表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

33/49

中世、近世の海 番外編②【近世の海戦】接近して交戦せよ


 前回では中世の海戦が白兵戦中心だったと解説しましたが、中世後期に大砲が船に装備されるようになると、陸戦の延長だった海戦は少しずつ変化していきました。


 とはいえその変化がはっきりするのは中世が過ぎるどころか、ルネサンス期の真っ只中になってからです。

 地中海では16世紀後半になっても、依然としてガレー船とその古典的戦術が主流でした。


『──前略──「レパントの海戦」(1571年)では、両軍とも多くの漕ぎ手を乗せたガレー船が主力だったが、神聖同盟艦隊には火砲を大量に搭載したガレアス船も加わっていた。当時のガレー船の主な戦法は、「横陣」や「弓形陣」ないしは「三日月陣」からの船首の備砲による砲撃と体当たりからの接舷切り込みだった』(【用兵思想史入門】93P)


『敵船に向かって突進中のガレー船で、砲弾を再装填するなどまず不可能であり、敵船に十分接近して船首の大砲で砲撃を加えると、直ちに衝角攻撃して敵船に移乗し、マスケット銃や白兵で勝負をつけるのである』(【戦闘技術の歴史 近世編】334P)


 しかしながら、試行錯誤を繰り返して進化する大砲の影響は確実にありました。


『スロイスの海戦でも、原始的な鉄製の射石砲「ポ・ド・フェール」(鉄の壺の意)が使われたものの、扱いにくいこの射石砲がその戦闘で劇的な効果を上げたという記録はまったくない。しかし、レパントの海戦の時代には大小の大砲が登場しており、交戦の可能性があると見ればどの船にも砲弾を撃ち込んでいた』(【戦闘技術の歴史 近世編】312P)


 【近世の船】で取り上げた通り、砲撃戦で海戦の決着がつく事例も現れ、1500年代から火力戦が白兵戦に並ぶ主役になり始めます。

 なお船上の白兵戦において使われた武器は、海賊刀とも訳される片刃の刀剣「カットラス」が有名ですが、他にも前装銃(マスケット)や拳銃、ナイフに船上矛槍(ボーディング・パイク)が使われ、更にはマストの索具(さくぐ)(綱)を止める索止め栓(ビレーピン)を棍棒代わりに振るうこともあったとか。


 そして当時の砲撃戦は時代が進むにつれて、遠距離での撃ち合いより、なるべく近接して砲撃を叩き込むやり方になっていったそうです。


『提督サー・チャールズ・ダグラス(Sir Charles Douglas)は、フランスのグリボーヴァルのそれに匹敵する砲術の改良を導入した。彼は、海軍の射撃を柔軟で迅速かつ正確にし、また、イギリスの軍艦に対して、離れて火力で掃射するのではなく、敵に肉薄してそれを撃滅するように鼓舞した』(【ヨーロッパ史における戦争】151P)


『海戦におけるもっとも伝統ある戦術について、後世の提督が言い表した言葉がある。ネルソン卿が部下の指揮官に基本命令として言い渡した、「接近して交戦せよ」である』(【戦闘技術の歴史 近世編】308P)


 これまた【近世の船】で触れましたが、火力戦の流れが進んでいたとはいえ、当時の艦砲の構造上、砲弾が水平に近い弾道を描いて飛ぶため、水面下の船体に中々命中せず、砲撃のみで敵船を撃沈するのはあまりないことでした。


 といっても、場合によっては撃沈出来ることもあり得ます。

 敵艦が風下に居る場合、強風時に風圧や波で船体が傾き、船底部が露わになることがあり、そこを狙い撃つのです。これは傾きが逆になった時に、破孔(はこう)が海に押し付けられる形になり、一気に浸水する可能性がありました。

 風上をとる利点は他にもあり、風下側の艦隊は風下の方へ逃げることができても、逆に風上側へ戦いを挑むことができず、主導権は基本的に風上側が握る事になります。


『艦隊運動に関しては、帆走軍艦では風下側よりも風上側の方がより自由な運動が可能であり、戦闘の主導権を握ることができるので、敵艦隊の風上の位置を占めることが重要であった』(【用兵思想史入門】158P)


『風上にいる帆船は、好きな時に風下の敵船に接舷攻撃を挑める。自軍に最も都合のよいタイミングで、自分に都合のよい方向から接舷できる』(【ゲームシナリオのための戦闘・戦略事典: ファンタジーに使える兵科・作戦・お約束110】209P)


 また砲撃で発生する大量の硝煙(しょうえん)は風上から流れて風下の視界を悪化させるので、風下側の艦隊は視界不良の中戦う羽目になる可能性もあります。


 ただ風上側ばかりが有利というわけでもなく、風上側の船は船体が傾く際、海上に近い低層の砲列が波を被るリスクがありました。(そういう場合は、砲門を閉めて攻撃力の低下と引き換えに浸水を防ぐ)

 なおこのリスクは荒海では風下側も多少あったらしく、嵐の中行われた1759年の“キブロン湾の海戦”で、風下にいたフランス艦隊のテゼ号が、浸水防止に閉じていた下層甲板の砲門を果敢にも開くと、荒波が入り込んでそのまま沈んでしまったそうです。


 そして上述の“キブロン湾の海戦”では、対決した英仏が丁度互いに相反する得意戦法を披露していました。


『追い風に乗って帆走するイギリス船は、波に突っ込む低い姿勢がとれるため、敵船の船体や砲手を狙い撃ちする得意の戦法をとることができた。フランス船も、やはり得意の戦法で反撃した。つまり、砲身が上昇する瞬間の「アップロール射撃」で敵船の帆や索具を砲撃することによって、敵の逃走と追跡という、二つのありがたくない可能性を封じる戦法である』(【戦闘技術の歴史 近世編】356P)


 まあ結局のところ、砲撃戦で軍艦が沈むことは多くないのには変わりなく、艦隊を指揮する提督(ていとく)が海戦中に損傷した旗艦(沈みはしないが砲の多くが破壊され、ほぼ戦闘不能状態など)から別の艦に乗り移ることもあったそうです。(移乗の際に提督の所在を示す提督旗を(ともな)うため、旗艦の変更は他の艦も理解できた)

 【ダンピアのおいしい冒険】で描かれた“テセル島の海戦”(1673年)でも、イングランド海軍のエドワード・スプラッグ提督と彼のライバルであるオランダのトロンプ提督は、どちらも海戦中に損傷した座上艦を捨てて、乗艦を変えています。(スプラッグ提督は3度目の乗り換えの為にボートで移動中、砲弾が直撃して戦死した)


 それに「近世」を通じて大型化し、より堅牢になった木造軍艦は、どんどん沈みにくくなりました。(中世末期からルネサンス期の大型軍艦と違って、バランスの安定した設計へ洗練されたことも大きい)


『鉄球は、船体に穴を開けたり、マストを倒したり、そうした際に飛んでくる木材の破片で乗組員を殺傷したりすることができた。ただし船を沈めるとなると、かなりの鉄球が必要になる。そのため、船は大きいほうがよかった。大きければ、それだけ多くの大砲を積め、一斉攻撃の規模も大きくなる。木造の船体を厚く、一斉射撃の規模を大きくした船に立ち向かおうとすれば、同等の規模の船で相手をするしかない。こうして軍拡競争が進んだ』(【動物たちの武器 闘いは進化する】206P)


 そして大型化する軍艦はどんどん強力になる一方、当然と言うべきか、建造コストもうなぎ登りだったそうです。


『軍艦を造るには膨大なコストがかかった。七四門艦一隻の船体には、三五〇〇本ものオークが必要になる。しかも、樹齢一〇〇年以上の堅い成木でなければならない。一〇〇門艦ともなると、必要になるオークは六〇〇〇本に増える。だが、当時ヨーロッパ諸国はすでに森林をかなり伐採してしまっていたため、こうした硬材を手に入れるには信じられないほどのコストがかかった』(【動物たちの武器 闘いは進化する】182P)


 このためヨーロッパの列強国は、森林資源が豊富な北米や南米などの植民地で、必要な木材を確保したり、植民地の港で大型軍艦を建造することが多かったとか。

 一隻の軍艦を建造するだけでもかなりのコストが掛かるということは、当然それらで構成される海軍やそれを支える組織のコストもとんでもないものでした。(また物的、労働的コスト以外に「別のコスト」が掛かる事もしばしばだった)


『陸軍もさることながら、艦隊にはさらに高度な技術と多額のコストが伴う。──中略──18世紀の世界において、各国の海軍とその造船所は最大規模の「産業的」事業の一部だったのである。強力かつ実戦可能な海軍が、不埒な外国人に妨害されることなく交易を継続できる保証となっていたのである』(PCゲーム【Empire total war】海軍本部)


『18世紀中は海軍の規模が増大するにつれて、それを支える陸上での活動も大規模になっていった。英国海軍は世界でも最大の「事業」であり、縄から釘や帆桁や旋回砲に至るまで艦隊が必要とするあらゆるものを生産するため、数万人の労働者を雇用していた』(【Empire total war】海軍委員会)


『政府による投資によって役人たちは懐を肥やすが、それはビジネス上認められたコストであって、極端に強欲な人物でない限り、彼ら自身と海軍との利益を守っているという証でもあった』(【Empire total war】乾ドック)


『一六世紀には、海軍の維持は、陸軍の保持よりも、高くつく仕事であった。──中略──軍艦は、戦争であろうとなかろうと、建造し維持しなければならなかった。資本の投資は巨大であった。また造船所、造船工、水先案内、海図作成者、兵器専門家などから成る下部構造が必要であった。──中略── 一七世紀後半にこのような軍隊を創建し、それに支払う金を見つけることは、サミュエル・ピープス(SamuelPepys)やコルベールにも、難しかった。実際、百年前には、それは不可能であった』(【ヨーロッパ史における戦争】90、91P)


 「巨大な海軍を創建し維持する金がない」ならば、どうやって海上を支配するのか?

 これに対する答えの一つが“私掠船(プライベーティア)”でした。【海賊と商船の実態】でも書きましたが、国家に雇われた武装商船である彼らは、敵対国に対する海賊行為を働く「国家公認の海賊」です。

 当の「私掠船」も自分達が海賊という無法者扱いされることを嫌い、公的な立場である「私掠船」であることを度々強調していたそうです。(前者は捕まれば吊るし首、後者は戦時捕虜として扱われるという事情もあった)


 民間船を戦力とするのは中世と同じですが、こちらは「私掠免許状」を発行、交付するだけで後は私掠船にお任せでした。維持費が掛からないので、海軍を運用する資金が無くとも海軍力を行使できます。

 それどころか、戦利品の一部が上納される利益さえ見込めました(ただし私掠船が自分勝手に行動するため、中立国や停戦中の相手国の船、挙句には自国の船をも襲って問題になるリスクも大きい)


 こういった海軍コストの問題から、近世では中世以上に接舷攻撃による拿捕(だほ)、降伏させた敵船の鹵獲(ろかく)が重要になりました。時には沈めた敵船をわざわざ引き揚げることも。

 また時には拿捕した船をそのまま自軍に編入するだけでなく、その技術を取り入れることもありました。


 特に、フランスで生まれた「74門艦」は画期的な設計であり、イギリス海軍はこの先進的軍艦の技術を取り入れようと、その捕獲を熱望。

 イギリス海軍が“第一次フィニステレ岬の海戦”(1747年)で「ランヴァンシブル(無敵)号」(英語読みでは「インヴィンシブル」)を拿捕すると、模倣船を建造したり、その構造から大いに学んで保守的だったイギリスの造船技術を大いに前進させています。


 拿捕から話を変えると、造船所などに保管されている木材を焼き討ちすることも、コストが膨らむ大海軍に対して、非常に効果的な攻撃となりました。


『材木の在庫を失えば、船の建造は数年は遅れることになるし、戦闘の痛手を回復することも難しくなる。材木を燃やしてしまうより奪い取ってしまうことができれば多くの海軍将校や船員たちにとっては喜ばしいことだったに違いない。燃やしてしまえば材木によって手に入ったはずの金が煙とともに消えてなくなってしまうのだから』(【Empire total war】大造船所)


 一方で古くから、自分達より強大な海軍に対抗するにはどうすればよいかという(すべ)も考えられていました。その代表的な例が「火船」です。


『少数の富裕な国が、他の国には手の届かない高価な武器を装備したとしても、どこかの誰かが必ず、もっと安価にその武器を打ち負かす方法を思いつくものだ。──中略──たとえば焼き討ち船は、大艦隊に恐怖と混乱をもたらす』(【動物たちの武器 闘いは進化する】204P)


『火船は二〇世紀になるまで、標的をみずから識別する誘導兵器として唯一のものだった。すなわち、燃えさかる廃船に乗り込んだ乗員が、敵に向かって舵をとり、衝突寸前に用意の小舟で逃げるのである』(【戦闘技術の歴史 近世編】342P)


 火船攻撃で特に有名なのは、1588年の“アルマダの海戦”の中で行われたものです。(8月7日のカレー沖海戦)

 しかしこの攻撃は、元々火船を警戒していたスペイン側の対策((かぎ)を引っかけて小型船による曳航、錨綱(いかりづな)を切っての緊急離脱)により、燃やされた軍艦は一隻もありませんでした。

 とはいえ、それでもスペインの無敵艦隊(アルマダ)は大いに混乱し、カレー沖の投錨地(イングランド側は、スペイン軍の増援物資が到着する前に、そこから追い払う必要があると考えた)を追い出される形で出帆した上に、艦隊はバラバラとなってしまい、その後の戦闘でも苦戦を強いられて結局、無敵艦隊は本国へ撤退することとなります。


 もう一つ弱者の戦い方として、「現存艦隊主義」(「艦隊保全主義」とも)がありました。これはいわば、艦隊を積極的に動かさずに港で籠城させ、「いつでも出撃できる状態であり続ける」ことで敵を牽制(けんせい)する戦略思想です。


『海軍が弱体化してきたときには、「艦隊が存在していて、いざというときに攻撃してくるかも知れないという状態」を維持する戦略をとることがあります。優勢な敵は、いつ出てくるかわからない敵のために海軍を広く分散配置する必要があり、財政的負担が大きくなるのです。この弱者の戦略を艦隊保全戦略といいます』(【ゲームシナリオのための戦闘・戦略事典: ファンタジーに使える兵科・作戦・お約束110】237P)


 「現存艦隊」という言葉は、元々17世紀のイングランド海軍の提督トリントン伯アーサー・ハーバートが、自身の消極的な指揮と敗北への言い訳から始まったものですが、艦隊保全戦略と似たような考えとしては古代ローマの「ファビアン戦略」がありました。

 ファビアン戦略は、かの「戦術の父」と評される名将“カルタゴの雷光”ハンニバルに対抗するための持久戦略で、ざっくり言えば「戦っても勝てないハンニバルとは絶対に戦わず、焦土作戦と並行してハンニバル以外の敵を撃破し、敵国(カルタゴ)を屈服させる」というものです。


 ファビアン戦略も現存艦隊主義も、いわば「消耗を抑制」する、つまり犠牲を押さえることで戦力を保ちつつ敵を消耗させる戦法でした。

 こう書くと何だか「人命を大事にしている戦略」かのような印象も生まれそうですが、実際には「10の内4を犠牲にして6の勝利を得る」という、肉を切らせて骨を断つ的な“消耗戦”と隣り合わせであると言えます。

 ローマのファビアン戦略も、敵将ハンニバルを追い詰めるために、「ローマ領とその民」を(おとり)として犠牲にする面が存在しました。(ナポレオン戦争におけるロシア帝国の焦土作戦も、ファビアン戦略の一種といえる)

 現存艦隊主義もまた、艦隊という大を守るために味方や国民の一部という小を見捨てる選択を強いられる可能性を抱えています。


 最後に海戦における指揮や連絡手段について。


 17、18世紀には、艦隊を指揮する旗艦は最も強力な艦であることがほとんどでしたが、16世紀では艦隊司令の乗る船は快速の小型船であることがありました。

 “レパントの海戦”においても、キリスト教同盟軍の司令官ドン・ファンは、軽量快速なガレー船「レアール号」を旗艦として指揮をとっています。


『ドン・ファンは敵の姿を認めるや、教皇の祝福を受けた大旗を掲げ、大砲と緑色の三角旗で交戦命令の合図を送った。そして戦いが目前に迫るなか、旗艦とする快速の小型船で身軽に動き回って、みずからの小艦隊の指揮をとり檄を飛ばした』(【用兵思想史入門】328P)


 というのも、17世紀に信号旗による命令伝達が定められるまで、艦艇間の連絡手段は直接大声で伝えるといった原始的な方法しかなかったからです。


『キリスト教同盟軍は大艦隊であり、しかもさまざまな国の船団からなるため、全軍に命令を周知徹底されていることを司令官が確認するには、人と人による情報伝達以外に方法がなかった。このレアール号には、目立たず敵の標的になりにくいという利点もあった』(【用兵思想史入門】321P)


『多数の艦艇が共同して戦うとき、その間の連絡手段は常に悩みのタネでした。初期は大声で合図をするといった原始的な方法しかなく、聞こえなかった各艦長が勝手に行動して全体が混乱することが普通にありました』(【ゲームシナリオのための戦闘・戦略事典: ファンタジーに使える兵科・作戦・お約束110】211P)


『近世も初期には、戦略上の情報伝達はせいぜい攻撃や退却の命令を出すのが限界だったのである。一八世紀末になってようやく、手旗信号を使う高度な通信法が現れたが、それも視界が良好な場合に限られていた。また、事前に取り決められた信号は各種の手段で送ることができても、状況の変化に応じてそれを変更することは不可能であった』(【用兵思想史入門】309P)


 そしてどんなに複雑な信号法が整えられても、詳細な情報をやり取りするには、結局人間同士で伝えあうしかなく、伝令の乗った小型船もしくは小舟が『戦場の大混乱のなか、おびただしい死体をかき分けながら特定の船を捜し出し、そこからまた返事を携えて帰還を試みるという、実に過酷な任務を帯びていた』のでした。

 (しかも近代的な軍紀が確立される以前の時代では、命令が伝えられたからといって、各指揮官がそれに従うとは限らなかった)



 本項は扱うテーマがテーマなだけに長くなってしまいましたが、ここで締めたいと思います。陣形など説明不足感はまだありますが、そこは【近世の船】でもある程度説明しているので……。


 ファンタジーで海戦を描く場合、現代でイメージされる帆船は近世的なものがほとんどであり、魔法攻撃のことも考えると、やはり前回の【中世の海戦】より本項の近世における海戦に近くなりがちになることでしょう。

 そうなると、互いに接近し近距離から魔法攻撃や砲撃を行いつつ、敵船に乗り込んで戦う形になると思われます。

 火炎系の魔法は拿捕や自艦への引火を考えて控えるか、水魔法で対策され、身体強化形の魔法の存在も考えれば、白兵戦は史実以上に積極的かもしれません。

 ただ、魔法の撃ち合いによる史実以上の銃撃戦の中で剣を振るう(それ“宮古湾海戦”では?)のは、あまりに恐ろしいと思いますが……。


主な参考資料


Wikipedia


【ヨーロッパ史における戦争】マイケル・ハワード


【用兵思想史入門】田村尚也


【戦闘技術の歴史 近世編】共著 クリステル ヨルゲンセン、マイケル・F. パヴコヴィック、ロブ・S. ライス、フレデリック・C. シュネイ、クリス・L. スコット


【動物たちの武器 闘いは進化する】ダグラス・J・エムレン


【ゲームシナリオのための戦闘・戦略事典: ファンタジーに使える兵科・作戦・お約束110】


PCゲーム【Empire total war】


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ナポレオンの漫画で、海上での帆船の闘い方を見てビックリ! 海賊など乗り込んで船そのものを乗っ取る のがベストであくまで抵抗する場合は 大砲等で破壊して沈める 帆船の頃の闘い方は、如何に有利な…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ