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プロローグ

そこはまるで光も音も伝わらない深海のようだった・・・

なぜ『ある』ものが『ない』のだ・・・

『ない』はずはない・・・

確かにそこには『ある』はずなのだ・・・

ダレカ…

ダレカ…ミツケテ…

ダレカ…キカセテ…

ダレカ…ダレカ…ダレカ…








「ひさしぶり〜。どうしてたの?」

 (真弓・・・)久しぶりに名前を呟く。それもそのはずだ。最後にその名を

呼んだのは2年前のことなのだから・・・。

 「真弓か・・・」

 母校である高校の文化祭に訪れた俺。ちょっとした暇つぶしのつもりだった

が、思いもよらぬ人物のおかげで計画は変更になるみたいだ。

「久しぶりに会ったのに、何よそっけない」

 フグのように頬を膨らませながら、ブーブーと文句をたらす高校の同級生。

「そうそう。健二も観に来たんでしょ?一緒に観にいこうよ」

「・・・」

 地面に視線を落とし眉間にしわを寄せて頭を働かせる。真弓の言っていること

がさっぱり分からない。まぁ大したことのない文化祭の出し物に付き合わされるの

が落ちだ。それなら今のうちに…。

「ちょっと、どこ行くのよ!?」

 逃げの一歩を踏み出した瞬間、後頭部に衝撃を感じると同時に視界がぶれる。  

「け〜ん〜じ〜。少しは後輩のことを思ってやりなさい」

「はぁ?」

 痛みに堪えつつも抗議する。

(チクショウ、訳のわからないことばかり言いやがって。何で殴られなくちゃいけ

ないんだ…)

 真弓はバッグから荒々しく一枚の紙を取り出し、顔面を覆うように突きつけてきた。

「おい、こら! 何考えてんだ!」

「それはこっちのセリフです!」

 ぼけていた焦点を合わせると、色さまざまな文字の羅列───『たこ焼き

300円! 絶対おいしいよ!』『1時よりライブ開始!』───が目に飛び込んで

きた。どうやらパンフレットのようだ。

「あっ! もうすぐ始まっちゃう! ほら、行くよ!」

 景色が後ろへと流れていく。結局わけがわからないまま、無理やり散歩に連れて

行かれる犬のように、ただ身をまかせて走ることしかできなかった…。

 



この日、始まったのだ…

いや、違う…

この日、終わったのだ…

いや、それも違う…



『始まり』は『終わり』を告げ、『終わり』は『始まり』を告げる…


初めてなのにもかかわらずいきなりの連載ものを書くなんて…と思いつつ、プロローグを書いていました(笑) 読んでいただきありがとうございます。これからも頑張っていきたいと思っております!では!!!

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