第3話 ゲームスタート〜ハルサイド〜
俺は部屋を開けて飛び出した。一刻もこの部屋から出たかったからだ。部屋を出ると果てしなく続く廊下があった。廊下の隅に白い何かが落ちている。それを何なのか持ち上げると、
「うわぁぁぁぁぁ」
人の骨だった。これは誰のだろう?もしかしてあいつら4人の内の誰かの骨なのか?いやその可能性は限りなく低いはずだ。何故ならここに入ってからそう時間も経ってないしもし死んだとしてもこんなにも早く骨になんかなるはずがない。じゃあこの骨は・・・あの噂話の
「この洋館は訪れた何人もの行方不明者を出している」
その話を思い出してゾッとした。この骨は行方不明になった人の骨と理解したからだ。そうと分かれば一刻も早くみんなを見つけないとヤバイ。そう思い廊下を走っていくと骨らしき物がそこらへんに落ちている。
それを見向きもせずにひたすらに走っている。やっとの事で廊下から抜けれた。廊下を抜けた先は大きなロビーだった。窓は一つもない。しかし俺が出てきた廊下と同じような廊下が南東、南西、北東、北西の4つある。俺が出てきた廊下は南の廊下だ。あと、部屋の中心に何かの封筒が1つ置いてあった。それを俺は封を開けて中に入ってた紙を読んでみると、
「何だ…これは」
紙にはこう記されていた。
「この洋館には毎回4〜7人の人間を閉じ込めゲームをしています。そのゲームの名はSacrifice このゲームは勝者がこの洋館からの脱出 敗者は死が待っています」
まずこれだけ読んだだけでも意味が分からない。ゲーム?人間を閉じ込める?どういう事だ?死?そう思いながらも読み続けていく。
「このゲームのルール説明ですが、簡潔に言うと閉じ込められた人間達で殺しあってください^ ^ 」
殺しあう? 自分の友達とかと?そんなのに何の意味があるのだろうか?
「具体的に言うと今回閉じ込められたのは7人なので4体の死体と1体の生贄を用意してくださいという事です」
ん?7人?俺達は5人のはず・・・という事はこの洋館には俺達の知らない奴が2人もいるという事か?あと生贄とは何なんだ?今の状況整理ができていない。
「最後に細かなルール説明を何点かする。
①死体4体と生贄1体を用意して出られる者は1人である。
②出られる者の資格は誰か1人でも殺した者だけにする。
③殺し方は何でもいい。
④この中にゲームマスターがいる。
⑤ゲームマスターを殺すとゲームは強制終了する。
今の所のルールはこれだけだ。随時増える可能性あり」
それではーゲームスタートー
そしてゲームの開始を告げるかのように何処からか鐘の音が聞こえた。