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両利きの最優者  作者: ことあまつかみ
2/13

第一話

予定していた時間よりも大幅におくれてしまいました。

大変申し訳ありません。

次こそ、金曜日に投稿いたします。

・・・・・・まぶしい


しかし、何も見えない


俺は今、眠っているのだろうか

 

眠る前の記憶が曖昧だ


本当に眠っているのだろうか


自分がどんな姿勢をとっているかもわからない


深いまどろみの中にいるようでいて、意識だけははっきりとしている


これはいったいどんな状況なのだろうか


俺は、さっきまで電車で、、、そうだっ!!、魔方陣がでて、それで、


「異世界へ、ってとこだねえ。」


誰かの声が聞こえる、どっちの方向かもわからないし、やけにエコーがかかっていて声の質もわかりづらい。


男の声であることは、かろうじて認識できた。


しかし、内容はいまいちつかめない。


異世界?そんなまさか、小説の中の話じゃないんだから。


そもそも、俺はそんな場所に行くことを望んでいない。


そういうのは、真に望んでいるものが招かれるべきだ。


そう、たとえば身近なところでいうと沙耶だな、あいつならきっとよろこんで行くだろう。


「その娘なら、もう先に行ったよ。覚えてないのかい?」


先に行った?異世界に?それよりも俺は今、口に出していただろうか?


「ここは神の間だし、ボク自身神だからねえ。それくらい造作もないよ。」


なるほど、こいつは何を言っているんだ、まったくわからん。正体不明の存在が自分のことを神だといっている。


胡散臭いとしか思えないが、状況的に信じてしまう要素が強い。


「多少失礼な感じもするけど、まぁいいとしよう」


完全に心を読まれているが、それはもうおいておこう、今は詳しい説明をしてもらうのを待つべきだ。


「うんうん、話が早くて助かるよ。まず君には異世界に行って貰うよ。ちなみにこれは確定事項だし、理由とかも無いから受け入れて諦めようね」


こいつの話し方は少し癪に障る、が、いやと言わせない強さも秘めている。ここは、素直に受け入れておくしかないだろう。


「本当に君は楽だねえ、君以外の人共は文句多いし、納得まで時間かかるし、説明しても理解できないしでだいぶ長引いちゃったよ。」


ふむ、すこしわかってきたな、電車でのことも思い出してきたぞ。俺以外にもこの場所につれてこられたのか。


「そうゆうこと、そのせいで君の対応が最後になってしまったんだよ、ごめんねえ。」


そうか、確かに俺は、少しの間だが、意識が失われるのを耐えていた。それで、ご案内の順番が最後になったと。


「それで、残念なことがいくつかあってね、おこったりしないでよお、めんどうだからあ。」


内容にもよるだろうが、聞いてみないことにはな。


「えっとねえ、まず、異世界に行くにあたって、僕たちから祝福ってのが送られんだけどねえ。」


いわゆる、スキルやらチートなどと呼ばれるもののことだろうと思う。


「そおそお、それなんだけどね、、、きみにはないんだ。」


、、、ふむ、、、え?、、、まじかぁ、ちょっと期待してて恥ずかしいな。


「お、怒ったりしないんだねえ、よかったよ。まぁ、厳密には無いんじゃなくて、ボクの祝福を与える権限が切れてしまったんだけどね。」


それはつまり、俺のささやかな抵抗と、他の人たちへの対応が原因でもらえなくなってしまったと、、、わりと自業自得だな、納得するほか無いだろう。


「物分りがよくてたすかるなぁ、君は、今回の召還の中でとってもイレギュラーな存在なんだよお。」


それほどまでに俺は、異世界への拒否反応が高かったのかも知れんな。


「そうなんだよお、下手したら元の世界とこっちの世界、どちらにも弾かれて存在が消えてしまうところだったんだあ。がんばって調整したことに感謝してもらいたいなあ。」


そこまでだったとは、それは申し訳ないことをしてしまった、素直にありがとうだな。


「君はやさしいなあ、がんばったかいがあるってものだよお。でも、そんな君にもうひとつだけ、謝らなきゃいけないことがあるんだよお。」


もうひとつか、、、むこうにいってからの、言語への補正がない、とかだとだいぶつらいものがあるが、、、なんだろうか。


「言語については安心して、きちんと設定しておいたから問題はないはずだよ。ただね、あっちに送るときの転送場所がね、」


転送場所についてか、町などから遠いところだったりするのか?まぁ、仕方ないだろう、町の方向でも教えてくれれば問題ないんだが。


「そのお、場所がね、えっとねえ、、、」


急に歯切れが悪くなったな、そんなにやばい場所なのか?


「やばい場所っていうか、なんというか、、、ランダムなんだよ、完全に。」


な、なんと、ランダムと来たか、予想外だったな。だが、それなら希望もあるんじゃないいか?運よく人のいるとこにいくかもしれないだろう。


「それは無いんだよねえ、人が近くにいるところに送るとなると、複雑な設定をしなくちゃいけないんだ。君も見知らぬ村人第一号と物理的には合体したくないでしょお?」


それは、ご遠慮願いたいな。だとすると、どうなるんだ?


「送られる場所でしょ?まず、人はほとんどいないと思うよ。しばらく文化的な生活は送れないだろうねえ。それと、この転移が終わったらボクはしばらく休まないといけないんだよ、少なくとも数年間はねえ。」


なるほど、一度向こうに行ったらサバイバル生活がしばらく続くだろう、それだけでなくスキルや、チートなどといった補正もなし、

送り主の自称神様からの支援もなしになる、と。かなり厳しいだろう。


「あ、ボクからの援助は無いんだけど、同僚の女の子がね、それはあまりにもかわいそうだ、ってことで最初ちょっとだけ面倒をみてくれるってさあ。」


おお、それはありがたい、まさに女神だな。できれば元の世界に帰りたいんだが、そうはいかんのだろうな。


「うん、もうねむいからさ、正直行っちゃってほしい。けど、そうも行かないから、後は同僚の子に引き継ぐからさあ、質問とかまだあったら、そっちのほうでお願いねえ。」


理解したが、だいぶ自分勝手な感じだな。そこまで、人のこといえないがな。


「そんなわけでえ、今から同僚のとこに送るから、地面感じたら目を開けてねえ、じゃあがんばってねえ、おやすみい」


その言葉とともに、感じていた神の存在感と、まぶたの上からでもわかるほどの強い光は消えて行った。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・


・・・・



そして、すこし湿り気を帯びた地面を背中に感じ、俺は、目を覚ました。

そこは、女神のいる大聖堂でもなければ、おおよそもとの世界とも思えない。

そんな、いかにも異世界なおそろしげな森の中にいた。

方向もわからず、目的地も、現在地すらもわからない。

暗闇に包まれ、獣の遠吠えすら聞こえる。

途方にくれることさえ許されない世界で、


孤独に囲まれた俺は、くすんだ空気を大きく吸い込んだ。



読んでくださりありがとうございます。

感想、ご指摘、ぜひお願いします。


次話の投稿は金曜日の夜を予定しております。

しばらくお待ちください。


なろう様のシステムをきちんと把握できていなくて、日をまたいでしまいました。

つぎは、ちゃんと予告どおりに投稿します!!

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