第4話 鐘の音と悲鳴〜ハルサイド〜
「ゴーン……ゴーン……」
鐘の音が洋館に鳴り響く。俺は何が起きているか理解出来ずにいた。
「そうだ!!早くみんなと合流しなければ」
俺はポケットのケータイを取り出そうとした。しかし、
「ケータイがない・・・」
どういう事だ?まさか落としたとか?そんなはずはない。なぜなら洋館に入る直前に時間を見てポケットに入れたはずだからだ。すると北東の廊下から、
「ガタッ」
「誰だ?隠れてる奴出てこい!」
俺はすぐさま身構えた。すると、
「僕だよ…」
そう言って廊下から出てきたのはレインだった。
「レイン!?無事だったのか?」
俺はすぐにレインに近づき自分に何が起きたか、ケータイがなくなっている事、Sacrificeのゲームについて知ってる事を全て話した。
「やっぱりハルもケータイがなくなっているのか。」
「やっぱり?」
「うん、僕もなくなっていたんだよ」
「この様子じゃみんななくなっているな…」
「あとこのゲームのことは・・・」
「そうなんだよな・・・殺すとか生贄とか意味が分からない」
「とりあえずみんなと合流して脱出しよう」
そう俺たちは約束した。その数秒後、
「キャーーーーーー」
南西の廊下の奥から誰かの悲鳴が聞こえた。多分アンドレアがエヴァの悲鳴だろう。
俺達は南西の廊下を走って通り抜けて行った。するとドアらしき物を見つけた。鍵が掛かっている。
「どうしよう鍵が掛かってるよ」
「じゃあ力ずくで開けるまでだ」
俺はそう言って扉にタックルをした。そうすると、
「バキッ」
そう音を立てながらドアは倒れた。倒れたドアを踏みながら部屋に入った。そこで俺達はこれまで見た事ない物を見る事になった。