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難民受け入れ~難民到着~

受け入れの説明等です。

 新たな町も完成に近づき。難民受け入れの交流祭を、元気が思案していた時だった。


「おーい、元気!皆がもうすぐ砂浜に着くらしいぞ!」


 そういってフェルミナが嬉しそうに、裏小屋から駆けて来た。


「ちょっと、フェルミナ~いきなり出て行かないでよ!ビックリするじゃないの!」


 後ろに子犬……マーリュクも一緒に着いて来る。二人ともTシャツに短パン、ビーチサンダルである。異世界の雰囲気が台無しだ。


「アンタ。足、見過ぎ。気持ち悪い」


「み、みみみ!見てねぇし!ってかフェルミナ。もっと前もって言えっていってたろ?」


「すまん、元気!祭りで忘れてた!」


「それなら仕方ないわね!」


「なにが、仕方ないんだよ。まったく」


 マーリュクはフェルミナの全面的に味方だ。


 あれから、マーリュクはフェルミナの小屋に住み着いてしまった。

 美女及びに美少女が増えるのはウェルカムだが、非常識人が増えるのはいただけない。


「フェルミナ、ポタンに知らせておいてくれ。出迎えしなきゃだろ?」


「あぁ!念話で伝えとく!私は先に向かっておくからな!船が凄いらしい!楽しみだ!」


「フェルミナ~!待ちなさいってば!」


 フェルミナの素早い動きに、マーリュクもついて行く。マーリュクは運動神経がそこそこ良い様だ。


 さて、どうしようか。と元気が思っていた時だった。


「やっぱり。まだいた」


「ポタンの言う通りだな」


「ビックリしたぁ!」


 声の方を振り返ると、ポタンとヴァイドがいた。瞬間移動で飛んで来た様だ。


「元気よ、どうしようかな?と考えて、どうしようも無い状態でいたのか?」


「え?叔父上って思考が読めるんですか?」


「ポタンがな」


「え!ポタンが!?そんなに俺の事を思ってくれているなんて元気、感激!」


「パパ、古い。いいから早く行こう」


「はい」


 それから3人で砂浜に瞬間移動で向かった。


 難民とは言っても魔族だ。なにが起こるか解らない。なので元気達3人と騎士団、それとエルフ達で対応だ。


 元気達が砂浜に着くとフェルミナとマーリュクの笑い声が聞こえて来た。


「あれは、凄いぞ!アハハハ!」


「良く出来てるじゃないのアハハハ!!!」


 騎士団も先に着いてい、何かを見て笑いを堪えている様子だ。


「元気、早くあれを何とかしろ場が締まらん……ぶはぁ!」


 グレイが元気の顔を見て我慢しきれずに吹き出す。


「はぁ、お馬鹿な事を……」


「スマン。元気。あれは無理だ。ぶはっははっはは!」


「え?何?」


 元気が海の方を見やると、そこには超巨大な海賊船があった。船首に鼻の下が伸びた。元気のアホ面がついている。


「元気様!難民救助隊!只今帰還しました!」


「あぁ、イケメンお帰り。あれは何?」


「ゴーイング元気号です!凄いでしょう!船首には救世主である元気様の、泉で見せる笑顔を取り付けてあります!」


 イケメンが自信満々で船の紹介をする。


「俺って泉であんな顔してるの?」


「ええ、エルフの水浴びを見るといつも」


「あぁ、そう、何かごめんね」


「いえ!我々は気にしていません!」


「取り敢えず、皆降りたんだよね?」


「はい、皆浜辺に降りています」


「そう」


 元気はそれを聞いて、船を空へ浮かせると爆破した。


「あぁ!ゴーイング元気号が!?」


 イケメンが残念そうにする中。辺りの騎士達は、それを見て呆気に取られ。難民達からは悲鳴が上がる。


「馬鹿者!お前は、やるならもっと遠くでやれ!難民達が怯えているではないか!」


「す、すいませんつい!」


「気持ちは解らんでも無いが、何かをする前に少し考えろ」


「はい、すいません」


 イケメンは怒られている元気を見て、そっと仲間の元に戻っていく……そしてイケメンが何かを耳打ちすると難民救助組がシュンとしてしまった。


 悪い事をしたのだが、結果大勢が助かった。元気は怒るに怒れない。


「元気、私の気持ちが少しは解ったか?結果が良ければ良い。と言う物では無いのだ。覚えておけ」


「はい、覚えておきます。フェルミナ、怒らないから、あの子達に落ち込むな。って言っといてよ」


「そうか!言っておこう!」


 そう言うとフェルミナはイケメン達に駆けて行った。


「マーリュクは行かないのか?」


「私は、知らない人だもん。邪魔になるわよ」


 そう言うとマーリュクは羨ましそうにフェルミナ達を見やる。


 徐々に仲良くなれば良いだろう。と余計な事は言わない事にした。


「元気!それにグレイ、それに国王よお待たせした。難民受け入れを深く感謝する!」


 ミノスがやって来た事で、騎士団がビシッと隊列を整える。


「あぁ、長旅ご苦労であった。ミノスよ。問題事は無かったか?」


「ふむ。船旅で疲弊している者が多い。早速で悪いが、休ませてやっては貰えぬだろうか?」


 さっきまで悲鳴が上がっていたが、ミノスが言っていた通り、難民達が異様に疲れている。


「何か、あったの?」


「うぬ、元気よそれはエルフ達から聞いてくれ。恩があるので我の口からは言えぬ」


「解った。ありがとう。後で聞いてみるよ」


「すまんな、助かる。それとこれを、難民のリストだ。エルフ達がまとめた物で病気等のチェックも終わっている。ポタンというエルフの女王がやる様に言っていたらしい」


 ヴァイドがリストを受け取り感心する。


「凄いな、受け入れの1番の懸念点だったが、既に手を打ってあったか」


「今日は、女王は来ておらぬのか?礼を言わなければと思っているのだが」


「ん?ポタンなら居るでは無いか?」


「ん?何処にだ?」


「ここに」


 ヴァイドが抱っこしているポタンに目をやると、ポタンを見てミノスが固まった。


「じょ、冗談を言うで無い。年端もいかぬ赤ん坊ではないか、人間の王は面白い事をいうな!ガッハッハッハ!」


「難民の救助お疲れ様でした。ミノスさん。エルフの女王と名乗った覚えはありませんが、私がポタンです」


「んご!!!」


 ミノスが驚きすぎて牛なのに豚鼻を鳴らす。


「ほ、本当にお前が、いや、貴女様がポタン様なのですな」


 そう言うと、ミノスはザッと跪き頭を垂れる。


「エルフの女王よ。この度は救助の加勢、それに難民達が速やかに生活できる様にとの配慮心から感謝致します。勿論!人間の王ヴァイド殿にも感謝を!」


「ミノスさん。まだ始まったばかりですよこれから一緒に頑張って行きましょう」


「うむ。そうだな、ポタンの言う通りだ。一緒に頑張って行こう」


 ぞれを元気がウンウン良かったなぁ。と眺める。


「パパのそういうところ、本当にムカつくわ」


「え?」


「そうだな、お前が1番の当事者なのだぞ?解っているのか?他人事の様にウンウンでは無いぞ、まったく」


「はい、そうでした。すいません」


「まぁまぁ、お二人とも元気はまだ子供故に、仕方ありますまい」


「ミ、ミノス!」


 ミノスの優しさが元気の心に染みる。姿はミノスが1番怖いのに1番優しい。


「ミノスさん?私はどうなるのかしら?私、赤ちゃんですよ?」


「む、うむ……。げ、元気よ。すまぬ。女王にこう言われては養護出来ん」


「ミノスさん。難民達が不安そうなので、今から町に案内しますね。挨拶等は後日祭りの時で良いですよね?お爺様?」


「そうだな。思ったよりも疲弊が強いし、この炎天下だ。早めに休息して貰った方が良いな。グレイ兄上後は頼んでも大丈夫だろうか?」


「あぁ!任せろ!騎士団が責任をもって送り届けよう!」


 ヴァイドはグレイに難民の輸送を任せると、ポタンと一緒に難民の方へ向かう。


「我々は其方達を歓迎する!今はゆっくりと心と身体の傷を癒して欲しい!」


「皆さん、町の責任者ポタンです。エルフ達に渡された札はあなた達の家の番号ですので、無くさない様お願いしますね!」


 難民達も喋る赤ん坊ポタンに驚いた様だったが、札を皆が掲げて了解のアピールを取る。


「町でのルールはエルフから聞いていると思いますが、細かい事などは町に常駐する兵士に聞いて下さい。ルール違反をするとエルフ達がやって来ます」


 ポタンがそう言うと難民が一斉に、エルフ達を見る。そしてほぼ全員が上げた番号札を振る。一体何をしたのか本当に聞こうと元気は思った。


「では!騎士団に着いて移動を始めよ!」


「我々、騎士団が其方らをしっかりと送り届ける!ついて来る様に!」


 そういってグレイが赤い獅子の旗を掲げる。赤い獅子はアルカンハイトの紋章だ。

 

 そして、グレイが率いる。難民約5000人の大行進が始まったのだった。

難民が到着しました!

これから難民5000人の大行進が始まります。


5000人の受け入れは大変ですw

どうなる事やら。


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