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2024年6月

シトシトと雨が降る中、仮面をつけた異様な団体が、各々に歓喜を体で表している。拳をかかげるものもいれば、叫ぶものもいる。惜しみない拍手をおくるものもいれば、感激のあまり泣き出す者もいる。

そんな中、コツコツという足音を響かせ、その異様な団体の前に立つ者がいた。

「静粛に!ついにこの時がやってきた!」

彼が漏らす一文字も聞き逃すまいと彼らは必死に耳を傾ける。

「われわれは、増えすぎた!人間は、今も環境を汚染し、汚物をたれながしている!今こそ、進化の時だ!人間はまだ進化の途中である!我々は、選抜者としてこの世の中をみちびかなければならない!」

「「「我が神 レゾナウト様のために!」」」

「ここに、《新なる自由》、『リベルテ』の設立を宣言する!」

「「「わー!」」」

あたり一面に広がる歓声は、やがて雨の音に紛れて消えた。この、異様な団体が数年後には世界を滅ぼす団体になるとは、彼ら以外のだれも…知らなかった。


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