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勘違いで異世界転生  作者: 紫鏡
3/3

その先の役割

3話になります

「まぁ、いいわ、、、ついてきて」

「いやいや、お望みの人物じゃないわけだろ、俺」


 どんなに察しが悪く立って、今の状況が理解できていなくたって

 ドーシィが俺を違う誰かと勘違いしちゃってるのは分かる

 そうと決まれば、名残惜しい気も、だいぶ痛いことやっちゃってた気もするが、

 元通りにしてもらわないと、お互いのためにも


「残念だけれど、もう帰る方法はないの」

「は?さっきと言ってることが、違うぞ、同じことをすれば元通りなんだろ?」

「ごめんなさい、さっきまではあなたがお望みの人物である前提で話をしていたわ」

「マジか、、」


 つまり俺がどこぞの天才科学者でなければこの状況は一向に解決しないってわけだ

 とういうか、こんな訳の分からない状況をどうにかできる同年代で同姓同名なやつは

 流石に元の世界でも有名じゃないのか?


「なぁ、そもそもどういう計画だったんだ?俺がここにいるのは予想外のことだろうけど、その予想外にも訳があるんだよな?」

「えぇ、そうね、その事も含めて更に混乱させてしまっただろうけどついてきてほしいの、ここでは話せないことなのよ」


 これ以上問い詰めるともう僕が悪者ですね

 もう、行くしかないんだろうな、行くこと自体は嫌じゃないけど嫌な予感がする

 アニメの見過ぎなんですかね、、、


「わかった、ついていくことにする、俺が天才だろうがなかろうがここにいたらなんにもならないもんな」

 それを聞くとドーシィはまたあの笑顔で


「ありがとう、、それと、改めて、ごめんなさいっ」



 えーーーーーーーーーーー好きです




 なんかもう諸々含めて好きです、あれ?これ俺がちょろいんじゃないよね?

 そもそもアニメとかラノベとか、冴えない主人公になんであんなにかわいいヒロインが惚れるんだよッ!

 普通逆だろッ!

 なんか、色々残念でもドーシィはかわいいことに変わりはないもんな

 いや、というか、なんていうか、あの、恋愛の感じ?、じゃないから

 まるでかわいい我が子を思うような慈悲深いあれだから、そもそも好きな子に告白なんてしたことないからな、、、

 よし!あまり深く考えないようにしよう!

 俺は家に帰りたいんだ!ネイティブな英語とかどうでもいいくらいにホームシックなんだ!

 そういうことだからよろしく、ってか、さっきの俺の言葉を聞いてドーシィももしかしたら俺のことが

「あの、、いいかしら?」

「あっ、はい、行きましょう」


 それから名前違いのカードを使っておそらく地下に向かって下がっている

 ドーシィは何も言わないが、入り口から入ってすぐ部屋自体が下がって行っている感覚がした

 あんなに高そうなビルだったわけだが、この構造はいかにも秘密基地って感じだな


「もうすぐ着くわ、そこで他の仲間達と会ってもらうわ」

「俺なんかで大丈夫なのか」

「心配しないで、っと言いたいところなのだけど、私以上にみんな落ち込んでしまうかも、

 でもあなたに危険が及ぶことはないわ」

「あぁ、そこんところは、よろしくね」

「いえ、私がどうにかする必要はないわ、誰もあなたに"勝てない"もの」

「え?」

「もう着くわ」


 部屋の壁がスライドして、そこには、まるで地下の駐車場のような空間があった

「ここなのか?」

「えぇそうよ、もうすぐキャプテンが来るわ」

 アメリカ?ですかと言える状況ではないな、それにしてもここだけ急に親近感があるな


「よく帰ってきたなドーシィ、成功したようで何よりだ」


 奥の方から現れたおそらくキャプテンと思われる人物は、これまた親近感の湧くスーツ姿の小綺麗で端正な顔つきの女性だった

 女性であることは予想に反していたが、それ以上によくいる会社員のような風貌であることに驚いた

 この状況だと、俺は学生服で、キャプテンがスーツ姿なので、軍人のような格好のドーシィのほうが迷い込んできたように見える


「ただいまキャプテン、ごめんなさい、作戦は失敗したわ」

「ん?そうなのか?その方はここの者とは違うように見えるが」

「違いますが、佐藤系博士でもないんです」

「なるほど、ちゃんと"手紙"通りに動いたのか?」

「はい、それは間違いなく」

「であれば違う人物が来ることにもなにか意味があるはずだ、その意味が分かるまでは粛々とできることをやるしかないな」

「そうですね」


 どうやら取って食われることはないようだな、しかしドーシィさん疑問は増え続ける一方ですよ、恥ずかしながら友達の友達と話すのは苦手なんでね、ここいらで僕に話を振ってみてもいいんじゃないかな?


「それでは、博士ではない君」

「あ、はい」

「あなたの名前は?」

「僕からしたらただの偶然だと思うのですが、"同姓同名"の佐藤計です」

「なるほど」


 少しの沈黙、キャプテンの発言を待つ、正直もっと聞きたいことがあったが、不思議とインドアな俺が聞くよりもこの世界を直で感じてみたいと思っている、それは、この世界はたしかに問題を抱えていそうだが、どちらかといえばミステリーよりの展開をしていることが起因している

 これは一度に全部訊いてしまうのはもったいないってもんだ、日常的な会話を一言一句聞き逃さないのが重要だ、そう、俺は博士ではない、偏差値55、"名探偵"佐藤計の誕生だ!



「では、君には当面うちの戦闘員になってもらうよ」

「もう一回言ってもらっていいですか」


ありがとうございました

続きを気にしていただけたら幸いです

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