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ルーチェ
いつも通りの夕方。いつも通りの帰り道。
わたしは今日も、お兄ちゃんと一緒に歩いてた。中学校の通学かばんが夕陽に照らされている。
「はぁ…おなかすいたぁ…」
「お前はいつも食べてばっかりだろ」
いじわるそうに笑う、お兄ちゃんの顔。
「そ、そんなことないもん!」
「本当かぁ〜⁉︎そんなんだからゴリラって言われるんだろ 〜⁉︎」
その言葉に腹が立ち、わたしはお兄ちゃんを追いかけまわす。だけど、お兄ちゃんは速くて追いつけない。
「おーい、ここまで来いよ!」
そう言うと、お兄ちゃんはさっと角を曲がった。
「ま、待ってよー!」
わたしもあわてて左へ曲がる…。
「…あれ…お兄ちゃん…?」
そこには、誰もいなかった。ただ、長い道が続いるだけだった…。




