第18話 裏切り〜シオンサイド〜
俺はこれから死ぬだろう。
俺はあいつらを裏切ってこのゲームを終わらせようとした。しかし、それもノエルにバレてしまった。
ノエルは裏切り者である俺を殺しにくる。あいつがその気になれば俺なんてすぐに殺される。ただ、何もせずに死ぬ俺ではないがな。
「ガサッ」
クソっもうこの部屋が見つかったようだ。相変わらずあいつは仕事が早いなぁ。そう思い振り返るとやはりそこにいたのはノエルだった。
「どうして私達を裏切った?そんな馬鹿なことをして何の意味があるの?」
「繰り返し殺し、殺される。そんなあいつらを助けたかっただけだ。」
「そう。それなら話は早いな。死ね。」
ノエルはそう言うと凄まじいスピードで俺の胸に何かを刺した。
俺の胸からは大量の血が噴き出した。
「最後に言い残す言葉は?」
俺は最後にニヤリと笑ってノエルに向かってこう行った。
「×××××××…」
「ザクッ」
目の前が真っ暗になった。何回目だ?俺が死ぬのは。
あいつらは俺を毎回殺したことを覚えてないようだがな。
でも死ぬ前にあの装置に細工を施した。これで今まで通りにアップデートは出来ないはずだ。
あの老獪なクソジジイにもこれで一泡吹かせれる。
あーー疲れた。今回で計画通りなら俺が死ぬのも最後か…そうなるといいな。
後はあいつらに任せるか。
「シオン…なぜお前がこんなことを…」
シオンの死体に向かい彼女は悲しそうにそう言うとノエルは部屋を後にした。