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叶わぬ恋  作者: 玖々廼馳 蒼
3/19

文化祭ムードだった時間も終わりいつも通りの平常授業になった。

朝のホームルーム


相川:「はい もう文化祭も終わったね、結構皆まじめに働いてたね焼きそばなんて大変だったでしょ。 おかげで赤字にはならなかったよ・・っていうか少し儲かったかな?」

男子:「儲かったお金はもらえるんですか?」

相川:「いや このお金は募金に使うから無理だよ」

男子:「なんだつまんないの」

相川:「まぁとにかく これからは普通の授業になるから頑張ってねあっあと放課後に柔道場で服装検査があるからよろしく」

皆 :「はーい」


文化祭で授業がつぶれたせいなのか、ほとんどの先生がものすごいあせっていた。6時限目の授業は数学だった。

天気もよく暖かくて最後の授業だからなのか皆寝ていて先生の話を聞いている人は少なかった。

そこで、ある問題を解いていた私は分からない部分があったので近くを通りかかった相川先生に勇気をだして聞いてみた。


椎名:「先生 この問題ってどうやればいいんですか?」

相川:「これはね この部分をかけてそのままこれを足してこの数で割ればいいんじゃない?」


この時の先生と私の距離は、いままで近づいたことのないくらいの近さで手を伸ばしたら先生に触れちゃうぐらい近かった。

私はあまりの近さに、鼓動が速くなり少し熱くなっていた。

自分でもこんなに速くなるのかとビックリしていた。

その授業が終わって休み時間の時、友達の酒井さんに声をかけられた。


酒井:「どうしたの?顔が赤いよ?」

椎名:「いや、ちょっとビックリしただけ」

酒井:「ビックリしたって何に?」

椎名:「さっきの授業で分からない場所があって、それを先生に聞いたら自分でもビックリするくらいに鼓動が速くなって少し熱くなったんだ」

酒井:「それって恋じゃね?」

椎名:「まさか?」

酒井:「あっじゃあいくつか質問するから〇か✕かで答えて?」

椎名:「まって 今紙用意するから・・・いいよ」

酒井:「それじゃあいくね、ついその人を目で追ってしまう。」

相川:「〇」

酒井:「その人といるとうまく話せなくなる。」

相川:「〇」

酒井:「他の異性と話しているのを見てるとイライラしてくる」

相川:「〇」

酒井:「・・・ねぇ 全部〇じゃん、これ完全に恋じゃん」

相川:「そうなのかな? 偶然じゃない?」

酒井:「それじゃあテストしてみる?」

椎名:「テスト?いいよめんどくさいし」

酒井:「なんだつまんないの」


こうして、休み時間が終わり放課後。

今日の服装検査は、12月に行われるテスト前の服装検査の日だった。


服装検査は3階にある柔道場で行った。

そこには、2年生の各担任の先生と学年主任の先生がたっていて男女にわかれて生徒1人1人その先生方に見てもらうという方法だった。


もちろんその場所には相川先生もいた。

私は、順番を待ちながら相川先生を見ていた。

そのことに気づいた酒井さんは、嬉しそうに私を見てこういった。


酒井:「ねぇねぇ今、相川先生の事見てなかった?」

椎名:「見てたよ」

酒井:「何で見てたの?」

椎名:「いや、それは別に言わなくてもいいじゃん」

酒井:「もしかして今カッコいいなぁとか思ったりした?」

椎名:「えっ・・・」


その時一瞬固まった


酒井:「図星だね 椎名は分かりやすいんだよ」

椎名:「分かりやすいってなんだよ っていうか違うし ただ少し・・・。」

酒井:「ただ少し何?」

椎名:「とにかく見てません」

酒井:「ふーん別にいいけど、いいこと教えてあげようか」

椎名:「何?」

酒井:「そういう気持ちを好きっていうんだよ」

椎名:「えっ」


その時後ろから声が聞こえた。


相川:「おい 椎名お前の順番だぞ」

椎名:「えっ あ はい」

相川:「ちゃんと前みろよ、どうした?」

椎名:「いや、別に何とも」

相川:「そうか?OK 合格」

椎名:「はい」


その時の私は先生の顔を見ることができなかった。

そして、服装検査が終わり教室にいるとそこに相川先生がやってきた。


相川:「おぅ 椎名 どうした?1人でボーっとして」

椎名:「いや、とくに意味はないんですけど」

相川:「そうか」


その言葉の後、2人は無言だった。

私は、この無言がいやだったので必死に話題を探したが何も出てこなかった。

相川先生といるといつもそうだった。

しゃべりたいと思っても何を話していいのか分からない、もっと仲良くなりたいのに、もっとたくさん話したいのにどうすることもできない。

そうしているうちに相川先生は教室から出て行ってしまった。


椎名「はぁぁ」


そう溜息をつきながらふとあの言葉を思い出した。


「そういう気持ちを好きっていうんだよ」


椎名:「やっぱりそうなんだ 私は、相川先生の事が好きなんだ」


そう小さくつぶやきながらゆっくり自分の家に帰っていった。


※次回先生を好きだと気づいた私は、先生に喜んでもらうためにある決心をします。よかったら読んでみてください。




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