1−2 501のプレイヤー
プレイヤー名〔unknown〕レベル〔5260〕
種族〔神族〕系統〔オールマスター〕
職業〔創造者〕称号〔ニュクスロード〕
ステータス_限界値が100とする
HP 210___|____
MP 450___|_____________
攻撃 200___|___
防御 300___|______
回復 140___|__
魅力 110___|_
概要:100の中の1人の神族。またゲーム内唯一のレベルの創造に成功した者。レベルの創造により限界値を超えるようになった為運営が一時的にステータスの値を回収している。今のステータス現状はレベル1500のステータスのままだ。
目の前に草原が広がっている。
unknownは今起きている現状がわからない。
取り敢えず[メニュー]→[その他]→[メッ……]
(メッセージがない。それどころかログアウトすらなくなっている。これは一体どう言うことだ。)
その後も色々と操作をしていくがどこにもその2つは無かった。
周りは草原だけでunknown1人。飯もない寝床もない、あるのはインベントの時に装備していたものと多少の金だ。
「おい、そこを退きたまえ。」
そんな声が後ろから聞こえて来た。
振り向くと見たら誰でもわかる貴族という奴だ。
「聞いているのか、我を知ってなことのその行為か。」
「ここに着いての情報を教えろ。」
「はぁ?何言っている、私の言ってることがわからなかったのか平民。」
「3秒…」
「何を言っている。」
そしてその2秒後には彼の命はなかった。
貴族という地位はこのゲーム内には存在しなかった。と言うことはバージョンアップのβ版にログインしている若しくは誰かによって創造された国に来たのか。
そしてその考えは一瞬で消えた、unknownはイベントの防衛賞品に思い出した。
「世界…い、いや、まさか……。」
滅多に言葉がつまらないunknownだが、今起こっている状況に動揺が抑えられるはずがなかった。不意をつかれた感じだった。しかしその感情は顔には出さない。
ピロン
頭中にそんな音が鳴った。
この音は運営からのメッセージの際に鳴る音だ。
unknownは空かさず[メニュー]→[その他]→[運営連絡]
そして開かれた。そしてそこには思いもしない、いやそうであって欲しくない内容が書かれていた。
《宇宙ノ創造者からのお知らせ》
この度はunknown討伐イベントに参加していただきありがとうございます。今回のイベントはunknown様が防衛成功となりましたのその防衛賞品としてこの世界を与えました。しかし多数のプレイヤーを送り込む事が不可能だった為、このイベントに参加してくださったプレイヤー501名をこの世界に送り込見ました。
どうぞこの世界を死を迎えるまでお楽しみ下さい。
「く、くくくくくく……。」
笑いしか出なかった。こんな事があるはずがない、ふと思いはしたがまさか本当にこんな事が起きるとは信じられなかった。と言うかあり得なかった。
「面白い、これ程面白いものはないぞ!」
最早自分でも頭がおかしくなったとわかっていた。
しかしそれは数秒で終わった。
ここに来た理由がわかり、戻る方法は今のところない。死までと言っていたが死ねば元の世界に戻れるとは限らない。本当の死のことを意味しているかもしれない。
先ずは情報が必要だ。文明はどの程度進んでいるか、人々の力はどのくらいか。
unknownはふと先ほど殺した貴族に目をやった。
「スキル脳内操作」
このスキルの使用によって先ほど殺した貴族の目が開いた。しかしその目には生はなくボーッとしている死の目のままだった。
「この世界の情報をお前の知る限り教えろ。」
「はい、畏まりました。………。」
今unknownが立っているこの草原はユーラ草原といいこの世界で一番広い草原らしい。またこの草原はブレイブ王国の領地で、このブレイブ王国を中心に北にウェスターニャ帝国.東にガーティンブルグ法廷.南にソレッタ共和国.西にブランカ大公国がある。
ブレイブ王国は冒険者が優秀だ。その理由はこのユーラ草原にある、この草原はモンスターの出現率が多く冒険者は仕事で幾度もモンスターと戦っているその結果自然と冒険者が強くなったらしい。
ウェスターニャ帝国は帝国に使える騎士が優秀だという。基本冒険者は戦争に参加しない、その為騎士の総力が戦争の勝機に繋がる。なので帝国は今まで戦争に2度しか負けていない。1度目は王国と法廷の連合国に2度目は知性あるアンデット1人にだ。
ガーティンブルグ法廷は魔法能力に長けている。国の中には教会が沢山あり、それと共に信教系魔法使用者も沢山いる。
また魔法の研究もしている為魔法道具の能力も他国に比べて優れているらしい。
ソレッタ共和国は共和国と言っても実際には国王という地位は存在しているがしかし国王も平民のような事をしている。
政治は国民の代表者が行い最終的な決定は国王がしているという感じだ。戦争もしない平和な国と言われているらしい。
ブランカ大公国はモンスターを従えているらしい。その為戦力は勿論、家事や仕事もかなり優れているらしい。
基本的には他国との繋がりを持たず情報は噂程度でしか入ってこないらしい。
他にも情報は得られたが特に気にすら物ではなかったので流しておく。
(成る程、気になったのは帝国を1人で倒したというアンデットかな。そのアンデットはかなりの強者だろう。)
unknownはそのことを頭の中に入れておいた。
情報によるとここから5㎞先に王国都市ローレシア城があるらしいのでそこに向かう。ローレシアは150年前に勇者の子孫が作ったと言われている。
unknownは足に力を入れた。すると
サッ
強い風が少し吹いた感じで誰もいなくなった。その2秒後だった。
「よし、着いたか。」
恐らくは転移魔法を使うよりも早く到着した。普通はこの速さでローレシアに着いたのなら周りの草木は無くなっていただろう。しかしそんなことはなかった、草木に変な動きはなくただ風に操られていた。
都市を囲む城門の前にはずらりと都市に入るべく人が並んでいる。まぁ、誰しもが想像できるあれだ。
その後ろにunknownも並ぶ………訳がなかった。
先程殺した貴族の遺体.所持物.記憶全てをきちんと処分し奪った。神族特有スキル⦅皆最後ニハ神ノ元へ⦆を使用したので全てがその発動者のものとなった。今回はunknownだ。
よって先程の貴族の地位だった公爵はunknownのものとなっり、この世界でのunknownはブレイブ王国アン・ノウン・ニュクス公爵となっている。
unknownはそのまま並んでいる人々を通り越して検問所へと向かう。
「これはアン・ノウン・ニュクス公爵、よくお越しになりました。お通り下さい。」
「おぅ、ロト・マーヤ・ローレシア=ジーナス王妃に私が来たことを連絡しておいてくれ。」
「はっ。」
unknownは検問所を通ったが貴族の真似事などしてる暇はない。なので召喚魔法で自分の影武者を作りそいつにローレシア城に行かせることにした。
影武者といっても知能はunknownと同じで攻撃力等のステータスは0.75倍となっている。勿論影武者が戻ってくるとunknown本人にも何があったかがわかるようになっている。
街を歩くunknown。最初に持ち物はイベントの時に装備していたものと多少のかなといっていたがら実際のところインベントリーがあるのでほとんどの物はこちらの世界に持ってきていることになる。
しかし『クリエイション』の物を使うのは少し危険と判断したのでこの世界にあるものを使う事にする。
武器があってある店に来た。
立派な武器ばかりだ。まぁ、『クリエイション』の武器には及ばない。
一々の武器の詳細を見てみる。
《זעמו של אל המים》
נשק עם קסם מים כמו הראשי. אלוהים של מים ויש כוח על 30 פעמים יותר מאשר ההספק הוא בדרך כלל של קסם מים בגלל זה הוא החרב ששמשה כאשר מירוץ דרקון הצליח לאטום כוחה כאשר הוא כבר לא כועס בלי שליטה.
全く分からない、それしか言えなかった。
これでもunknownいや、天之神也は海外へ出ることが多かったので5ヶ国語は話せた。異世界の文字も完璧ではないにしろ多少は読める自身はあったのだ。
そうは言っても 30 は流石に読めた。
他にも色々な武器はあったがやはり読めない。仕方がなくunknownは文字の勉強をする為この都市の図書館へ行った。
ローレシア城立図書館_。
この図書館は平民は入れない場所であり国の重用な情報が沢山ある。まぁ、今回は情報を手に入れるためも多少はあるが主な理由はこの国の文字を読めるようになるために来た。
とりあえず目の前のものから読んで行くことにする。
題名はאלה שיש להם גרורות מעולם אחרというもの。後からわかったのだがかの最初に手にした本は異世界から転移してきた者が記した情報が書かれていた。
この図書館にある本は最低でも420ページ.最高でも780ページで平均550ページの本ばかりだ。
天之神也は昔から本を読んでいたため読む速さは異常な程早かった。今回は文字の解析があったためいつもよりかは読むのが遅かったがそれでも1冊20分という驚異的な速さだった。
机には20分ごとに1冊.2冊.3冊……と次々と本が積まれて行く。そして半日がたった。
unknownは文字が読めるようになりある程度の情報を手に入れることができた。
文字が完全に読めるようになったのは大凡2時間だ。そして残りの10時間は魔法や異世界からの転移者がどのようなものだったかを調べた。
魔法。
まずこれは、『クリエイション』の世界とこちらの世界とでは全く異なったものだ。言うならば『クリエイション』のものは魔、こちらのものは法と区別すべきだろう。
クリエイションはMPが体全体に放出しており、魔の威力や出すまでのスピードを変えられた。しかしその分の無駄なMP消費があった。しかしそれに比べてこちらの世界ではMPを体内に封じ込めたまま法を発動し最低限のMPしか使わないのだ。しかしこちらは先程と逆で威力等の調節が不可能だ。
そこでunknownは考えた。
この2つを合わせて真なる魔法を生み出しては。
普通に考えて無理だろう、お互いは全く逆のことをしている。簡単に言うと(+100)+(-100)=0と同じことだ。
しかしunknownはそうは考えない。足すのではなく将又かけるのでもなく、割るのでもない。
切り替えるのだ。実際には魔しか使っていないのだが、使ったと同時に法に切り替えることによって魔にバグを起こさせる。つまりMPに勘違いをさせれるのではないかと考える。
だがunknownには法が使えない。言わなくてもわかると思うが法はここで初めて知った魔法だからだ。
これは今後の課題だとunknownは頭の片隅に閉まっておく。
次に異世界から転移者だ。
転移者と言ってもunknown達と同じではない。皆召喚されてしかもゲームからではなく、現実世界からだ。
召喚されたものは勇者と呼ばれ生まれ持った才能を保有しその能力凄く勇者らしい。
この召喚魔法は100年に一度しか使えないらしく、必要な魔法使用者は50人でその者全員が第3位魔法を使えなければならない。
召喚に失敗した例もあったらしくその者は生まれ持った才能はなくそのかわりステータスの限界値が異常なほど高いらしい。
unknownはある程度の情報も集まったし、本来の目的である文字を読めるようになることが出来たので城に用意された客人の部屋に戻ることにした。
「第10位魔法|透明知化転移魔法」
unknownが転移魔法ではなくこちらを使用したかと言うとプレイヤーに自分の存在が気付かれる事そして城にもし勇者がいたらと言うことを考えるとこの透明知化転移魔法を使用することによって相手がこちらに完全に気付かれないようにするためである。
unknownは召喚した影武者を戻して取り敢えず図書館でできた課題そして図書館から取ったデータ__取ったと言っても本に手をかざしその中の文字だけをストレージにしまっただけで本自体は図書館にある__を読むことにした。
「お待ちしておりました。アン・ノウン・ニュクス公爵、私がこの国の王族の1人、ロト・マーヤ・ローレシア=ジーナスで御座います。」
「此れは此れはどうも。私がアン・ノウン・ニュクスであります。今回はエラフィタ王国本都市からこのローレシア城の政治を任されましたので挨拶へと参りました。」
「これは態々遠くからいらっしゃいました。立ち話もなんです。私の部屋でゆっくりと話でもしましょう。」
「いえいえ、そのお言葉は嬉しく思いますが私はまだやる事が残っていますので今回は挨拶だけで終わらせたいと思います。ローレシア城の政治は後2月程となりますので頭に入れて置かれてはと思います。」
そう言ってunknown__影武者だが__は立ち去ろうとするが
「それなら今夜一晩でも止まっていただけないでしょうか。」
流石に断る訳にもいかない。更には情報ばかり得ろうとして宿の予約をしていなかったので都合もいい。
「それではお言葉に甘えて。」
「わかりました、それではすぐに手配しますね。」
そうして今に至った。
ふぅー。
unknownは思わずため息をつく。
(これからがクリエイション最強プレイヤーの本領発揮だ)