第40章:理容店の次男・・・菅谷なおき君(2)
ぼくとなおき君が仲良くしていたのは・・・
実際には、
彼が川崎小学校へ入学する前のことで、
なおき君が、まだ幼稚園児だった時分であります。
・・・1980年でした。
まだ美絵子ちゃんとは、それほど深い仲ではなかったころの話です。
おぼえてますねぇ、いまでも彼の、
変声期・・・声がわり前の幼い声を。
もちろん、
美絵子ちゃんのソレも、美絵子グループ全員の、
変声期を迎える前の、本人さえも忘れてしまった可愛い、当時の「子供の声」も、
ぼくのこの脳に、鮮明に記録され、いつでも「再生可能」なのであります。
・・・ぼくが神よりさずかりし、
「カメラアイ」と並ぶ、生まれつきの特殊能力・・・「絶対音感」の、たまものですな♪
チイちゃんの声も、ヨネちゃんの声も、
かっさんの・・・セツさんの声も、いますぐ「脳内再生」できちゃいます。
ま・・・どうでもいっか、そんなこたぁ(笑)。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
なおき君のご自宅で、
当時飼われていた、中型犬の紀州犬・・・あの「シロ」のこと、
なおき君は、おぼえているかーい??
その名のとおり、体色がまっ白で、
まつげが長めで、かわいい子でした。
あまり、ぼくにはなつかなかったけど、
なおき君の理容店の裏手で飼われておりまして、長い鎖でつながれて、けっこう行動範囲が広く取られておりましたね。
すくなくとも、
ぼくを威嚇したり、噛み付いたりはしなかった。




