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僕らの奏でる百鬼夜行  作者: 玉響
7/14

7、出会い

 カマラはありえない光景を見た。


 グランドウルフがたった3人の男たちにボコボコにされていた。一匹一匹の強さで言えば、訓練すれば人間でも互角に渡り合えるが、グランドウルフの強みは仲間との連携だ。

 常に五匹以上で行動し、敵を見つけると仲間を呼び、戦う。

 そのせいで昔から、「グランドウルフ一匹と戦えばあと二十匹いると思え」と言われるほど厄介な相手である。


 そのグランドウルフたちが、仲間を呼ぶ前に瞬殺されてゆく。

 カマラは、まるで物語に出てくる英雄たちが目の前に現れたような感覚だった。

(そうか、英雄クラスの人間にとってグランドウルフなどそこら辺の雑魚と大差ないのか)


 そして、少し騒がしかった森は、いつも通りの静かな森にもっどてゆく。


 カマラは、グランドウルフを一瞬で殲滅した3人に向かって歩いてゆき、頭を下げる。

「危ないところを助けていただきありがとうございました」

 すると、リーダーと思わしき人が返事をする。


「いや、偶然通りかかっただけだし、困った時は助け合わないとね。そうそう、俺たちラムタイ王国にいきたいんだけど、ここからの行き方ってわかる?」

 カマラは草陰で3人の話を盗み聞きしていたから、ラムタイ王国へ行きたいことは知っていた。

 最初は山賊かと思っていたけど、命の恩人に恩を返さないという選択をカマラはとれなかった。


「はい、私はラムタイの住民なので分かります」

「おぉ、ではラムタイ王国への道を案内してはくれないか?」

「分かりました」

 そうしてカマラは、山菜のいっぱいに入ったかごを持って、並外れた力を持つ3人の男たちとラムタイ王国へと歩いていった。


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