刀身で切られた者は────
佐野N:“死の寸前の限界値の痛み”を脳に刻まれる。
出来るだけ杜撰な法律を持った後進国での処刑場。
其処で死刑囚の叫び声を聞きながら業力を練る事で完成したこの技。
突進してくるのが分かっているのなら.....構えるだけで良い。
そうすれば.....
<どごォォォォん、と強烈な音を立てて佐野に拳が直撃する直前に茨は床に倒れ、ゴロゴロと佐野の脇を転がり、壁に派手な音を立てて激突する。>
茨:あ.......っっ......が........................。
トロイ:『息....................が...................................』。
マーサ:さいしょっからつかえってかんじだよね~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ブラウン:『エイ。ま...確か、那那犯使ってそいつが死んじまったら、ボスも死んじまうっつーデカすぎるデメリットがあるかんなァ~~~。
んで、そんなデケえ“殺せねえ”っつう縛りの割に人それぞれの“限界値”に合わせた死なねェギリの痛み..ッつ~のも対面の相手の業力量を自動で逆算してるだけみたいだしィ?
そして仮に数値上は限界値を越えない痛みでも、その日の体調・精神状態を含めるコンディションによって“痛覚”っつうのは上振れ下振れ激しィ訳ヨ。
相手の肉体が“この痛みは限界だ”と認識しちまったらショック死、結果そいつを倒せてもボスも共倒れ。
そんなデリケートなモン見極めながら戦うなんざムリっしょ、フツーにィ~。』
マーサ:あ~~~~~~~~~~~~。
そ~かも~~~~~~~~~。
ブラウン:『オマケに、こと支配者同士のバトルでは極端な効果はカウンターされがちだろォ?
反射効果を持つBAIXEなんか珍しくも無ェ、反射されちまったらデメリット無しで那那犯が飛んでくる。
割に合わねェよなァ?
それに不可視っつったって、業力を感じ取れるように訓練すれば..ただの当たったらヤベえだけの剣だしなァ。
熟練には十分回避されやすく、かつ死なれたら自分も死ぬッつ~~デカい爆弾付き、精密操作は出来ず、でも能力自体は自分を殺しかねない......
初心者への初見殺しにしか使えねェわな!!!
結果....最新とは言い難ェ~~~~~!!!
所謂諸刃の剣っちゅうシロモノだぜェご主人ィィ~~~ン!!』
マーサ:え、きゅ~に早口じゃ~~~~~ん。おたく~~~~~。
でもま~~、業力の効率悪いしねェ~~~~~~。刀身を生成するのにも時間かけないとできないし~~~~~~~~。
実戦でそんな悠長にしてたら殺されるし~~~~~~。
あ、だから今までつかわなかったのか~~~~~~~~~~~~。なっとく~~~~~~~~。
シズカ:『....お見事です、紫様。』
佐野:はぁぁぁぁ~~~~。
<ぺたん、と尻もちをつく佐野>
マーサ:...ま~~~、いっけんらくちゃく~~~~?
佐野:あっはっは.....そういう事に、しておこっか.......。
N:同時刻。ある豪邸の一室。
ミーナス:...“原初”がまた一人目覚めたわ。
ベルトラ:ヘ~~~~え。
会いたいなあ......。
ミーナス:会って如何するのよ?
貴方じゃ殺されるに決まってる。
ベルトラ:いいや、あんな腑抜けた奴らには僕どころか...僕の主でさえ殺せないさ。
あの女は特に...ね。
ミーナス:....イヤな男。
ベルトラ:人類にとって僕達がイヤじゃなくなる日なんて来ないよ。
だって僕達は.....
────────“絶望種”なんだから。




