第一話・・・嫌いなものは嫌い
ざわざわと賑やかな我が学校「立導中学校」の門を潜る。
「うわー・・人に酔いそうだな、これ。」
俺は基本的に賑やかで人の多い場所が嫌いだ。
けれど今この賑やかな人混みの中に入らないと時間に遅れてしまう。
少し深呼吸をしてから人混みの中に入る。予想通り気分が悪くなってきたが、今引き返すと時間がないのでそのまま突き進む。
さっきから時間を気にしているが、決してせっかちな性格な訳ではない。ちゃんと訳がある。
今俺が人混みの中に入ったのはクラス替え表を見るため。これで大体訳の内容が予想できただろう。
そう、今日は始業式。そしてそれに遅れたくない俺は嫌いな場所へ気分が悪くなりながらも入って行ったという訳だ。
「成宮凉太は・・・っと、あった。5組か。」
1組から探していたため少々手間取ったが時間内に見付けられたので良しとする。
もうクラス替え表を見る理由が無くなった俺は、この人混みの中から出ようと視線を少し下にずらすと、見たくも無かった名前を見付けてしまった。
「また同じクラスかよ・・」
「どういう意味よぉ、凉太君酷い!!」
「おわっ、急に近付くなよ楓!」
見たくなかった名前とは「仁科 楓」と言う名だ。
此処で間違ってはいけないのが楓の性別。口調と名前だけで判断を付けてはいけない。
楓は正真正銘の男だ。
だが、オカマでは無い。オカマというと違う部分が出てくる。
オカマとは男性同性愛者や異性装をする男性、あるいは女性のように装う男性を指すが、此奴の場合は口調と名前は女のようだが、性格や服などは男そのもの。別に男が好きな訳でもない。
なんとも難しい奴だ。
難しい奴だが幼なじみだし別に嫌いな訳ではない。けれど毎回毎回同じクラスなのだ。一度も離れたことがない。ここまで来るとうんざりしてきてしまう。
「んな事どうでも良いから行くぞ。」
「・・本当に優等生よねぇ。面倒な事嫌いなくせに。」
「後で面倒だろ。内申点下げられるのも受験で面倒だし。今の面倒より未来の面倒の方が嫌いなんだよ。」
そんな面倒事が嫌いな俺はこの日を境に今までで一番面倒な出来事に巻き込まれるのだ。
(嫌いなものは嫌い)
意外と楓ちゃんが好きです。
・・・・・・キャラ濃いなあ、と自分でも思います。
よし、やっとギャグに入って・・・いけたらいいです。




