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引きニートの兄を更生させるために異世界転生  作者: 桜木はる
第3-2章 【7日間とちょっとという刻限】
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31話 『ゲーム三昧の女神サマー』

短め。

 数分後、本当にセナが目覚めた。


「あら、おはよう杏果」

「え、あ、おはよう……」

「そんじゃ、私は行ってくる。鍵はどこ?」

「机の上」

「あ、ほんとだー。じゃ、行ってくるね~」


 起きたばっかりなのに、もう行ってしまった。

 これからどうしようか……。


 そうだ、もらったゲームを遊ぼう。

 VRゲームは初めてだから、最後に遊ぶとして……。

 まずはサンタからもらったゲームを全部やってしまおう。


 今日はゲーム三昧になりそうだ。




 そうして、数時間の時が経った。

 ゲームシステムが分かりやすく、最近マイブームの戦略性ゲーム。

 とりあえず、シナリオはある程度終わらせた。


 さて、次はVRゲームに移ろう。

 このDVDディスクをパソコンに入れて電源を入れ、次は頭に機械をつける。


 ……お、おぉ!

 これがパッケージの説明文に書いてあった大自然!

ザ・森。


 目の前にはエルフの少女が一人いる。

 茫然と立ち尽くして、私の顔を見ているようだ。


 ――ガサガサ。


 ピュー、ピュー!


 す、スライムだ。

 スライムが出てきた!


【魔物が出てきました。目の前にいるエルフに指示を与えて、魔物を倒しましょう! ちなみに、コマンド方式でも、声でも指示ができます】


 急にメタいな。


「えと、じゃあ、攻撃!」

「え、え、え、急に言われても武器が……何かありませんか?」

「えー……」


 スライムの攻撃:【その場で跳ねる】


【言い忘れていました。武器はご自身の道具箱の中に入っています。今回は特別に木の剣を支給します! どうぞ、そこのエルフちゃんに渡してあげてください!】


 肩には、いつの間にか道具箱がかけてあった。

 中には木の剣が一本。


 戸惑うエルフにそれを手渡すと、スライムに目掛けて剣を投げた。


 ぷにゅっ!


 絶対に使い方は違うけど、まぁ倒せたからいいかな。


「や、やりましたよ! 女神サマ!」


 私の手をとって目を輝かせる。

 とても喜んでいるようだ。


 すごい、手の感覚まである。

 柔らかい触感が神経を伝ってやってくる。


【従えたエルフは訓練をすることによって強くなり――】


 と、その後は長い説明がいくらか続いた。

 そうして、エルフたちが過ごす小さな村にやってきた。


 それから、私は数々のエルフを従えて物語を序盤をクリアした。

 この物語、想像以上に長いらしく、最大のエルフ数は1万を超える。


 やり込み要素も相当あるようだ。

 ちなみに、エルフの信頼度や好感度を高めることができ、それによって物語分岐がある。


 強気のエルフ、弱気のエルフ、幼いエルフ……。

 色々いる。

 皆それぞれ、得意分野が不得意分野がある。


 得意分野だけを訓練しても弱くなり、他を補おうとすると火力乃至回復不足に陥る。

 ちなみに、訓練し直しもできるという。


 バランスのとれたゲームとはこのことだ。

 今じゃ珍しい。


「女神サマー! 見てください、このカブトムシ! ちっちゃくて惨めで可愛い! 人間国の愚民みたい!」


 最初のエルフ少女が一番ヤバイ奴だった。

 でも、ステータス全般が全エルフの中で最高値。

 そして好感度、信頼度共にいつの間にか100%。


 つまり、チョロかった。


 さて、ゲームの世界ではやっとのことで一日が終わった。

 もう寝ることにしよう。


 そうして、ゲーム内で急遽作った家のベッドに横たわった。

 本当に、この世界に自分が入ったみたいだ。

 本当に眠くなってきた……。


 …………。


「おやすみなさい、女神サマ……また明日、会いましょうね」


 そう、耳元で声が聞こえたと同時に、視界が暗くなった。




次話もよろしくお願いいたします!

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