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世界滅亡案件に参画する (その1)
戦いの終幕、それを降ろす為にここまでやって来た。
世界の滅亡を止めるが故に、必死になって足掻いてきた。
幾多もの死線を超えた極致の構えは、相対する宿敵に一切の隙を与えない。
僅かに開いた口端から深く息を吐ききった。
体内を駆け巡る血流の激昂が、全細胞を活性化させていく。
「このチート野郎がッ!」
そうだ、俺はいつかこんな風に罵倒されたかったんだ。
誰をも圧倒する絶対的な力の行使に途端、耐えかねた大地は激震し、遠巻きに並ぶ山脈のそれぞれ轟音をたて瓦解していった。
神の如き力の奔流。
それを一方的にーー
「こんなんどうやったら勝てるんだよ!!」
ーー受けるのが俺だった。
チート級の力をこれでもかというくらいに使うラスボス相手に、俺は何故こんな異世界案件を軽い気持ちで受けたのか思い返した。