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七色の聖騎士団  作者: 高梨恋夢
冒険者編
3/7

1-3紫色のプレイヤー



王国都市ローレシア。

1週間前にここにアン・ノウン・ニュクス公爵が来てからこの世界は変化した。いや、世界が変化したと同時に来たと言った方が正しいだろう。



先ずはウェスターニャ帝国だ。3日前ブレイブ王国にウェスターニャ帝国から2ヶ月後に攻撃を仕掛けると宣戦布告をされた。

あまりに突然のことだったので王国は安堵を隠せなかった。

また、共和国であるはずのソレッタ共和国が奴隷制となったらしい。話によればソレッタ共和国は何者かわからない5人の集団によって占領されているらしい。


この後2つのことを王国は友好関係を結んでいる魔法王国に伝える。

「ようこそいらっしゃいました。ロト・アングラウス・ブレイブ=アロー様、今ガロー魔法国王の側近ガリウスがこちらに出迎えて下さいます。」

ガリウスは悪魔だ。顔は人のまんまだが口は避けており、頭には凶々しいツノがある。お尻にはサソリのような尻尾が生えている。

初めて見たときは思わず逃げそうになったものだ。


この国が建国されたのは2年前とつい最近のことだ。

ガーディンブルグ法廷とウェスターニャ帝国そしてブレイブ王国の3国の戦争があった時に王国側に付いていたガロー。戦争が始まったと同時にガローが魔法を発動した。それが既に過ちだった。

1つの魔法で法廷.帝国はほぼ全滅。死者の推定25万人、まさに地獄絵図だった。

これにより戦争はすぐに終わりガローが主張していた魔法国の建国がすぐに開始された。


「どうも、私がガリウスです。では早速魔法国王陛下のところへお連れしようと思います。」

「此れは此れはどうも。私はロト・アングラウス・ブレイブ=アローで御座います。それではよろしくお願いします。」

軽い挨拶が終わったところでガリウスが魔法国王の元へ案内する。そして


「よく来た王国の者よ。」

目の前にいる魔法国王は魔神族だ。基準は人だがその周りに纏っている闇ので下半身そして上半身半分に羽を覆い__いや、実際にはそれが本当の手足かもしれない__顔の一部部にもオーラが纏わり付いているがそのオーラは紋様となっている。

「此れは此れはガロー魔法国王陛下、私は……」

「よい、それよりも時間が惜しい。何用だ?」

そしてアローは最近の世界の変化について話す。


「成る程。わかったまた日を置いて返事はする、それで良いな?」

「わかりました、それでは良い返答お待ちしております。」

こうして短い時間ではあったが話は終わった。アローは魔法国王のメイドにそのまま案内され応接間を出る。


「如何されますか?」

「恐らくはプレイヤーの転移と言うところか、くだらない。」

「ではガロー様が出る幕もありません。私達だけで始末します。」

「任せたぞガロー、相手はたかがプレイヤーだ。」

そう言ってガローは消えた。






ן האגודה(冒険者)הרפתק(組合)

unknownはふとそれを目にした。今手に職がない__まぁ、貴族ではあるが__unknownだがその結果金がどんどん減って来ている。貴族としての金はあるがunknown個人としての金が無いのでどかかしらで稼がないといけない。

そう思っていた時のこの看板だ。

(冒険者も悪く無いな、と言うか基本こう言うのって冒険者に入るのが定番だっけ?)

unknownは少し考える。


「おい、邪魔なんだよ。」

「おいおい、俺ら冒険者なんだから邪魔しちゃいけないっしょ。」

(変なのに絡まれた。)

如何やらチンピラに絡まれたらしい。

「いや、冒険者かんけーねーし。てかお前らほんとに冒険者?雑魚そうなんだけど〜。」

unknownはにやける。

「はぁん、調子に乗ってんじゃねーぞ。」

と突然そのチンピラは殴りかかってきた。

(遅い……)

恐らくはプレイヤーで言うところのレベル5くらいだろう。

「雑魚が調子に乗りやがって。」

男達はそう聞こえた、と同時に視界から奴が消えた。自分が上を向いただけか。いや、倒れているんだ。

何があったかは周りにいた者でもわからない。それくらいの速さだったのだろう。

「お、お前らさっさと依頼こなしに行くぞ。」

男達は去っていった。


(やっぱどの世界にもああ言う奴がいるんだな、)

と思いながらunknownは冒険者が集う目の前の店に入っていった。

中は想像していたのよりも広く大体バスケットコート2つ分__体育館よりやや小さめ__くらいの広さだった。奥の方にはまだ個室がいくつかあったので全て合わせると3個分くらいはあるだろう。



冒険者組合は主に冒険者が集うところだが個人としての依頼や品の鑑定などで訪れる人もいる。

冒険者になるにはそれなりの強さでは無いといけないので年に1回試験がある。

その試験に合格すると達人冒険者へとなる。


冒険者の階級は全てで14あり実績によって階級が上がる。滅多なことをしない限り下がることはない。ちなみに14の階級は以下の通りだ。


1.見習い2.達人3.マスター4.エメラルド5.オリハルコン6.ダイヤモンド7.エ・ライト8.レッタイト9.アイト10.アレキサンド11.ペイ・ナイト12.マスグ・ラ・バイト13.ジェパイト14.レットベリル


今いる冒険者の最高は6のダイヤモンド冒険者だ。歴代記録は8のレッタイトだが7のエ・ライト以上は伝説級となっている。

基本的に鉱石__4以上__の名前が付くと一流の冒険者と言うことになる。



という事が図書館で読んだ本の中に書かれていた。後はチームを組んだりしてるとかも書いてあった様な気がする。

取り敢えずunknownは冒険者の資格を取るだけ損はないと思って受付まで歩を進めた。


「いらっしゃいませ、冒険者組合へ来るのは初めてですか?」

「あぁ、冒険者になろうと思ってな。試験を受けたいんだがいつあるのか詳しいことを聞かせてくれないか。」

イヤール(4)月15日らしいあと、2週間ほどだ。

(良かったー、5ヶ月後とかじゃなくて)

と安心していたunknownだが目の前に居ないはずの者が居た。


紫原慎之(むらさきばらしんの)(すけ)……。」

その名はunknownの1人ギルドの前のギルド七色の聖騎士団のメンバーの名だった。

あちらもこちらに気付いた様でこちらを鋭い目でそして口をニヤリとさせて見ている。

「やぁ、まさか初めて会うプレイヤーが君だなんて。久しぶりだね。」

unknownは彼が苦手だ。

何を考えているかわからないのだ。いつもニヤリとしてナイフをお手玉の様にして遊んでいる。

クリエショナルの中で力は中の中くらいだがそれに戦闘技術を加えると上の上へと一気に上がるのだ。


「で、ところで何してるの?」

「それはこっちのセリフだよ、まさかお前も冒険者になろうとしてるんじゃないだろうね。」

「なるに決まってるじゃないか、こんなに簡単にお金が稼げる職業はないよ。」

まぁ、それはそのはずだ。

プレイヤーの殆どが戦闘系、それを生かしてお金を稼ぐとなったら冒険者以外に適任の場所はない。

「と、言う事で目標が決まったね。」

「ん、?」

「七色の聖騎士団復活の時だよ。」

(何を言っているんだ?)

unknownの頭の中には?で一杯だった。unknownの困惑した表情に気付いて紫原は続けて言う。

「こんな所で1人で居ても面白くないだろう?だから元ギルドメンバーを集めて世界征服でもしようじゃないか。」

あまりにも大きな声で紫原が話すので周りからの視線がきつい。

そしてその場にいた全員が笑い始めた。

「世界征服なんてはははははははは」

「できるわけねーだろ」

紫原は苛立ちを隠せない。そして小声で

「殺す……。」

その言葉で静かになった。いや、紫原の殺気でと言った方が正しい。


「מס '8 | קסם|תאכל את הלב שלך」

unknownには何を言ったか分からなかった。しかしそれが魔法を唱えたと言うことはわかった。

半透明の紫色の半球体がここにいる者達を覆う。

そして先程まで紫原のことを笑い馬鹿にしていた者達がミイラ化して行く。

「チャンチャン」

手を2回叩きながら口を動かすと半透明の紫色の半球体は消える。

そしてミイラ化した者達は動かない。勿論死んでいる。

紫原の口元には血が垂れておりそれをペロリと舐める本人。


「なんだ今の魔法は?」

「ここの世界の魔法さ、最初に出会った悪魔が僕に使って来た技。まぁ、僕は即死体制があったから大丈夫だったけどね。」

テヘッと言いながら笑うとそのまま外へ出る。

「宿はそこのミイラの口の中に入れたから用があったら連絡してね〜。」

unknownは口を開かせたままそのまま見送った。






ローレシア城に戻ると何やら手紙が届いていた。

《緊急連絡》

今日11時にローレシア冒険者組合で何者かによって冒険者が殺害された。数は達人15マスター10エメラルド4オリハルコン1の計30名。殺害された者は皆ミイラ化しており魔法による殺害と見られる。


完全に紫原の事だ。unknownはその手紙を見た瞬間わかった。

(どうしたものか。)

unknownは頭を悩ませる。しかし何も案は浮かんでこない。

(駄目だ。まぁ、あいつの仲間ではないしほっとくとするか。しかし今後もそう言うことをしかねない、監視はしとく必要はあるな)

取り敢えずは明日から紫原の監視をするべく紫原の泊まっている宿に行くことに決めた。









魔法国__。

「それで王国の南の方でプレイヤーらしき者を見つけたらしいではないか。」

「はい。即死魔法を使用しましたが効果はなく、一緒に連れてきた暗黒戦士(ダークナイト)5体も倒されました。」

「なに⁉︎暗黒戦士(ダークナイト)がやられただと、これは高レベルのプレイヤーだな。他のプレイヤーはどうだ?」

「はい、8人中1人は逃してしまいましたが他7人は完全に倒せました。その者達は地下室に保管されています。」

ガローは不気味な笑いをする。8人中1人は王国の南の方だと聞いたので魔法国には今は関係ないと考え取り敢えずは良いと言う結果になったのだ。

「ご苦労、まぁ逃した1人はお前が相手をすれば勝てるだろう。しかし侮るでないぞ。」

「はっ」

そしてガリウスは玉座の間から退室した。



「プレイヤーか……。私の足下にも及ばぬ存在だな。恐らくは世界ノ創造者がまた送り込んだのだろう。200年前と同じで。」

そう言ってガローは玉座の間から消え去った。



プレイヤー名〔紫原慎之介〕レベル〔999〕

種族〔魔神族〕系統〔死霊魔導師〕

職業〔ピエロ〕称号〔ケールロード〕

ステータス_限界値が100とする

HP 98__________.|

MP 150_________|_____

攻撃 65_____..............|

防御 70______..........|

回復 80_______.......|

魅力 90________..,|

魔法(今までに使用したもの)

第8位魔法:קסם|תאכל את הלב שלך(即死魔法)

概要:攻撃力が低く殴り合いならクリエイションで中の中くらいの実力しかし技術を加えると上の上まで上がる。現実世界でマジシャンをやっていたのでとても器用だ。

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