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おっぱいホームズの事件簿 シリーズ

おっぱいホームズの事件簿 外伝02~星に願いを……しなきゃよかった~

作者: 凜古風

 高校生になると「おっぱいホームズ」と呼ばれる。その男の子の名前は、犬養いぬかい柴五郎しばごろう

 高校生になると「ワトソン」と呼ばれる。その女の子の名前は、そん和登子わとこ

 幼稚園児の二人が、時空を超えて邂逅かいこうする物語。

 小さいころ、犬養いぬかい 柴五郎しばごろうは、ワトソンから「シバケン君」って呼ばれていたみたいですね。

 冬の昼は短いので、暗くなりました。子供達は帰る時間です。

 あらあら、帰り道で女の子と男の子が喧嘩をしています。

「シバケン君の馬鹿、エッチ。死んじゃえ~」

挿絵(By みてみん)

 プンプンと怒った女の子は、そう叫びました。

 暗くなった夜空に、流れ星がツツーと移動して輝いていました。


 すると、どうでしょう。

 流れ星が落ちてきて、男の子に当たりました。

 流れ星は、パシャリと音を立てて男の子の体を通り、

ドンッと大きな音をたてて地面にクレーターを作りました。

「えっ……ウソ……でしょ、シバケン君……」


 そして、大きな音が聞こえたので、大人達が沢山やってきました。

「隕石が落ちてきたぞ。ぶつかった子供が死んでる」

 大きな声で叫んだ人がいました。

 赤い塊になった男の子を見た女の子は、何が起こったのかよくわからないまま、気を失いました。


-------------------------


 しばらくして、女の子は目をさましました。

 病院の白いベッドでした。

「大丈夫だった?和登子?何ともない?」

 ママとパパが心配そうに声をかけてくれました。

「うん・・・私は大丈夫。シバケン君は?」

 すると、ママとパパは悲しそうに首を左右に振るのでした。

「仲良かったものね。もうお別れなのよ」

 そういわれて、女の子は顔を青くしました。


「あのね・・・喧嘩してね、お星様が流れた時に『死んじゃえ』って叫んだら、お星さまが落ちてきたの」

 少し静かな時間が流れてから、パパが言いました。

「流れ星が願い事をかなえるなんてことはないからね。君のせいじゃないんだよ。本当に願いがかなうなら、あの子が生き返るのを願ってみよっか」

「うん」

 女の子は、流れ星を見るたびに、男の子が生き返るのを願いました。


--------------------------


 その女の子は大きくなりました。

 今まで、何百回、何千回と男の子が生き返るのを流れ星に願いましたが、かないませんでした。

「もう、自分の力で何とかするわ」

 女の子は、一生懸命に勉強してきました。

 遺伝子の勉強をしてクローン技術を使えば、男の子を生き返らせることができると考えたからです。

「フフフ……そして、私が産めばいい」

 勉強をして研究をして、とうとう、男の子を生き返らせる準備ができたのです。

 そして、男の子の細胞を手に入れようと、昔一緒に遊んだ、彼の家に女の子は行きました。


 ……いませんでした。男の子のパパもママも。

 クローン技術を使う為の男の子の細胞も手に入れることはできませんでした。

 一番欲しいものは手に入りません。なかなか願いはかないません。


「まだまだ、私にはできることがある」

 完成したクローン技術を篠田技研というお金持ちの人達に買ってもらい、沢山のお金を手に入れた女の子。

 そのお金を全てつぎ込んで、宇宙船を買いました。宇宙船は、数年前に某国からのミサイルを蹴り返した奈良大仏、それに搭載された古代技術オーパーツを流用したもので、超光速の移動が可能です。

「いままでありがとう。最後の希望にかけてみます」

 女の子はお世話になった人達に、別れを告げて、大仏ロケットで宇宙へ旅立ちます。


 女の子は考えました。

 ビッグ・バンが起こったのが、138億年前で50億年後には宇宙の膨張はおわります。

 そして、収縮から同じ期間の188億年が立てば、宇宙はまたビッグ・バンを起こすハズです。

 つまり、超光速で移動して、50+188+138=376億年 くらい、経過すれば、2回目あの頃に戻れるハズであると。。。


 宇宙船が出発して、光の速さを超えるまで、1年近くかかりました。

 でもここから先は10年くらいで、376億年くらい経過するハズです。

 宇宙空間は収縮し、またビック・バンが発生し、少し宇宙船が揺れました。

 宇宙にとっては、何度目のビッグ・バンかはわかりません。

 でも、女の子は新しい宇宙が、同じ時間を進んでいると信じながら、宇宙船大仏号を減速させて彼女にとって2回目の地球へ向かいます。


「ああ、あの頃だわ。私がいる、彼がいる・・・」

 宇宙船で上空から、女の子だった自分と男の子が遊んでいるのを確認しました。

「もうすぐ、今でもペッタンコの胸をさわられて、喧嘩しちゃうんだっけ。だとしたら、間に合わない」

 男の子に流れ星がぶつかるまで、もう、時間がありません。


「彼と仲良くするのよ、今の私、そん和登子わとこ……」


 もう一度、二人を見てから、彼女は宇宙船の大仏ロケットエンジンをふかし必殺技を発動しました。

「はぁああああああああああ。いけぇええええええ、超大仏スピィィイインッ」

 超大仏タツマキで流れ星の動きを抑え、両腕を合わせて超大仏ギムレットに変形させ、自身を高速回転させた突撃攻撃。

 全身全霊の気合を込めて、大仏エンジン全開の宇宙船は流れ星に向かっていきます。


   ドーンッ


 大きな音を立てて、宇宙船と流れ星がぶつかり、海の上に落ちていきました。


 ちょうどそのころ

「シバケン君の馬鹿、エッチ。死んじゃえ~」

 プンプンと怒った女の子は、そう叫びました。


 男の子は、空で爆発が起こったので、

「ゴメン、ゴメン。あれ、なんだろね。ダイ・ブツダーV?」

「ん?なんだろう?」

 女の子が空に視線を移すと、男の子は隙アリと、女の子のスカートをめくります。

「ホントに馬鹿ァ」

 男の子は、女の子にポカポカと叩かれトドメに股間を蹴られてしまいました。


(おしまい)

「牛の首(リメイク版)」で出てきた奈良大仏の技術が地味に活躍。


 執筆当初は「〇〇君」に名前を入れたい人、募集しまーす。だったのですが、柴犬シバケン様が立候補されました。そうですか、おっぱいホームズが参戦ですか……。


 ならば、幼馴染設定にしてやろうではないか。えーと、ホラ、保育園とか幼稚園まで一緒で、小中学校は別だったけど高校で再会してる感じ?でも、お互い、あの頃の相手とは気が付いていない二人とか?


 完成したクローン技術を篠田技研というお金持ちの人達に買ってもらい……おっぱいホームズの話で、爆殺された後、蘇った人もいましたね。でもコレは、およそ376億年前?平行する世界?の話。


元々「冬の童話」への投稿作品だったのですが

童話なのかな~?推理なのかな~?

もういいや、SFにしておこう。


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― 新着の感想 ―
[気になる点] 亜光速→未来 超光速→過去 ってなんかの番組で聞いた事が(うろ覚え(ォィ [一言] ま、まさかのジョジョ第六部ラストっすか(;'∀') 凄い事しちゃいましたねぇ(;'∀')
[一言] 怖い! 怖い!
[良い点] 口喧嘩がヒートアップした末に「〇〇なんか死んじゃえ!」と口走ってしまうのは誰しも経験があると思いますが、それはあくまでも言葉の綾で、本心から相手の死を願う事はそうそうないと思います。 だか…
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