女の子二人、密室
前のが何故か俺にしては好評?だったのもあり、また短編。まあ今度は前みたいにはいかないでしょうが
短編って楽しい!!
ってわかったのです〜百合短編!下手な百合創作も数打ちゃ当たる作戦開始ィ!
「ぽちぽちぽちぽちぽちぽちーっ!開け胡椒ー!!あれ、胡麻だっけ」
緋美華が、行先階ボタン1を人差し指で連打している。別に彼女はせっかちな性格じゃないけど、エレベーターに閉じ込められてるから仕方ない。
「うわーん開いてよぉ!」
「無駄だよ。体力消耗不可避、辞めておこ」
「そうだね! たぶん誰か助けに来てくれるだろうし!!」
きっと特別救助隊辺りが来るはず。私達ならドアを破壊して脱出するくらい簡単だけど、犯罪者になったら色々と面倒なので我慢。
「ごめんね、私が買い物に付き合わせたか水無ちゃんまでこんな目に遭わせちゃって」
「緋美華と二人きりで嬉しい」
「ありがとう〜!」
ぎゅっ、と緋美華が私を優しく抱き締めてくれる....しあわせ。
「私がいるから怖がらないでねっ」
「平気だよ。幽霊が出ても」
「幽霊出たら怖いよ〜」
エレベーターが停まった原因は恐らく停電、だから今私と緋美華は、幽霊が出ても不思議じゃないほど、暗くて狭い閉鎖空間に二人きり。
「よって吊り橋効果に、期待」
「吊り橋効果?」
「ううん。わたし待つのは、好きじゃない」
「え?」
抱き締められた状態のまま、私は緋美華を押し倒す。身長差は結構あるけど、力を抜いて優しく抱き締めていてくれたから、簡単に押し倒せれた。
「えっと、あ、あの、水無ちゃん?」
「ここの監視カメラ、無停電電源装置使ってないから、大丈夫」
「あのね、そんな問題じゃな....んんっ!?」
キスして緋美華の口を塞ぐ。あ、せっかくだし舌も絡めておこう。
「〜〜〜〜〜っ、はぁ、はぁ」
窒息死されても困るから、これぐらいにしとく....死なないけれど。
「私のこと、好きなの、知ってるよ」
「たっ、確かに大好きだけどっ」
「嫌だった....?」
「えっ、悲しそうな顔しないでよぅ!」
良かった、拒否されなくて。もし緋美華に拒否されたら私は、もう駄目だから。
「じゃあ、いいよね」
「あの私はっ、いや、あの年齢的にも犯罪になっちゃう」
「安心して。私が襲ってるんだから、貴女は捕まらないよ」
「もううっ、水無ちゃんの意地悪ぅ....」
顔を赤らめて涙目。ちょっと怒った表情、かわいい。良い匂い。理性が、もう、殺される。
「いただきます」
「や、優しくしてね....」
ついに、待ち望んだ時が遂にやって来た、いま私と緋美華は一線を越えようとしたその時だった。
「アンタ達いつの間にそんな関係になってたのよ」
第三者の声が聞こえた、現実は非情、神も仏もない、エレベーターのドアが開いたのだ。
「あ、あはは....!?」
「げっ....」
しかも立っていたのは、鬼の様な形相をしている風見ひよりだった。
彼女が見た光景は、私が緋美華の平らな胸に(ブーメラン)手を置いて、目を閉じて完全にキスを待ってる緋美華....仕方ない。
「ああそう、アンタ達いつの間にかそんな淫らな関係になってたのね」
「えっと、あの、これはその」
「このペド女....法律無視したわね」
「ぺど?ってなあに」
ロリコンなら分かるだろうけど、やはり緋美華はそれ以外を知らない、説明してあげよ。
「私みたいな10歳以下の女児を対象とした性愛で」
「えっ!?いやあの、違うよ」
「うん。緋美華は悪くない。私が襲ったから」
「うわああああん!もう知らないんだからあああああ!」
緋美華と私が一線越える寸前だったのが、よほどショックだったのか、聞く耳を持たない風見ひよりは、泣きながら去ってしまった。
「まっ、待って話を聞いてよー!」
緋美華は私をひょいっと持ち上げて側に座らせると、“ごめんちょっと先に帰ってて“とだけ言って幼馴染を追いかけていった。
「むぅう」
もう少しで緋美華と一線越えれたのに、邪魔が入るなんて....停電治るの早すぎ。
「次こそ必ず」
いくらでもチャンスはある。でも当分は緋美華、そういうことはさせてくれなそう....しょんぼり。
おわり
えーとはい、割とよくある展開じゃないですかこれ。百合っっていいよなあ・・・・