第43章:美絵子ちゃんの南側の隣人・・・遠藤君(1)
・・・「隣人・美絵子シリーズ」の最後を飾るのは、
セツさん宅の南隣にいまもお住まいの・・・
『遠藤君』。
ぼくより2学年下で、
美絵子ちゃんよりも、1学年上の児童だった。
お隣さんだったし、「美絵子登校班」の副班長でもあったので、
美絵子ちゃんも、おぼえていることでしょう。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
・・・遠藤君とは、
ぼくが美絵子ちゃんといちばん仲がよかった、1981年に友人になりました。
ほんの短い期間でしたけどね。
彼は、「Nゲージ」というジャンルの、鉄道模型を趣味としておりました。
プラモデル模型の究極形みたいなもので、
線路や鉄道車両の購入車両・ギアはもちろんのこと、路線の家々や、山の木々、鉄橋や川なんかのジオラマをも、自作していた、
まさに「本格派」でしたね。
・・・ぼくは、あとでまた、どこかで書く予定でいますが、
コロタン文庫という出版社発行の「機関車オール百科」という、
子供向けのミニ百科の影響もあり、
鉄道車両・・・
とりわけ、「昭和の貨物列車」に、強い関心がありました。
そろばん塾周辺には、前章で触れたように、鉄道の線路がありましたから、いまの令和時代には廃止され、まず見るチャンスが皆無となったバリエーションに富んだ個性豊かな貨車たちが、
悠々(ゆうゆう)と走っているのを、頻繁に見る機会がございました。
・・・なかんずく、ぼくは、
『レム』という名称の、真っ白い車体が特徴の、冷蔵車が大好きで・・・
それらの白い勇姿が、連続して登場すると、
うっとりとして、眺めていたものでした。
・・・なかなか走行しない、ちょっと「レアな貨車」でしたぜ♪




