みっともない話
今日は金曜日 “金曜 女のドラマシリーズ”です。
(短めです)
今日は週末。午前中の予定が早めに終わったので同行していた佳苗と“ちょっといい感じの”和食のお店でコースランチと洒落込んだ。
本店は京都というそのお店のコースランチメニューは、おばんさい箱にお刺身、天ぷら、牛肉の朴葉味噌焼きと……美味しいのは勿論の事、見目美しく、私達は大満足だった。
ちょっと間を置いて水菓子として出されたのがフルーツボーラーでくり抜かれた緑鮮やかな珠メロン!
黒釉天目の器とのコントラストに佳苗は目を輝かせたが、私はメロンの甘い香りに感応された!!
それは私にとって禁断の甘い蜜の香り!!
1年ほど前……
ずっと憧れていた方……とある得意先の次長さんと遠方のユーザー様へ同行訪問し、今日の様に早めに終わったので……二人コッソリの“お疲れ会”でランチビールを嗜んだ。
最初はとりとめのない話だったのだけど、いつしか“奥様”の不倫の話になり……苦痛と諦めが綯い交ぜになっているカレの顔を見てると、もう我慢ができなくなって!!
私から誘った。
初々しいカップルみたいにカレの袖に縋って……ブティックホテルの近くの高級スーパーへ入り、シャンパンやオードブルに加えてハーフカットされたメロンを“赤”“青”買った。
そしてベッドの上で耽った“甘い香りに塗れた”火遊びに私は身も心も溶け切った。
その時のフラッシュバックが物凄い勢いで私の中で弾け、溢れ出そうとする。
抗いがたい“熱量”に漆塗りのフォークを持つ手は小刻みに震え、私の唇にメロンの珠が触れる。
「んぁ!!」
思わず零した吐息に佳苗の弾む声が被る。
「ホント!美味しいわね!」
「そう……ね」
二度は無いであろう逢瀬に想いを馳せ……
私は用心深く座り直した。
おしまい
エチですが……酷くはないかしら(^^;)
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