第二話 戦闘開始!
ーー訓練場ーー
「では、これより試験を始める」
そう先生が告げた。
突然のことで私を含めてみんなは困惑している。
すると先生が続けてこう言った。
「試験の内容は簡単だ。今から1から15の番号が2つずつ入ったくじを引いてもらう。それで同じ数字だったやつと戦闘をしてもらう。
勝ちか負けかは私が判断する。もし私が勝敗をつけた後で戦おうとすればそいつは罰として痛い目に遭ってもらう。
もし命に関わりそうならば私が助ける。
とまぁ、試験内容はそんな感じだ。何か質問はあるか?
…………よし、いないな。では早速くじを引いてもらう」
そうして先生から近い人から順番にくじを引いていく。
私は15番のくじを引いた。くじを引くと先生の後ろにある電子黒板にその数字と私の顔写真が表示される。おそらく私の隣にある顔写真の人が戦闘相手だろう。
「ん?あの人どこかで……?」
そう思っていると後ろから声をかけられた。
「……お前が俺の相手でいいよな?」
私が頷くと「ならいい」と言って隅の方に行ってしまった。
あ、あの人教室の1番左下にいた人だ。優しい人だといいけど……。
そしてついに戦闘試験が開始した。
どの人も最初はどう出ていいか分からず戸惑っていたが暫くするとだんだん慣れてきたのか時に爆発音、電撃音、金属音などが聞こえてきた。
そんな試験の中で最も目立った試合は14番目の試合だろうな。なぜなら2人とも戦い慣れているかのような感じだったし、なんの迷いもなく戦闘をしていた。
14番目の試合の様子は左側にいる人はなんというのだろうか、銃と剣が合わさったような感じの武器を持っており、右側にいる人は金属で出来た弓だ。見たところ矢がない。どうやって撃つのだろう?
先に動いたのは左側の人だ。相手を斬りつけようとするが右側の人が弓をまるで剣のように扱い、それを受け流す。
右側の人が左側の人の体勢が崩れた隙を狙い矢を放とうと構えるとどこからともなく雷で出来た矢が出てきた。そしてそれを放った。
左側の人は距離をとって急いで武器を相手の方に向ける。すると剣が青く光り、剣先にエネルギーみたいなのが溜まっていく。そして矢に当たる寸前でそれを撃った。
爆発音が鳴り響いた。
2人とも爆発に巻き込まれて気を失っていたが爆発のダメージが左側の人の方が大きかった為、右側の人の勝ちとなった。
そして次は私たちの出番だ。
とてつもなく緊張する。ちゃんと戦えるのかが不安だ。
私が深呼吸とかをして自分を落ち着かせていると目の前に私の相手が現れる。
「一応名前を名乗っておこう。俺の名前は結崎 真冬だ」
と彼が名前を名乗った。するとこれは私も名乗らなくてはならない気がする。
だから私は名乗った。
「わ、私は王木 勇華と申します。よ、よろしくお願いします」
そうして私が名乗ると彼が戦闘の構えをとった。
私も慌てて構えをとるとそれと同時に先生による戦闘開始の合図をした。
その瞬間、私は何が起きたのかよく分からなかった。
私の周囲一帯には気付けば横、縦、斜めなどの色々な方向の糸が大量にあり、私を取り囲んでいた。
そんな糸の1番上の方に彼が糸に乗っているのを見つけた。そして彼が私に言った。
「さて、俺から見たら既に君、詰んでるんだけどどうする?」
詰んでいる?私を囲んでいるのは糸だ。切れば何とかなりそうなものなのだけど……?
そう思って糸を切ろうとすると彼が慌ててこう言った。
「あ、糸切ると爆発するっぽいからやめた方が……!」
「え!?」
私は驚き、急いで止めようとしたが時すでに遅し。私の剣は既に糸を切っていた。
そして物凄い爆発が起こった。そこにはちょっとしたクレーターがある。
その爆発は威力的には普通に考えれば私の負け。それどころか普通に大怪我くらいあり得る物だけど、何故か私は平気だった。少し身体が熱くてヒリヒリするくらいである。
「どうしてこんなに平気なんだろう? 絶対終わったと思ったのに……?」
そこで私は思い出す。自分の力は『弱体強化』であったことを。
「これが私の能力? なら攻撃にこれを使えば……! この能力があれば……!」
すると私がさっきの爆発で生きている事で警戒したのか私に向かって一気に真冬が攻めてきた。
私は慌てず剣を両手に持ち、頭の上の方まで上げて、力を貯める。
すると私の周囲に衝撃波というのだろうか。それにより出来た風っぽいものが巻き起こる。
そして彼が目の前に来た瞬間、それを思いっきり振り下げる。
そこで私は気付いた。
剣の先にはいつの間にか先程の爆発する糸が1束に纏められていたのだった。
私の剣は勢いのままそれを見事に切り裂いた。
あ、私……負けた……。
そう思った瞬間、物凄い爆発と地響き。先程より大きいクレーターと地割れが起こる。
さっきは糸に囲まれていたのもあり、吹き飛ばなかったが今回は周りに何もなかったため、私は踏ん張ることができず、壁まで吹き飛ばされた。
そして私はそのまま気を失ってしまった。
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