毎日とサヨナラ
はじめまして
初めて小説づくりを始めました
ハジメテの事ばかりなので手探りですが、
ゆるくやっていきたいと思っておりますので、
どうぞよろしくお願いします。
ただ退屈だった。
この何の変哲もない世の中が、
いや、
もうこの国の問題が頭の悪い自分にはわからないほどに、
おかしくなっていたんだろう。
つまるところ、
こんな自分でも活躍できる単純で都合のいい世界を、
ただ欲しているだけなんだ
「はぁ~、つまんねぇ~なぁー」
いつもの景色に、いつもの通学路、
最近芽吹き出した桜並木の中、
いつもは心のなかで呟くことが今日はなぜか口から言葉として出た
しかし、どうも退屈だ、自分でも多少中二病の自覚はあるが、昔から高望みはしないようにしてきた。
異世界物や、バトル物、とまで言うつもりはないが、日常物や恋愛物だって俺は好きだ。
なぜなら実際に起こるかもしれない、そんな高校生活を期待していた。
「現実って、オタクには厳し目だなぁー」
入学してからというもの、新しいノートを最初だけはきれいな文字で扱うように、
次第に、中学の頃と同じような少ない友達と引っ込み思案な生活を送るようになって、
気づけば高校二年生になっていた
面白いやつ、可愛いあの子、イケメンなあいつ、
そして俺は、つまんないやつなんだろう。
まぁいいさ、将来のことはちゃんと考えているし、塾にも通っているし、キョドらず女の子とも話せる。
善良な市民、モブA、知人B、を代表するのが、
この俺、 佐藤計の人生さ、
「おい、いいじゃねぇか、ちょっとくらい、こんなかわいいやつがこの辺にいたなんて、
まったく気づかなかったぜー、」
馴染み深い恋愛作品のベタな展開だ。
「や、やめてください、私のような美しい美少女を見つけて理性をなくしてただ感情の赴くままに行動する獣に時間を割く時間を私は持ち合わせていませんッ!」
この展開は知らないなぁ。
だが、たしかにテレビでも見かけたことのない、どこか異国風な銀色の髪が美しいちょっと癖の強い女の子を、通学路のコンビニのあたりに追い込んでいる、この辺でよく見る不良がいた。
「最近は、勝っても負けても主人公になれる傾向があるしな、」
つい、口から出てしまった言葉、見て見ぬふりをしたいところだが
そんなことをしたら、あの子はもちろんかわいそうだし、
高校生活はまだ2年ほどあるが、これは俺が変わることのできる、最後のチャンスな気がする。
そんな今までの信条を全否定するような思いとともに、
「おい、やめておけ、そのちょっと癖の強い女の子困ってるだろうが、」
「なんだァ?てめェ、、、、」
銀髪の美少女が言った。
「え?、」
銀髪の美少女が?不良ではなく?
「そこは安直でも、『銀色の髪を携えた儚くも強い心を持った壮絶な運命を抱えた美少女が困ってるからその汚らしい手をどけろ、』って言うところだろうがァ!!」
どこが安直なのかよくわからないが、ちょっと癖の強い女の子は縦巻きロールくらい癖の強い女の子だった。
「え?」
不良が言った。
まぁ、さっきまで迫ってた女からこんな声が出たら当然か、
さながら、親の仇を10年越しに見つけたときの剣幕だ。
「あなたもそう思いますよねッ!?」
「お、おう、」
今度は不良が困りだした。
すると、
「あ、なんか用事思い出したから、もう行くわ」
不良は帰った。
見たことのないナンパ撃退を見てしまった。
これは、女の子を助けたうちに入るのだろうか?
「ふぅ、やっと帰りましたねあの男」
「あ、あぁ、そうだな、」
「納得はいきませんが、助けに来ただけまぁ及第点にしましょうか」
「ど、どういたしまして、」
まだよく状況がつかめないが、一応俺は女の子を助けたようだ。
「それでは、」
カチャッ
ん?、なんの音だ?
バンッ、
「え、なっ、なんで、」
この国この時代この可愛い女の子には不釣り合いな黒い塊から打ち出された黒い弾丸が俺の額を貫いて薄れゆく瞳の中に映った美少女の表情は、、、、、、、、、
「んっ、うぅん、」
見覚えのない、退廃的で、どこか近未来的な、人影のないビル群の中心地で目覚めた。
なんだか仕組まれているくらいの展開の速さだなぁ
「やっと起きましたね、運命に選ばれし救世主、佐藤系さん、あなたにはこの世界を救っていただきますので、これからどうぞお願いします。」
さっきの俺を撃ってきた銀髪美少女が言った。果たしてこれは異世界転生なんだろうか?
そもそも、ヒロインっぽいやつに殺害される異世界転生を俺は知らないし、なぜ俺の名前を知っているのかも分からない、
だがしかし、
「あぁ、俺に任せてくれ!!」
俺の勘違いでなければ、退屈な世界が裏返る予感がした
この時はな、、、
ありがとうございます。
気ままに更新していきますので
気が向いたらチェックしてください!