表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
間違って生まれてきた君へ  作者: ケケロ脱走兵
3/8

間違って生まれてきた君へ (二)

 まさか君から返信メールが届くなんて思ってもいなかったので正

直驚きました。ところで、私が訪問したことが君に変なプレッシャ

ーを与えたとすればどうか気にしないでください。私は君に登校を

促すために訪ねたわけではありません。ただ君が毎日どうして過ご

しているのか知らなければならなかったので、担任の私には業務上

の責務がありますので、君の意志を確認しなければならなかったの

です。今日では、そもそも私は学校教育だけがすべてだとは思って

いませんので、それどころかIT社会の発達によっていずれ教室で

の授業という制度も無くなるかもしれないとさえ思っています。実

際、君はすでにアメリカのオンライン授業を受講しているのには驚

きました。それらは何れも英語による大学生向けの講義にもかかわ

らず中学2年の君は何となく理解できると言いましたよね。仮に解

らないことがあても検索すればすぐに関連サイトに繋がるので補習

することもできるからもう教師なんか要らないし、何よりも他人か

ら教わることよりも自ら学ぶことの喜びに勝るものはないとも。不

登校の君の自堕落な生活を想像していた私は、PCで勉学に励む君

の姿に見事に裏切られました。つまり、不登校の君の方が我々より

も前に進んでいるのかもしれません。いずれ学校なんて要らなくな

るでしょう。ところで、君は社会のことなんてまったく関心がない

と言いながら、こと政治には一方ならぬ関心があるようですね。し

かし、そもそも政治というのは社会活動の最たるものでしょ?何れ

にしろ、私としては君が社会に対して関心を持つということを歓迎

します。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ