07.美少女の変化
天宮と一緒にマンションまで行きその後はそれぞれの部屋に戻る。そうすると朝陽がリビングの掃除をしていた。
「ただいま兄貴」
「おかえり」
「今日大学は? 休みだったの?」
「いや大学はあったけど3限までだったし今日はバイトも無いから掃除をしてたんだ」
今日朝陽は大学も比較的早く終わりバイトも無かったので部屋の掃除中だった。
朝陽はこれでもかと言うくらいの綺麗好きで家の清掃担当は基本的朝陽なのだがいつも念入りに掃除をしている為どの部屋も生活品も全て新品同様と言っても過言ではないくらい綺麗に保てている。
そんな朝陽が透真に今日の学校の事を聞いてくる。
「そういえば透真、学校ではどうだった?」
「あぁ、天宮の方はなんとか上手く誤魔化してたよ。兄貴の言う通り人気者の話は筋が通ってれば意外と信用されるってことが今日分かったよ」
「やっぱりな。で、天宮さんはなんて誤魔化してたんだ?」
言いたくない質問を思い切り吹っかけてきやがったこの兄貴。
透真は今日天宮にお兄ちゃんと言う風に誤魔化していたのでそう答えなければいけない。言い逃れはほぼ不可能だ。
何を隠そう天宮はこの家に不定期だが入ることが確定しているので彼女が来た時に何時でも朝陽は聞ける為言い逃れは不可能だ。
透真は仕方なく恥ずかしながらも朝陽に本当の事を話す。
「お兄ちゃんって、誤魔化してた······」
「ふっ、お兄ちゃんか。透真は弟としては幼すぎはしないしもしも友達と説明してたら幼馴染だと考えられてしまうから妥当な答えだな」
「うるさい」
「別にからかっては無い。まぁ良かったじゃないか大事にはならなかったんだし」
「まぁな」
そんな世間話をしていると椿が帰ってきた。
片手には少し大きな袋を持っていた為恐らく晩御飯の材料などを買ってきたのだろう。
「ただいま〜」
「おかえり姉さん」
「疲れた〜 あ、そういえば今日学校はどうだったの? 何も無かった?」
「特に無かったよ。知りたかったら兄貴から聞いてくれ」
そんな事を椿に伝え透真は早足で自分の部屋に戻っていく。
そんな様子を見送った椿と朝陽はお互いに微笑みながら話し合う。
「透真ったら照れちゃって思春期の男子って感じ丸出し〜」
「そうだな。俺達の高校時代を思い出すな」
「確かにね〜」
その後は椿のご飯を食べ終えた後は風呂に入り後は寝る時間までのんびりしているだけだが部屋に入る前に椿が話しかけてくる。
「透真ー明日は私と朝陽どっちも1限からでお弁当作れないからこれでコンビニとかで買って食べてね」
「あぁ、分かった。ありがとう」
明日は椿と朝陽の両方が1限から授業が入っている為椿がお弁当を作れない。
それで透真にお昼ご飯が食べれる程度のお金を渡した。それを受け取った後は部屋に戻り寝る時間まで暇を潰し就寝時間になったらベッドに入り眠りにつく。
――――――――――
「······んぅ······うぐっ!」
寝ている時に何か上に乗ってきて思わず驚いた声を出し透真は起きる。一体誰なんだ朝から上に乗ってくるのは。もしや姉さんか?
だが上に乗っていたのは別の人だった。
「おはよう透真君〜」
「げ······天宮か」
「起きた第一声が"げ"は無いでしょ。幼馴染がせっかく起こしに来てあげたのに」
「まずなんで部屋に入ってきてるんだ。鍵なんて······」
「これは一体何でしょう?」
透真の上に乗っかっていた天宮は何故か透真の家の合鍵だった。色んな驚きが重なり天宮が降りてから朝の眠気も一気に覚めベッドからすぐ起き上がる。
「なんで合鍵持ってんの!?」
「昨日の夜に椿さんから貸してもらったの」
「あのバカ姉貴······」
天宮に合鍵を貸したのは椿だった。昨日透真にお金を渡した後天宮の部屋に行き鍵を貸したそうだ。
そんな話をしている内に時間は過ぎていくので素早く準備する。今日は弁当が無い為早めに家を出てコンビニで買わなければいけないからだ。
制服に着替え準備を終え玄関に向かおうとした時に天宮が後ろから話しかけてくる。
「はいこれ。お弁当」
「え? なんで?」
「なんでって、今日お弁当無いんでしょ? 昨日椿さんから聞いてさっき作ってきたの」
「姉さんお金渡した意味無いだろ······」
なんと天宮は透真の分の弁当も作って持ってきていたのだ。
ここで一つ疑問が浮かぶ。何故椿は透真にお金を渡したのか。
それは何故かと言うと恐らく天宮に透真の驚いた表情などを見せたかった為に昨日天宮の家に行って頼んだのだろう。あのバカ姉貴、あとでしばく。
「ほら早く行かないと遅刻するよー」
「分かってる」
今日は2人で学校で行くこととなったがもちろん学校の近くになったら少し距離を置いて歩くようにする。
だが透真は一つ疑問に思う。
(なんか天宮、距離近くなってきてないか?)




