ハジマリ
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…はぁ。こんな点数、親に怒られるに決まってるじゃないか。
そう思いながら歩いていた赤髪の少年。
彼は、駿河煌。高校二年生でごく一般的な少年だ。小さい頃から空手を習っており、空手日本一に3回なっているという功績の持ち主だ。
「お母さんに怒られるよ」
「ハハハ…ドンマイ!」
ケータイをいじりながらそう言って慰める少年は、瞬隼人。足が速く、頭もいい。顔も整っているため、女子からは何回もプロポーズを受けている。
「隼人、取ろうすれば頭が良くなる?」
「って言われてもなぁ〜、それはわかんないな」
「…どうすればいいんだよ。」
煌は、とても落ち込んでいた。
「ん、ニュースだ。」
隼人がケータイをみていると、ニュースが入って来た。
「西津の倉庫が破壊…最近色々あるよな〜。こういう危なっかしいニュース。」
「一体なんなんだろうな」
近頃、西津のあたりではこういった器物が壊される事件が多発している。そのため、警察も外出するときには注意を呼びかけているのだ。
「って…注意も何も、突然やられたら無理だよ」
ハハッと笑って隼人はそう言った。
「じゃあ、また明日な。煌」
「うん、バイバイ」
帰り道、煌はテストで親に怒られないか心配だった。
そう思いながらいつも通りの下校路。
電車に乗って、駅に着いたら降り…
駅に着いた瞬間だった。
バチィッ!!!
皆足を止め、音のした方を見る。
何があった、どうした、そんな目を向けられた方には…
水色の髪をした少年がいた。




